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2014年6月 4日 (水)

拉致再調査 安倍首相が“帰国者の見返り”で北に貢ぐ2兆円

人道支援40億円、遺骨返還代400億円…
 さて、どちらの言い分が正しいのか。拉致再調査の「日朝合意文書」の内容について、双方の解釈が割れている。争点は、朝鮮総連本部ビル(東京・千代田区)の売却問題だ。

 日本政府は「総連本部は合意の対象外。(競売を決めた)司法に介入できる立場にない」(菅官房長官)という姿勢だが、日朝合意に加わった北朝鮮の宋日昊大使は「合意に含まれている」と反論を繰り返している。朝鮮総連の機関紙は合意後に<(売却問題の)交渉経緯を公開しないという合意が(日朝間で)成立しているようだ>と踏み込んで伝えていた。

 今年3月の2度目の局長級協議の直後、宋大使は「(売却問題が)解決できなければ、朝日関係を発展させる必要はない」と言い切っていたが、今回の合意内容のどこにも売却問題は出てこない。それでも関係が前進したのはなぜか。合意内容以外に総連本部について何らかの取り決めを結んでいれば、それを「密約」と呼ぶ。
「合意発表当日、総連本部について、複数の政府高官は『密約なんてない』と、聞かれてもいないのに答えていました」(官邸事情通)

■落札企業の強気はあからさまに崩れ…

 国交のない日本における「事実上の北朝鮮大使館」といわれた総連本部が、整理回収機構に競売を申し立てられたのは、07年のこと。紆余曲折を経て今年4月に高松市の不動産会社「マルナカホールディングス」が約22億円で落札。この決定に不服の総連は先月16日、最高裁に特別抗告を申し立てた。気になるのは、日刊ゲンダイ本紙の取材に対するマルナカ関係者のコメントの変遷だ。

 落札決定直前の3月には「土地の入手は投資目的」「ビルは賃貸に出すか、更地にして転売する」「売るなら民間のみ」「総連には早急に出ていってもらう」「政府の圧力は気がかりだが、屈しない」と強気だったが、5月中旬には「政府機関などから購入の打診があれば応じる」とトーンダウン。ちょうど、先週の3度目の協議開催が決まった時期と重なる。
安倍首相が「全面解決を」と大見えを切った北朝鮮による拉致問題の再調査。早くも「2人帰国か」「いや3人帰ってくる」などと臆測が飛び交っているが、問題はその見返りとして日本が北に与える“アメ”だ。安倍政権は調査開始時の「制裁解除」を約束したが、むしり取られる総額は1兆円とも2兆円ともいわれている。

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