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2014年6月19日 (木)

イラク情勢の深刻さを見事に解説したニューズウィーク日本版【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 天木直人

 

 きょう発売のニューズウィーク(日本版)6月24日を見つけて、書かずはいられなかった。

 

 「イラクの戦慄」と題する特集記事の数々は、いまのイラク情勢の深

刻さを次のように見事に言い当てている。

 

 

 1.今度のイラク情勢は突然起きたのではない。ここ数か月、じわじ

わと治安が悪化し暴力事件と死者数が増加していたイラクを見て、ISIS

がイラクを崩壊させる機が熟したと判断したのだ。バクダッド奪還であ

る。

 

 2.数では圧倒的にISISを上回るイラク軍部隊は、軍服も武器も

投げ捨て逃げ出した。ISISは、もはやアルカイダ上層部の言う事さ

えも聞かなくなった過激派組織である。過激派にとって、ISISはい

まやアルカイダ以上に魅力的な存在にのし上がりつつある。

 

 3.オバマ政権は窮地に立たされたマリキ政権への支援を約束した

が、たとえイラク軍がISISのバクダッド侵攻を食い止めたとして

も、この過激派はイラクの広範な地域とシリア東部を掌握し続けるだろ

う。すでにISISが支配下に置いた地域は、イスラエルの国土面積を

超えた。

 

 4.それにもかかわらず、アメリカの「イラク疲れ」は深刻だ。イラ

クの多くの地域がISISの支配下にはいったのにアメリカは関心がな

い。イラク戦争の後遺症はあまりにも大きいということだ。

 

 5.大統領選を前にしてパキスタンのアブドラ候補は、「アフガンは

イラクにはならない」と言った。しかし米国の無人爆撃機の犠牲になっ

てきたアフガンである。そしてオバマはそれをイラクで使おうとしてい

る。アブドラがテロの標的にならない保証はない。

 

 6.それではイラクは今後どうなるか。待っているのは、私たちの想

像も及ばない大混乱かもしれない。

 

 以上がニューズウィーク(日本版)の特集号の要旨である。

 

 これ以上の解説は不要だ(了)

 

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