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2014年2月10日 (月)

【遅れる被災者住宅建設】実際に建設されたのは計画の7%にも満たない。東日本大震災 被災者の住宅/整備遅れは由々しき事態だ

 震災から3年がたとうとしているのに、公的な住宅の整備が遅々として進まない。宮城、岩手、福島の3県で5万戸近い災害公営住宅などが計画されているが、実際に建設されたのはその7%にも満たない。
 
 被災者の意向集約の難しさや建築資材不足など、さまざまな理由はあるにせよ、肝心の住宅整備がこの低水準では地域の復興は程遠い。
 
 どれほどの戸数の災害公営住宅などを建設するのか、被災市町村は最終決定して動きだすことが迫られている。各県ももっと「広域調整機能」を発揮し、市町村のサポートを強めていかなければならない。
 
 被災者が仮設住宅を出るためには、大別して三つの方法が考えられる。まず、公的な支援を受けながらも自分で土地と住宅を確保する方法がある。
 
 そうでない場合は、災害公営住宅に入居するか、もしくは集団移転などのために新たに造成された土地を入手するかの選択になる。
 
 公的整備となる災害公営住宅と集団移転などは、3県で計約4万9400戸分が計画されているが、来月末までに完成するのは約3300戸分(6.7%)だけだ。
 
 アパート形式が多い災害公営住宅は約2万3800戸が計画されているものの、年度内に工事が終わるのは約2200戸で全体の10%にも届かない。
 
 整備が遅れている最大の理由は、意向調査のたびに入居希望者の数が変わり、建設計画を確定できないためだ。計画の見直しに追われて、時間ばかりが経過してきた。建設後に空き室が多いと、家賃収入と国からの補助金が減り、市町村の負担が大きくなる。
 
 ただ被災者の意向調査を繰り返しても、入居者数と建設戸数を完全に一致させるのはそもそも無理だ。ある程度の余裕を見込み建設に踏みだすしかない。
 
 効率的に素早く整備するには、全県レベルで入居者数と建設戸数をきちんと見積もることが必要になる。被災者は以前の住所とは別の市町村の災害公営住宅に入ることも可能であり、都市部の人気が当然高い。特に宮城はそうだろう。
 
 各県が被災者の意向調査や地元の現状を調べ上げ、建設戸数を最終調整する作業が欠かせないのではないか。市町村任せにしないで、より親身に取り組むべきだ。
 
 いずれにしても建設のペースを速めることが切実になっている。時期が先送りされればされるほど、被災地に戻る人が減りかねない。そうなれば復興事業の効果がそがれるだけだ。
 
 仮に空き室が生じても、柔軟に活用方法を考えていけばいい。例えば、首都圏から出身地に戻る人や、被災地で新たな事業を起こそうとする人に貸しても問題はないだろう。
 
 最も大切なのは、一人でも多くの人が被災地に住み続けるための具体策だ。その地で人が暮らしていけないようでは、復興は見果てぬ夢になる。

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