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2014年4月14日 (月)

宮崎日日新聞 みんなという言葉

 米国の作家、思想家のソローの箴言(しんげん)に「みんなはどこにも存在しないし、決して何もしてくれない」(「孤独の愉しみ方 森の生活者ソローの叡智」服部千佳子訳)があった。

 みんな、とは何だろう。広辞苑をひくと「全部。すべてのもの。すべての人」とある。自分を含めたその場にいる人間の総称の場合が大半だろうが、広い意味では人類すべてを指す。「みんなは一人のために一人はみんなのために」のスローガンは団結の象徴だ。

 団結スローガンに似たセリフが仏の作家デュマの小説「三銃士」でダルタニャンによって語られている。邦訳では「われわれ《四人一体》、これを標語にしよう」(生島遼一訳・岩波少年文庫)となっていて、死も辞さない友情の証しだ。

 8億円借り入れ問題で引責辞任した「みんなの党」の渡辺前代表の後任に浅尾幹事長が無投票で選出された。渡辺氏を中心に回っていた「個人商店」からの脱却に向けて、挙党態勢で信頼回復を目指すが、安倍政権への接近路線を継承するのか否かも定まらない。

 「みんなの」という優しげな、ひらがなの党名に引かれて、1票を託した有権者もいるだろう。皮肉にも党名とは裏腹なこのところの党の姿である。これからも混乱が続くようだと、同党だけではなく、政界全体のイメージも悪くなる。

 ソローの箴言は言葉のあやであり、他者を気にする生き方への皮肉である。社会通念では「みんな」という意識はなくては困るものだ。三銃士のように野党みんなが一体となり結束せねば、歯が立たぬ相手がいることも忘れてはならない。 

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