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2014年7月

2014年7月31日 (木)

焦点:6月生産失速で景気後退不安浮上、夏場も2期連続減産リスク


[東京 30日 ロイター] - 30日発表された6月鉱工業生産統計速報は、増税後の景気後退への警戒感を一気に高める内容となった。家計では4月の消費増税による需要の反動減が薄れつつあるとみられる中、出荷が5カ月にわたり減少、企業景気が在庫調整局面に差し掛かっている可能性を示した。
消費税10%への引き上げの判断材料となる夏場の動向についても、輸出数量の低下や実質所得減少に伴う消費の慎重化が強まると2期連続減産となりかねず、景気回復シナリオは崩れかねない情勢となる。
<反動減でなく、需要減退の始まりか>
「単なる反動減ではないかもしれない」──。経済産業省幹部は6月の鉱工業生産の内容をみて、景気変調への不安をにじませた。前回の景気の山とされた12年4月からの生産統計では、6カ月連続で出荷が低下した。今回は5カ月連続の落ち込みとなり、状況は極めて類似してきた。しかも今回はほぼ全ての業種で低下となり、製造業全体が沈んだ状況だ。
家計調査という需要側統計からみれば消費の反動減は徐々に薄れてきている局面であるにもかかわらず、企業側からみた統計は一段の悪化を示している。
生産への影響が大きい自動車や家電といった耐久消費財の出荷は6月も大幅な低下が続いており、在庫は前年比で2割以上も増えた。商業販売統計でも、卸・小売業の販売総額は前月から減少。輸出の不振も続いており、日銀発表の実質輸出は6月に年初来最も低い水準に落ち込んだ。内需も外需も予想された程には回復していないという状況が浮き彫りとなってきた。
特に懸念されるのが在庫動向だ。4─6月期は、生産指数の落ち込よりも出荷指数の落ち込み幅が大きく、結果的に在庫は前期から4.5%上昇した。エコノミストからは「消費増税後の最終需要の落ち込みが企業の想定以上となっている可能性を示唆している」(ニッセイ基礎研究所の経済調査室長、斉藤太郎氏)、「一部には需要の弱さを受けた在庫の積み上がりが生じている可能性がある。在庫増は先行きの生産活動の下押し要因になり得る」(第一生命経済研究所の主席エコノミスト、新家義貴氏)などといった指摘が出ている。
<正念場の夏の生産、2期連続の大幅減産も>
問題は、今後、需要と生産がどう回復していくかという点で、これが日本経済が増税の影響を乗り越えて行けるかを占う鍵となる。生産が落ち込んだままでは、企業活動も停滞し、企業収益から所得への波及も進まない。
先行きの生産予測指数を確認すると、7月も8月も上昇見通しとなったのは明るい材料だ。しかし、その内容は6月の生産水準が下がったことによる見せかけの上昇とも言える。7月の生産計画の水準自体の回復は鈍く、このところの実績は予測を大きく下回っている。このため、予測指数の実現を前提とした7─9月は前期比1%程度の上昇も危ぶまれている。深刻なのは波及効果の大きい輸送機械工業がこの先も大幅減産が続く見通しであることだ。
民間エコノミストの間では、2四半期連続の生産低下のリスクが高まってきたとの声が少なくない。ニッセイ基礎研究所の斉藤氏は「7月以降も最終需要が企業の想定を下回り、意図せざる在庫がさらに積み上がるようであれば、現時点では比較的堅調な生産計画が下方修正され、生産調整が本格化するリスクが高まる」とみている。
<「景気後退」の議論も浮上>
日銀は7月の月報で、企業へのヒアリングを基に「7─9月については、不確実性はなお大きいが、生産は全体として下げ止まりから持ち直しに向かうとの感触である」との見方を示している。
企業が内外の設備投資の改善を背景に、汎用機械等の生産やスマートフォンの新商品向けの部品の作り込みを本格化させ、電子部品などもしっかりと増加するとみているためだ。
SMBCフレンド証券のチーフマーケットエコノミスト、岩下真理氏は、6月生産統計を受けた日銀の見方について「 輸送機械が想定以上に下振れして在庫が増加しているものの、汎用(はんよう)機械や電子部品・デバイスがしっかりしていれば、持ち直しとの判断を変えないだろう。それは輸出回復の後ずれシナリオと整合的だと、貫き通すとみている」と予想している。
一方、政府も昨年度補正予算で予定していた事業件数の8─9割が契約開始段階に入っており、景気を下支えしようとしている。順調に事業が着工・進ちょくしていけば7─9月にはその効果が出てくるはずだ。
こうしたことから、政府も日銀もそして民間エコノミストも含め、7─9月にかけて景気は回復していくとの見方がコンセンサスとなっており、このところのやや弱めの経済指標などを考慮しても、今のところそのシナリオを崩していない。
ただ、6月生産統計を受け、民間エコノミストの間では先行き警戒感が強まっている。
「仮に、増税による実質所得減を受けて家計が生活防衛意識を強めて行く場合には、回復ペースが予想以上に鈍くなる可能性がある。また、足元で停滞を続けている輸出の持ち直しがさらに遅れるようであれば、7─9月期以降の景気持ち直しシナリオにも黄信号がともる」(第一生命経済研究所の新家氏)との見方も浮上している。
BNPパリバ証券では、世界経済が緩やかながら回復を続けると予想されること、追加財政による下支えがあること、金融部門が深刻なバランスシート問題を抱えていないことなどを理由に、「日本経済がこのまま後退局面に入る可能性は高くない」との判断を示した。同時に、「第3・四半期以降、国内民間需要の停滞から景気が下振れるリスクは高まっているように思われる」との懸念も示している。消費増税後もほとんど聞こえてこなかった「景気後退」の文字が話題として浮上してきたことも、不安の強さを表しているとも言えそうだ。
(中川泉 編集:北松克朗)

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「祈りよ力に」「英国」神なき人生をより良く 教会に代わり絆づくり 広がる無神論者集会

日曜集会の創設者で司会者、サンダーソン・ジョーンズ。歌の指揮からコメディーまでこなし、参加者を楽しませる。母の死をきっかけに無神論者となったが、逆に生きる喜びの大切さに気づいた=ロンドン(撮影・中野智明、共同)
 長く欧米文化の支柱となってきた「神の存在」に対する挑戦は、サキソフォンの音色とともに思いの外和やかな雰囲気で始まった。
 「ウォーキング・オン・サンシャイン」。恋人の手紙を待ち焦がれる思いを明るく歌った1980年代の大ヒット曲を壇上のバンド演奏に合わせて約300人が一斉に歌い、踊った。
 月2回ほど開かれる「日曜集会」(SUNDAY ASSEMBLY)は、コメディアンで33歳のサンダーソン・ジョーンズが昨年1月、コメディアン仲間と立ち上げた。「より良く生きる、助け合う、世界の不思議を感じる」がテーマだ。
 ▽あまりの人気
 ジョーンズはクリスチャンの家庭に育ったが、10歳ごろから宗教に疑問を抱き、その後、母の死をきっかけに無神論者になった。それでも、3年前のある日、仲間と宗教や教会の話をしていて「失ったものも少なくないことに気付いた」。
 教会での歌や演奏、信者によるボランティア活動、地域の絆―。教会が与えてくれていた、すてきなものを取り戻すすべはないのか。たどり着いた結論が「神のいない教会活動」だった。奇抜な発想が地元メディアの注目を集め「活動立ち上げは大成功だった」とジョーンズは振り返る。
 最初はロンドン北部の小さなキリスト教会に集まっていたが、あまりの人気で参加者を収容できなくなり、ロンドン中心部の公会堂に場所を移した。「神抜きで人生のすばらしさを味わいたい人がこんなにいたのか」。ジョーンズ自身が驚いた。

日曜集会の会場では歌や踊り、コメディーに笑顔がたえない。参加者の多くは神と教会への信頼を失いつつあるが、人間同士の絆と幸福へのきっかけを求めて集まってくる=ロンドン(撮影・中野智明、共同)
 ▽失われた絆
 神を拒絶しつつ「教会」に集うという矛盾した活動に多くの人々が飛びついた背景には、既存の教会に対する信頼の低下があるようだ。
 神を信じる英国人の割合は低下している。2011年の若者を対象にした世論調査で神を信じると答えたのは約25%。自分に影響を与える人物として宗教的指導者を挙げたのは12%で。有名人(21%)をも大きく下回った。特に近年、聖職者による未成年信者への性的虐待の実態が次々と暴露され、神や教会という存在は人々の心に居場所を失いつつある。
 拍車を掛けているのが伝統的生活の変化だ。英国は第2次大戦後、英国病と呼ばれた経済停滞を1980年代にサッチャー政権が手がけた社会改革で克服、経済活力を取り戻したものの、格差が急速に拡大。大量の移民受け入れや外国資本による不動産買いあさりなどもあって、伝統的な地域コミュニティーの絆は年々失われている。
 「絆作り」を重視するジョーンズは集会に交流タイムを設けた。「会ったことがない人を少なくとも5人見つけて話をしてください」との呼び掛けに出席者らは一斉に自己紹介を始めた。
 「昔は教会が人と人を結び付けていた。本当は神への祈りより、週に1回、ご近所と世間話をするのが楽しみで通っていたもんだ。今じゃ教会で出会う相手といったら牧師さんと神様だけだよ」初老の男性がジョークを交えて語る。「私はまだ神を信じているが、無神論者との壁は感じないな。それより、こうして日曜日の朝に誰かと話ができることがありがたい」。男性は笑顔で若者らとの世間話に興じていた。
 ▽文化講座
 集会はキリスト教徒、イスラム教徒、仏教徒の参加も歓迎。無神論を掲げるが、各宗教を否定せず、約2分間の黙とうが祈りの代わりだ。禅のように無の境地を目指そうが、自分の過去1週間を反省しようが自由。ジョーンズはただ「内省」を参加者に促す。
 牧師や神父の説教に代わるのが文化講座で、科学や文化、歴史など幅広い分野の専門家を招き、出席者が世界の真理について考え、議論する機会を提供する。
 この日の集会では女性心理学者が「うつ病に負けない生活」をテーマに講演した。「皆さんは孤立しがちな大都市ロンドンに生活しています。知ってますか。社会的孤立は喫煙と同じぐらい心身に悪影響を与えるんですよ」。熱心に聴いていた聴衆の一部が深くうなずいた。
 ▽分かち合い
 交流タイムのゲームを楽しんでいた45歳の男性高校教師カルロスは18歳年下のジェイソンと「デートを兼ね」、同性カップルとして参加していた。カルロスは「スキャンダル続きの旧来の宗教には失望した。ここは触れ合いに対する人々の要求を満たしてくれる」と笑顔で話す。
 一部のキリスト教系教会は、同性カップルや同性婚を容認する姿勢を示しているが、保守的な信者の理解は十分ではなく、同性カップルは本当の意味では受け入れられていないと肌で感じている。価値観が多様化し拡散する現代の都市生活だからこそ「より良く生きよう」というシンプルな呼び掛けが力を得た。
 ジョーンズは「人間は無から生まれ、無へ帰っていく」と信じるが、そこに虚無感はない。「生の喜びを少しでも多くの人と分かち合いたい」が母の死から学んだ教訓だ。無神論集会は今、米国に広がっており、いずれ日本進出ももくろんでいる。(敬称略、共同通信ロンドン支局 半沢隆実)

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すでに景気後退局面に突入している日本経済 植草一秀の『知られざる真実』


安倍政権が消費税大増税を含む超緊縮財政政策を強行実施したために、日本経済は景気後退局面に移行した可能性が高い。

7月30日に発表された6月の鉱工業生産指数統計では、生産が季節調整済み前月比で3.3%減少した一方で、在庫は同じく季節調整済み前月比で1.9%増加した。

生産指数の季節調整済み前月比は、

4月 -2.8%
5月 +0.7%
6月 -3.3%

出荷指数の季節調整済み前月比は、

4月 -5.0%
5月 -1.0%
6月 -1.9%

で推移している。

注目しなければならないのは、出荷の減少が前月比ベースで持続していることである。

生産の減少よりも出荷の減少の方が厳しいのだ。

その結果、何が生じているのか。

在庫率の上昇である。

季節調整済みの製品在庫率指数は本年1月に99.3でボトムを記録した。

それが、いま急上昇している。

1月  99.3
4月 103.7
5月 107.8
6月 111.6

在庫率指数は在庫を出荷で除したものである。
景気循環を判断するときに、最も的確に、しかも、迅速に景気の局面変化を判定できる、最重要の経済指標が鉱工業生産統計の製品在庫率指数である。

鉱工業生産統計は基本的に製造業の統計である。

製造業の経済全体に占める比率は、付加価値ベースで18%程度である。

経済全体の5分の1しか占めていない。

しかし、経済全体の循環変動は製造業の変動に連動する。

製造業の特徴は在庫を持つ点にある。

生産ペースよりも在庫の積み上がりが大きくなれば在庫率が上がり、生産にブレーキがかけられることになる。

在庫率が低下する局面では生産活動が活発化される。

この在庫循環によって景気循環が作られることが多いのである。

景気循環を判定する、最有力の指標に在庫率指数をあげることができる。

在庫率のボトムが景気のピークになり、在庫率のピークが景気のボトムになることが多い。

日本の製品在庫率指数は、本年1月に99.3でボトムを記録した。

その在庫率が6月には一気に111.6にまで跳ね上がったのだ。

安倍政権が始動したときから日本経済の浮上が始まった。2012年11月のことだ。

野田佳彦氏と安倍晋三氏とによる党首討論で衆院解散が決定された。

これを契機に円安・株高が始動し、日本経済の活動も改善傾向をたどった。

この景気ボトムの2012年度の製品在庫率指数が114.4。

月次ベースでは、2012年9月に118.5でピークを記録した。

1月の99.3から6月の111.6までの急騰は激しいものである。

生産に対して、出荷が大きく落ち込み、その結果、在庫率が急上昇したものである。

ここまで在庫率が急上昇すると、生産者は生産にブレーキをかけることになる。

これを「在庫調整」と呼ぶ。

景気後退は、この在庫調整によって引き起こされるものなのである。

日本経済新聞が

「消費税増税の影響は軽微」

という、御用報道を展開し続けた。

生産者の一部は、この御用報道を真に受けて、生産抑制を行なわなかった可能性がある。

ところが、現実の出荷は大きく落ち込んだ。

結果として在庫率が急上昇して、いま困惑している。

在庫率急上昇に直面した生産者は、これから秋に向けて減産を強化しなければならなくなる。

在庫率急上昇の次に来るのは、生産減少なのである。

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2014年7月29日 (火)

支持政党なしの人のための政党を創設する植草一秀の『知られざる真実』


安倍政権は政権与党が衆参両院の過半数議席を確保したことを盾にとり、強引な政治運営を展開している。

「暴走列車」

の様相が示されている。

「決められない政治」

「決められる政治」

に転換したと言うが、実際には、

「勝手に決める政治」

であり、

「決めすぎる政治」

である。

内閣は政治権力であり、この政治権力である内閣と憲法の関係は本来次のものである。

政治権力の暴走を防ぐために憲法という砦を設ける。

憲法は政治権力の暴走を防ぐために存在し、政治権力が安易に憲法を改定できないように、改定のハードルは高く設定される。

これが「立憲主義」と呼ばれる考え方であり、現代の法治国家における大原則である。

憲法第99条は公務員の憲法尊重擁護義務を定めている。

条文には、

第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

と明記されている。

「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」と明記されていることに留意しなければならない。

安倍政権は衆参両院の過半数議席を有することを盾にとり、暴走列車さながらの政治運営を実行しているが、この暴走に対して、人心が急速に離れ始めている。

安倍政権応援団の一角を占める日本経済新聞の世論調査でも内閣支持率が5割を切った。

内閣支持率が5割を切ると黄信号が灯り、4割を切ると赤信号に変わると言われている。

安倍政権が「下り坂」に転じたことは間違いない。

とりわけ重要なことは、日本の命運を左右する重大問題において、安倍政権が独断専行を強めていることだ。

昨年の特定秘密保護法制定、本年の消費税率引上げ強行、そして、なし崩し改憲強行などが矢継ぎ早に実行されている。

これらの政策遂行が日本の主権者国民に支持されているなら、政権の行動には一定の正当性が認められる。

しかし、安倍政権の施策については、一番肝要な、この部分が欠落している。

安倍政権が強行推進している政策を、日本の主権者国民の過半数が支持していないのである。

安倍晋三氏は国会の議席数における「数の論理」で強引な政治運営を実行しているが、このような横暴、乱暴な政治運営は早晩行き詰まることになるだろう。

世論調査で特徴的なことは、政党支持率において、支持政党なしの回答の比率が急上昇していることだ。

日経新聞が25~27日に実施した調査では、支持政党なしが47%を占めた。

強引な政権運営を主導する安倍晋三氏が党首を務める自民党が23%、民主党が6%、維新、公明、共産が3%である。

圧倒的多数の主権者にとって、支持できる政党が存在しないのだ。

政界再編、野党再編のカギがここにある。

永田町では、民主党の悪徳10人衆の残骸、維新、みんな、結いなどが、第二自民党の創設に向けてうごめいているが、第二自民党はしょせん第二自民党である。

米官業のトライアングル勢力は、日本の政治体制を対米隷属の二大政党体制に移行させようと考えている。

米国にひれ伏し、官僚利権をも守り、労働者ではなく大資本の利益を追求する政治勢力によって、日本政治を占拠することが目論まれている。

民主・維新・結い・みんななどによる野党再編は、この目的に沿う動きである。

利権複合体の広報部隊であるマスメディアは、この第二自民党創設を全面的に支援するだろうが、その先に日本政治の再建はない。

いま求められているのは、主権者の意思に沿う政治勢力の確立である。

なし崩し改憲を阻止し、原発再稼働を阻止し、日本のTPP参加を阻止する。

シロアリ退治なき消費税増税を阻止し、地元住民の賛意なき辺野古基地建設を阻止する。

この方針を明示する政治勢力を結集するのである。

党名の候補に「人民党」をあげている。

「自民党」と一字違いだから、自民党との二大政党体制に移行するときには、非常に分かりやすくなるだろう。

人民はPEOPLE=主権者=国民である。

主権者のための政治を実現する政党である。

既存政党に対する支持が激減しているいまが、主権者の側に立つ政党の創設の絶好機である。

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生き残りの為に対米従属に舵を切った安倍・菅コンビ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人

 

 誰も気づかずに読み過ごされている記事の中に、重要なメッセージが隠されている記事がある。

 その一つが7月26日の朝日新聞の「安倍外交 米に憂い」という記事である。

 この記事の要旨は、一言でいえば、その見出しにあるように、安倍首相の対ロ政策や対北朝鮮政策に対して米国が不満を募らせているという記事だ。

 それだけなら、目新し事はない。すでに多くのメディアが書いて来た事だ。
 
 しかし、7月26日の朝日の記事は、米国の安倍外交に対する不快感があからさまになり、このままでは日米関係の溝は深まるという強い警告に満ちたものだ。
 私が何度も指摘してきた通り、朝日新聞は護憲を唱えるリベラル紙の雄と見られているのだ、同時に日米同盟をどのメディアより重視する米国の代弁者のようなメディアだ。

 つまり7月26日の朝日の記事は、安倍政権に対すする米国のメッセージなのである。

 そう思ったら、きょう7月29日の朝日新聞は、その社説で書いた。これ以上北朝鮮のミサイル発射を許してはならないと。ただでさえ歴史認識などで関係が悪い日韓が、北朝鮮政策でも足並みを乱せばこれこそ北朝鮮の思うつぼだ、拉致問題を利用する北朝鮮にだまされるな、と。

 まさしく米国のメッセージだ。

 そしておそらく米国から安倍・菅政権に対ロ、対北朝鮮政策で強い圧力がかかっているに違いない。

 このところ支持率が落ち、内外の政策に行き詰まってた安倍・菅政権は、これ以上米国を敵に回す事は出来ない。

 そう思っていたら、菅官房長官は28日の記者会見で対ロシア追加制裁を発表した。

 ここに来て辺野古移転を急ぎ、オスプレイを全国に飛ばせ、やたらに宣伝している。

 なによりも日米ガイドラインを最優先して決めようとしている。

 あれほど米国から自立するような事を言っていた安倍・菅政権がこの体たらくだ。

 しかし、対米従属の外務官僚は内心喜んでいるだろう。

 自分たちは安倍・菅政権に逆らえないが米国が言ってくれる。

 それを朝日が伝えてくれる。

 そして朝日と外務官僚は日米同盟最優先で大の仲良しだ。

 これからは安倍・菅政権の対米従属が急速に進んでいくだろう。

 最悪の日本になる(了)

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2014年7月28日 (月)

東北電天下り「暇地獄」 経験者が勤務実態証言


 原子力行政を担当した宮城県庁OBが東北電力に再就職していた問題で、経験者の一人が勤務実態を証言した。業務らしい業務は与えられず、専門性が問われる局面もなかったという。県は「経験が生かせる職場」と説明するが、OBは「暇すぎて地獄だった」と当時を振り返った。

 OBが勤務したのは2000年以降のこと。デスクは仙台市青葉区の東北電本社に置かれ、勤務は午前8時半から午後5時半だった。午前は「ゆっくりと新聞を読む」のが日課で、午後は自分の勉強に時間を費やした。
 決裁権限は一切なく、社内プロジェクトに参加することもなかった。主な仕事は、社幹部が県庁にあいさつに行く際の日程調整ぐらい。専門性は関係なかった。
 宮城県人事課は、東北電について「県庁で積んだ経験を生かせる職場」と説明している。証言は、こうした県の言い分と食い違いを見せる。
 このOBは「飼い殺しされているようだった。眠気と闘う毎日だった」と言う。
 報酬は年600万円。県庁関係者らによると、業務内容を含めた待遇は現在も大きく変わっていないとみられる。
 OBは労働を伴わない対価に苦痛と罪悪感を覚え、何度も退職を考えた。だが、「次に続く後輩に迷惑が掛かる」と踏みとどまったという。
 県庁時代、「天下り」とされる再就職を意識して仕事をしたことはなかったのか。OBは「そのようなことはなかった」と明言。その上で「福島第1原発事故で再就職の慣例が終わると思っていた。今も続いていることに違和感を覚える」と語った。
 宮城県庁OBの東北電への再就職は1989年に始まった。福島第1原発事故前に7人が経験し、事故後の現在も1人が勤めている。

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関電元副社長の究極の内部告発をスクープした朝日新聞【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人 

  
 きょうのニュースで最大のものは朝日新聞が一面トップでスクープ報道した内藤千百里(ちもり)関電元副社長(91)の証言だ。

 すなわち関電は1972年から18年間、歴代の首相に盆と暮れに千万円ずつ、計二千万円を原発推進の為に毎年政治献金してきたというのだ。

 しかもその原資はすべて電気料金だったという。

 この告白の衝撃もさることながら、私が注目したのは御厨貴東大教授の次のコメントだ。

 「電力を独占供給する巨大公益企業の政界工作を、中枢の元役員が明かした衝撃の告白だ。これほど痛烈な自己批判は過去にない。歴史をこの国に記録として残そうとする勇気ある行為だ」

 御用学者でさえ、ここまで評価せざるを得ない、それほどの告白なのである。

 それにもかかわらず、この勇気ある告白も、安倍政権の原発再稼働政策に何の影響も与えることなく葬り去られ、責任者の追及もなく、あたかも告白などなかった事にされて、やり過ごされてしまうに違いない。

 そこがこの国の大きな問題なのである(了)

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2014年7月27日 (日)

痛烈ダメ出し! 野中広務元官房長官「安倍批判」の一部始終


安倍政権の終わりの始まりがいよいよ、鮮明になってきた。支持率の下落、不支持率の大幅上昇に加えて、ウォールストリート・ジャーナル紙が23日、「安倍氏が日本の首相でいられるのも、あとわずかになるかもしれない」と書いた。と思ったら、野中広務元官房長官も24日に沖縄で開かれたシンポジウムでこう吠えた。

「憲法によってできた内閣が、その憲法を無視して、解釈でコトを図ろうというのは本末転倒です」

 政局カンにかけては動物的嗅覚がある野中氏のことだ。風向きが変わりつつあるのも、当然、わかっているのだろう。シンポジウムでは言葉を選びながらも、痛烈批判を連打した。

「総理はよくあれだけ体が続くなと思うくらい海外に行って、交流の努力をしているが、大切なのは中国、一番近い韓国、北朝鮮といかに友好親善を図っていくかです。それが日本の悠久の平和につながると思うし、沖縄の負担の軽減にも役立っていく。総理はどうして韓国、中国に自ら行って話し合いしようという努力をされないのか。残念です」

「すべては<総理が発想して総理が決めた>、そういう形に国の姿を持っていこうというのが今の政治の姿です。国会は最大の審議機関であるのに、それを無視してやっている。与党からも声が出ないのは悲しいし、野党はすり寄ってばかりで恥ずかしい」

 このシンポジウムは「躍進日本!春風の会」が主催し、「月刊日本」の発行人、南丘喜八郎氏が司会した。鈴木宗男氏や鳩山由紀夫元首相、大田昌秀元沖縄県知事らが参加、大勢の聴衆が集まった。

 安倍降ろしの声は地方からも日増しに強まっている。

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自爆に突き進むことになる安倍改造内閣と日本の非常事態 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人


 
きょうの最大のニュースは、9月初めに安倍首相が内閣改造を行うと一斉に報じられたことだ。

 メディアの中には9月3日という特定日を書いているものもある。

 これで決まりだ。

 そして私が最も注目したのは、菅官房長官、麻生副総理、甘利大臣という、これまで安倍政権を支えて来た中心的側近がいずれも留任するとが報じられたことだ。

 なかでも菅官房長官の留任に私は注目した。

 私の予想通り安倍改造内閣のかじ取りは引き続き菅官房長官が握ることになる。

 そして第二次安倍内閣は、安倍・菅独裁政権のさらなる強化に突き進む。

 なぜか。

 それは、安倍政権が秋以降急速に追い込まれていくからである。

 実際のところ、安倍政権は完全に行き詰っている。

 外交や原発問題は言うまでもないが、一番重要な経済政策が完全に行き詰まっている。

 どんなにごまかしても、ごまかしきれないほど経済指標が悪い。

 それを何とかしようと、さらに金をばら撒く。

 当然ながら国民への負担はますます大きくなる。赤字予算は膨らみ、年末までには消費税増税10%増を決めなくてはならない。

 これで支持率が下がらないはずがない。

 しかし、それでも安倍政権は正面突破を図るしかない。

 なぜならば、これまでの政策を変更すれば、その時点で安倍首相の政策は間違っていたということになるからだ。

 その時点で安倍政権は終わりになる。

 そして、それだけは安倍首相は認められない。

 だから安倍・菅改造内閣は、これまで以上に強引に政策を進めていくほかはない。

 しかし、過去二年間で失敗を積み重ねて来た安倍政権の張本人たちが居座った改造内閣だ。

 問題が解決できるはずがない。

 かくして9月以降は日本は非常事態に突入することになる。

 安倍・菅独裁政権が失墜する事は間違いないとして、問題はその代りを担う受け皿だ。

 それがまったく見えてこない。

 主役不在だ。

 しかし、だからと言って安倍・菅独裁政権の続投が許されるという事にはならない。

 そんな事を許るすようでは日本はお終いだ。

 これまでの政治の常識から離れた、新しい政治の動きが出てこなくてはいけない。

 果たしてそのような動きが出てくるのだろうか。

 いずれにしても9月以降の日本は、安倍自爆内閣改造と非常事態突入である(了)

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2014年7月26日 (土)

インタビュー:原発再稼動問題、責任不在の体制変わらず=湖西市長


[湖西市(静岡県) 25日 ロイター] - 九州電力(9508.T: 株価, ニュース, レポート)川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼動が濃厚になっているが、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、新規制基準に適合しているとしつつ、「安全だとは言わない」と述べている。一方、政府は安全性の判断は規制委に責任があるとの立場で、最終的な責任の所在が不透明になっている。
残された課題や盲点はないのか、ロイターは自治体の首長、原子力技術者、経済学者に意見を聞く。
初回は「脱原発をめざす首長会議」の世話人を務める三上元・静岡県湖西市長にインタビューした。同会議には、39都道府県99人の市町村長(元職33人含む)が参加。三上市長は、規制委の田中委員長が安全宣言をしない点について「福島の事故にもかかわらず、最終的に誰が責任を取るのかが分からない体制が改善されていない」と批判した。
三上氏は、大手スーパー、西友での勤務や経営コンサルティング会社、船井総合研究所(現船井総研ホールディングス (9757.T: 株価, ニュース, レポート))取締役などを経て、2004年12月から湖西市長。現在、3期目を務める。
インタビューの主なやり取りは次の通り。
──規制委員会の田中委員長は「安全とは言わない」と言い、安倍晋三政権は規制委が安全だと認めた原発は、再稼働させるとしている。安全性について誰が責任を取るのかがあいまいだ。
「福島事故にも関わらず、最終的に誰が責任を取るのかが分からない体制が改善されていない。関電大飯原発の再稼働(2012年夏)は野田佳彦首相(当時)が、県知事の了解を取り付けて稼働の意思決定をした。今回、川内原発は基準に合格したに過ぎず、安全だというわけではないと田中委員長は言った。では誰が責任を負うのか、あいまいだということがわかった」
──責任を取らない体制が続いている中で、再稼働に向かおうとしている。
「米国では、(州・地方政府が作る)避難計画(施設外緊急時計画)について、原子力規制委員会(NRC)が評価に関与する。日本は、避難計画の審査は、規制委員会の仕事ではないと言っている。(インタビュー日の)昨日、坂本森男・消防庁長官に会い、『避難計画を評価するのは消防庁長官の仕事ではないか』と言ったら、(坂本氏は)『そういう指摘があったことを日記に書いておく』と言っていた」
──湖西市は中部電力(9502.T: 株価, ニュース, レポート)浜岡原発から60キロ圏。避難計画は作っているのか。
「作っていない。うち(湖西市)はどうなるのかと県に聞くと、30キロ圏しか作らないという。30キロ圏以遠でも、(福島県)飯館村のように避難指示が出ている。30キロ圏外も考えてほしい、指示を出してくれと県に言っても、県は何も言ってこない」
──政府は規制委が安全を確認し地元が同意した原発は再稼動させる方針だが、地元の範囲について明確な定義はない。川内原発の場合、鹿児島県の伊藤祐一郎知事は、県と薩摩川内市の首長と議会の4者だと発言している。
「(原発が)立地している自治体は賛成が多いが、周りは反対が多い。国は30キロ圏まで避難計画を作るよう求めているのだから、30キロ圏の住人には(再稼動に対する)発言権が生じたと思う。私は100キロ圏だと言っているが。チェルノブイリのような爆発をした場合は、200キロ圏でも住めない場所が生まれた」
──湖西市といえば(トヨタグループの礎を築いた)豊田佐吉の出生地。自動車関連など産業も盛んだと聞く。電気は安くというのが産業界の要求だと思うが、地元自治体の首長が脱原発を訴えていることの産業界の反応は。
「湖西市は佐吉と(トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)創業者で佐吉の息子の)豊田喜一郎の生まれた土地。製造業出荷額は全国市町村で22位だ。ハイブリッド車用バッテリーで世界一のプライムアースEVエナジー(トヨタ自動車子会社でパナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)も出資)などバッテリー会社が3社ある」
「毎年1月、市内の主要企業13社と会合がある。その時に原子力発電所は(コストが)高いと話しをして、みんな聞いてくれる。面と向かって反論する人はいない。内情は、半分の産業人は、そんなことは言ってほしくないと思っているのだろうが、『その通りだ』と言ってくれる人もいる」
──原発に対する危機意識はいつから。
「13年前の9月11日、アメリカの同時多発テロで、飛行機4機がハイジャックされたが、4機のうち1つは、どこを狙ったか分からなくて、空中で爆発した。空中爆発した理由も分からないが、私は、テロリストたちは原発を狙ったと推定している。以来、原発は危ないと発信している」
(インタビュアー:浜田健太郎 インタビューは24日実施)
*一部の文字が正しく表示されなかったため再送しました。
(浜田健太郎 編集:田巻一彦)

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全国で熱中症の932人搬送


 各地で厳しい暑さとなった25日、熱中症とみられる症状を訴えて救急搬送された人は、全都道府県の少なくとも932人に上ったことが共同通信の集計で分かった。このうち、山形県と香川県の男性3人が死亡し、西日本を中心に11府県の16人が重症とみられる。
 搬送者を都道府県別でみると、名古屋市で最高気温が38度を超えた愛知の80人が最も多かった。次いで大阪67人、兵庫64人、埼玉52人、神奈川51人、京都35人、茨城34人などだった。
 消防などによると、山形県大江町で、山形市の男性(83)が農作業中に体調不良を訴え、病院に運ばれたが死亡した。

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2014年7月25日 (金)

  民間機撃墜でダメ押しされた、安倍ムリ筋外交 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人

 
 きょう発売の週刊文春と週刊新潮(7月31日号)が、奇しくも同じ事を書いている。

 民間機撃墜事件の釈明や対応に追われ、プーチンの外交戦略は完全に狂ってしまったと。

 それにともなって安倍首相の対ロ外交も狂ってしまったと。

 領土交渉進展へロシアとの対話を続ける意向を今でも示唆する安倍首相だが、訪朝の上にプーチン訪日となると、さすがに日米関係は決定的に悪化し、世界は違和感を持つだろうと。

 週刊文春に至っては、もっとはっきりと書いている。

 すなわち、このまま安倍首相が北朝鮮とロシアの関係を重視すれば、日本・ロシア・北朝鮮という「新三国同盟」の悪夢となる、という特集記事を組んでいる。

 まさしくその通りなのだ。

 日本外交にとって重要な国は米国であり、アジア、とくに中国、韓国である。

 それらの国との関係を悪化させ、あるいは不信を持たれたまま、ながらく冷戦時代の仮想敵国であったロシアや、名うての独裁政権である北朝鮮との関係を重視するなどという外交は、まともな外交ではないのである。

 週刊文春のその記事は、官邸関係者の言葉を次のように引用している。

 「米中韓との関係がよくない一方で、日本が近い国は世界で孤立している北朝鮮とロシアと報じられることは外交上大きなマイナスです。北朝鮮とロシアとの新三国同盟なんて見られたら悪夢ですよ。安倍政権は谷内氏が主導して、自由や民主主義などの価値観が共通する国々と連携する価値観外交を唱えています。しかし、現実に関係が進展しているのは、独裁国家の北朝鮮とロシア、実績を残そうとするあまり、落とし穴にはまらないといいのですが・・・」

 これは、官邸関係者のみならず、外務省も、いや多くの有識者も、同様に考えていることだ。

 週刊文春のその特集記事はこう書いている。

 支持率アップが見込めるのは外交しかない、と。

 それが拉致問題であり、北方領土交渉だったと。

 その頼みの綱の外交がだめならもはや安倍政権は終わりではないのか。

 マレーシア民間航空機撃墜事件は、安倍政権にとってこれ以上ない衝撃だったに違いない(了

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2014年7月24日 (木)

中国企業の食肉安全問題、米スタバや日本マクドナルドに拡大


[東京 22日 ロイター] - 米食品卸売会社OSIグループの中国法人である上海福喜食品をめぐる食品安全問題が広がりをみせている。米スターバックス(SBUX.O: 株価, 企業情報, レポート)や、米バーガーキング・ワールドワイド(BKW.N: 株価, 企業情報, レポート)などに加え、日本マクドナルドにも影響が及んでいる。
上海福喜をめぐっては、従業員が工場の床から食肉を拾っている姿や、期限切れの食肉を混ぜている姿がテレビで報じられた。
同社から食肉を仕入れていた米マクドナルド(MCD.N: 株価, 企業情報, レポート)と、ケンタッキーフライドチキン(KFC)を運営する米ヤム・ブランズ(YUM.N: 株価, 企業情報, レポート)は21日、相次いで中国の消費者に謝罪。スターバックスは22日、中国の一部店舗で販売した商品に、上海福喜から仕入れた鶏肉が含まれていたと発表した。
上海市当局は報道を受けて、20日に上海福喜の工場を閉鎖した。
日本マクドナルドは上海福喜から2割程度のチキンナゲット向け鶏肉の供給を受けていたと発表。問題の商品販売を21日に停止したことを明らかにした。タイや中国の別の業者からの調達に切り替えたという。
バーガーキングと、頂新国際集団が運営する中国のファストフードチェーン店「徳克士(ディコス)」は、上海福喜から仕入れた食肉を使用した商品は販売しないと表明した。
ピザチェーンの米パパ・ジョンズ・インターナショナル(PZZA.O: 株価, 企業情報, レポート)はミニブログ上で、上海福喜から仕入れた食肉を使用した製品全てを撤去し、同社との取引関係を打ち切ったと明らかにした。
スターバックスは中国語のミニブログで、上海福喜とは直接のビジネス関係はないとしつつ、上海福喜と取引のある別の業者から鶏肉を仕入れたと明らかにした。鶏肉は商品「チキン・アップルソース・パニーニ」で使われ、13省・市の店舗で販売されたという。同商品は全て、現在は販売していないとした。
また、食品も提供しているスウェーデンの家具大手イケア[IKEA.UL]はミニブログで、昨年9月以降、上海福喜から製品を仕入れていないと明らかにした。米宅配ピザチェーン大手ドミノ・ピザ(DPZ.N: 株価, 企業情報, レポート)と、米ドクターズ・アソシエーツ傘下のサンドイッチチェーンであるサブウェイは、ネット上で上海福喜と取引があると名指しされたものの、中国の店舗で同社の食肉は使用していないと明らかにした。
このほか、中国で牛丼チェーン「吉野家」を展開する香港上場の合興集団(0047.HK: 株価, 企業情報, レポート)と、ファミリーマート(8028.T: 株価, ニュース, レポート)は、上海福喜から仕入れた製品は現在使用していないと明らかにした。

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親ロシア派は「地対空ミサイル保有」、武装勢力司令官が認める


[ドネツク(ウクライナ) 23日 ロイター] - ウクライナの親ロシア派武装勢力「ボストーク大隊」のホダコフスキー司令官はロイターのインタビューに応じ、親ロ派にはブク地対空ミサイルがあると聞いたと明かし、ロシアから供給を受けた可能性に言及した。親ロ派がブクを保有していたが、その後、証拠隠滅のために送り返されたとの見方を示した。
同司令官によると、ブクは親ロ派拠点の1つ、ルガンスク地方から「ルガンスク人民共和国」旗とともに運ばれてきた。ただ、同司令官はマレーシア機撃墜の一報に接したときに、ブクの存在を知ったという。
同司令官は、自身の組織でブクを保有したことはないが、親ロ派の他勢力が使用した可能性があると指摘した。
同司令官は、ロシアがブクの供給元との見方を示し「ブクがほしい。誰かから提供の申し出があれば、断らないだろう。ただ、自らの脅威でない対象に使わない」と話した。

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2014年7月23日 (水)

支持率低下で…秋の内閣改造「3A+1S」以外は全員クビも


 安倍内閣の支持率低下が止まらない。フジテレビ系の「新報道2001」の世論調査では、支持率と不支持率が46・6%で並んでしまった。安倍首相の“お友達”が会長を務めるテレビ局がやっても、人気の落ち込みは明らか。おかげで党内からは、大幅改造を求める声が高まっているという。

「内閣支持率が落ちれば、閣外にいる議員は『自分を起用しないからだ』『自分が大臣になれば上向くのに』と、半ば本気で思います。国会議員とは不思議なもので、周囲は思っていなくても、本人だけは“自分が一番デキる”と信じている。それだけに厄介で、当初は3~5人程度といわれていた入れ替えも増やさざるを得なくなってきた。今では『3A+1S』以外は全員交代との見方まで浮上しています」(政治評論家・有馬晴海氏)

 変わらないのは、安倍首相と麻生財務相、甘利経財相の3Aと菅官房長官のSだけ。ほかは全員、お役御免というわけだ。
■支持率低下で避けられない大幅入れ替え

「最後は金目でしょ」の石原環境相は当然として、とことん地味な谷垣法相、パソナの“迎賓館”に出入りしていた田村厚労相もクビだ。茂木経産相は「財務相狙いの猟官運動が露骨で安倍に嫌われた」(自民党関係者)とか。

 安倍側近も安泰ではない。大臣になった途端に発信力ゼロになった山本一太科技相に加え、首相肝いりで女性を抜擢した森少子化相、稲田行革相も放り出される。根本復興相、古屋国家公安委員長も再任の可能性は低いようだ。

「確かに安倍内閣の支持率は高かった。でも、閣僚を見渡すと、大した仕事をしていないし、答弁も安定感に欠けていたりする。替え難い人材はいないのです。ほかに残る可能性が高いのは、安倍首相と思想信条が近い下村文科相と、ソツのない岸田外相ぐらいでしょうか」(有馬晴海氏)

 自民党には、衆院当選5回以上で閣僚経験がない「順番待ち」の議員が43人もいる。うるさ型のベテラン議員も登用しなければならない。ただ、彼らを起用したところで、支持率回復のシナリオは描けない。

「私が先頭に立って地方の創生を進めていく」――安倍首相は19日、地元の山口で地方重視をブチ上げた。20日も横浜で、「秋の臨時国会に第1弾の法案を提出し、スピード感を持って支援に全力を挙げる」と地方活性化に取り組む姿勢をアピールしている。円安、株高の恩恵がなかった人たちに目を向けるポーズで人気挽回を図る狙いのようだが、はたしてだまされる国民はどれだけいるのだろうか。

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2014年7月22日 (火)

米国激怒に安倍首相マッ青 支持率切り札「9月訪朝」断念か


安倍首相が真っ青になっている。拉致問題に突っ走る安倍政権に、アメリカが激怒しているのだ。ケリー国務長官が直接、岸田外相に「日米韓の連携が乱れる」と首相の訪朝にストップをかける異例の事態になっている。

「安倍官邸は、9月に首相が“電撃訪朝”し、拉致被害者を連れ帰るというシナリオを描いています。状況によっては、そのまま9月解散、10月総選挙に突入するつもり。すでに北朝鮮からは、かなりの人数を帰国させるというシグナルも送られてきている。訪朝すれば、内閣支持率がハネ上がるのは間違いない。ところが、アメリカが横ヤリを入れてきた。首相周辺は困惑しています」(政界関係者)

 アメリカが強い不満を持っていることが分かり、岸田外相は来週、慌てて訪米する予定だ。

■ただでさえ安倍首相嫌い

 アメリカは北朝鮮の核開発を本気で警戒している。核開発を断念しない限り、いつでも経済制裁を強めるつもりだ。
ところが、安倍首相は“拉致解決”の見返りに経済制裁を解除し、さらに経済援助までしようとしている。アメリカからしたら、「援助したカネが核開発に使われたらどうするのか」ということなのだろう。
 もし、アメリカの警告を無視して訪朝し、北朝鮮に経済援助をしたら、アメリカがカンカンになるのは間違いない。それでなくても、オバマ大統領は安倍首相を嫌っている。果たして、安倍首相は訪朝するのか。

「支持率が下落しはじめた安倍首相にとって、残された支持率アップのカードは拉致問題しかない。秋以降、安倍政権には逆風が吹き荒れる。景気の悪化は確実だし、苦戦必至の福島県知事選と沖縄県知事選が控えている。年末には、支持率と不支持率が逆転している可能性が高い。だから、どうしても9月に訪朝して、支持率を上げたい。北朝鮮も、安倍首相が訪朝せざるを得ないように、追いつめていくつもりです。拉致被害者の帰国情報をどんどん流して、日本国内の期待を高めていく。しかし、あの安倍首相がアメリカに逆らえるはずがない。いま、囁かれているのは、8月末に“訪朝せず”と宣言するシナリオです。北朝鮮は8月末に核実験をすると予想されている。そのタイミングで“核実験は許されない”と批判し、日朝交渉を中止するしかないとみられています」(自民党関係者)

 アメリカを本気で怒らせたら政権は持たない。かといって、9月訪朝のカードを手放したら、もう支持率アップは望めない。いまごろ、安倍首相は身もだえしているはずだ。

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欧州株式市場=下落、ウクライナ情勢懸念で


[ロンドン 21日 ロイター] - 週明け21日の欧州株式市場は下落して取引を終えた。ウクライナ東部で21日、マレーシア航空機撃墜以来となる大規模な戦闘行為が起きたことで市場心理が悪化した。
FTSEユーロファースト300種指数.FTEU3は7.27ポイント(0.53%)安の1355.84で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数.STOXX50Eは27.15ポイント(0.86%)安の3137.06だった。
マレーシア航空機の撃墜は親ロシア派組織の犯行との見方が広がり、米国や欧州ではロシアへの追加制裁を求める声が高まっている。シティ・インデックスのチーフ・グローバル・ストラテジスト、アシュラフ・ライディ氏は「米国や欧州による追加制裁と、それに対するロシアの反応をにらみ、市場は神経質になるだろう。投資家にとっては見切り売りの理由になるかもしれない」と分析する。
仏自動車メーカーPSAプジョー・シトロエン(PEUP.PA: 株価, 企業情報, レポート)は3.7%下落した。上半期の自動車販売台数がロシアで25.8%、中南米で26.8%、アフリカ・中東で37.2%それぞれ下落したとの発表が嫌気された。フィアット(FIA.MI: 株価, 企業情報, レポート)とルノー(RENA.PA: 株価, 企業情報, レポート)も、欧州周辺国市場の売り上げが好調だったにもかかわらず、1%超の下落。自動車企業の決算発表を前に、新興国市場での業績不振が懸念されている。
イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザへの攻撃がやむ気配はなく、東欧や中東地域の観光産業に対する懸念の広がりから、旅行・レジャー関連株も0.96%低下した。

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2014年7月21日 (月)

コラム:中東発「円高・株安」シナリオの現実味=斉藤洋二氏


斉藤洋二 ネクスト経済研究所代表
[東京 17日] - イラクではシーア派を偏重するマリキ政権への反発が高まり、6月に入り北部を制圧したスンニ派の過激派組織が攻勢を強め、さらに「イスラム国家」の樹立を宣言した。最悪の場合、首都バグダッドの政府機能停止や南部に位置する主力油田地域での生産・輸出活動に被害が及ぶ懸念も高まる。
イラクは石油輸出国機構(OPEC)で第2位そして世界で第7位の産油国であり、原油生産量は2013年には日量314万バレルと世界全体の3.7%に達しており(今年2月にはフセイン元大統領が権力を掌握した1979年以来35年ぶりに日量360万バレルを回復)、その供給懸念は原油価格に上昇圧力を加えている。
また、イラク情勢の混迷は、国内における宗派対立の激化に加えクルド人が自治権拡大を目指すなど国家分裂の可能性を有し、さらにイランとサウジアラビア・イスラエル間の緊張を高めるなど中東の均衡を揺るがす。
このように、中東における地政学リスクはウクライナ危機同様、米国の外交政策はじめ国際政治に影響を与えるとともに、複数の波及経路から国際金融市場を不安定化させる可能性を秘めている。
<迷走する米国の中東外交>
中東情勢は宗教・政治両面において歴史と今日的問題が絡み合い、様々な対立の構図を生み出している。宗教的観点からすれば、約16億人ともいわれるイスラム教徒のうち大半がスンニ派に属し、シーア派はイランやイラクなどを中心に約2億人にとどまると推定される。その宗派対立の歴史は、イスラム教の預言者ムハンマドの後継者の正統性をめぐる争いに起源が求められ、1300年以上もの長きにわたり、根が深い。
一方、政治的にみれば、第一次世界大戦中の1916年に英国の中東問題専門家マーク・サイクスと仏外交官フランソワ・ジョルジュ・ピコが、オスマン帝国分割後の中東諸国の国境線を引いた。このサイクス・ピコ協定に続くバルフォア宣言などによる取り決めに対し、中東では西欧への反発そして各民族間における争いが生じ、現在もアルカイダなど国際武装組織の力ずくでの行動など様々な紛争が続いている。
こうした状況下、2001年には米国への同時多発攻撃が発生し、その後、イラクでは03年の米軍侵攻でスンニ派フセイン政権が倒れ、さらに11年にはアルカイダの指導者で、同時多発攻撃の首謀者とされたウサマ・ビンラディン容疑者がパキスタン領内での米軍作戦により殺害された。11年末にはイラク駐留米軍が完全に撤退して、中東に平和が訪れたかにみえた。
だが、それもつかの間、シーア派のマリキ政権は、イラク戦争以後の国家再建にあたり「挙国一致の政府誕生を」との米国の期待を裏切り、シーア派とスンニ派の対立は議会内にとどまらず全土に広がる内戦状態に至っている。
ブッシュ政権時代には積極的に中東に介入した米国だが、現在「オバマ・ドクトリン」と称される外交政策はシェール革命の進ちょく、財政ひっ迫、中国への対応などにより軸足を太平洋へとシフトしており、イラクにおいて空爆も含め軍事力の使用には極めて慎重である。
ただ、ケリー国務長官が、イスラム国家の樹立を宣言した前出・スンニ派過激派組織への対抗上、国交のないイランとの共闘を示唆するなど、オバマ政権の外交スタンスは定まっているとは言い難い。今後も軍事関与を含め米国政府の対応は、ただでさえ微妙な均衡の上に立っている中東情勢を不安定化し、市場の波乱材料となるかもしれない。
<「第三次石油危機」の記憶>
ここで原油の需給動向を簡単に押さえておきたい。まず、供給面から言えば、OPECの市場支配力が70年代をピークに減少しているのは事実だが、いまだ世界の原油供給の約4割を担っている事実を忘れてはならない。
特にサウジアラビアの生産能力の高さは際立っており、「アラブの春」によるリビア減産への対応同様、イラクの供給不安発生時にも同国の増産に頼る図式は変わらないだろう。
むろん、将来的にはシェールオイル・ガスなど非在来型エネルギーへの代替が予想されていること、また原油価格の上昇に連れオイルサンドなど産出コストの高いエネルギーの供給余地が拡大することから、原油価格の高値水準は長く続かないとの見方もある。筆者も、そうした事情から、地政学リスクがエネルギー価格に与える影響には一定の歯止めがかかるのではと考えている。
ただ、それはあくまで長期の話であり、目先の話ではない。足元で中東情勢が緊迫化した際には通用しないロジックだろう。一部には、イラク情勢の緊迫度合によっては、6月に115ドル台の高値をつけた後、軟化傾向にある原油価格(北海ブレント)が再び上昇に転じ、150ドルを目指すとの予想も示されているが、十分あり得るシナリオだ。
一方、原油の需要サイドでは、90年代以降の経済成長に伴い中国が消費量を急増させ米国に次ぎ世界第2位となっている。将来も右肩上がりの需要増大が予想されており、現在アフリカなどへ輸入先の多様化を図っているものの、5割を超える中東原油への依存度(輸入原油に占める割合)を低下させるのは難しい。
したがって、中東発の原油市場の混乱が中国経済を通じて国際金融市場に与える影響は以前にも増して大きくなっており、この点、新たな不確定要因として留意する必要があろう。
翻って、エネルギーの大半を輸入に頼る日本は、70年代の第一次・第二次石油危機で「狂乱物価」や経済危機に遭遇したように、原油の量的確保は国のエネルギー政策の根幹をなす。04年から08年にかけて世界的な好景気と金融緩和を背景とした投機的な動きを受けて原油価格が140ドルを超えた際に、日本経済は「第三次石油危機」とも呼ばれる原油価格上昇に直撃され、企業活動が一時低下したことは記憶に新しい。
今後、イラク情勢が悪化した場合は、ガソリン価格が物流コストに転化され、さらに原油価格に連動する液化天然ガス(LNG)の値上がりが電気料金に跳ね返ることが想像される。
現在、コアCPI(生鮮食品を除く消費者物価)前年同月比は消費増税の影響を除くと1%台前半で推移しているが、原油価格の上昇がインフレを加速させることになれば、日銀が意図しない出口戦略の議論に急き立てられる可能性も出てくる。
「第三次石油危機」時の円相場は、世界経済の拡大などを背景とするリスクオンに支えられて、07年まで円安を辿った。だが、今回は、中東の地政学リスクが顕現化すれば、リスクオフの中で円高そして株安へと転じる可能性が高いだろう。
<市場は嵐の前の静けさ>
現在の国際金融市場は各国中銀による量的金融緩和策により米国株価が史上最高値を更新し、また同時に米国債に限らず南欧債も2年前の暴落時とはうってかわって高値で推移するなど、クレジットバブルの様相を呈している。
一方で、恐怖指数などボラティリティ(予想変動率)は低水準にあり、嵐の前の静けさを感じさせる。特に投機筋にとっては、市場の波乱要因を探すのが当面のテーマとなっていよう。
こうした中、株高と債券高という「二律背反」現象が進む矛盾を解消し、クレジットバブルを破裂させる最大の要因として、各国に先駆けて出口戦略を進めている米金融政策の舵取りがあげられる。しかし、突発的かつ暴力的に市場を襲う点でより大きなインパクトを持つ材料と言えば、国際金融市場を震撼させリスクオフ志向を強めさせることになるイラク発の地政学リスクではないだろうか。中東情勢の帰趨にはくれぐれも要注意だ。
*斉藤洋二氏は、ネクスト経済研究所代表。1974年、一橋大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。為替業務に従事。88年、日本生命保険に入社し、為替・債券・株式など国内・国際投資を担当、フランス現地法人社長に。対外的には、公益財団法人国際金融情報センターで経済調査・ODA業務に従事し、財務省関税・外国為替等審議会委員を歴任。2011年10月より現職。近著に「日本経済の非合理な予測 学者の予想はなぜ外れるのか」(ATパブリケーション刊)。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(here)

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2014年7月20日 (日)

 マレーシア航空機撃墜に困惑する安倍外交の自業自得【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人


  マレーシア民間航空機が撃墜されるという衝撃的な事故が起きて国際社会に衝撃が走った。

 事故の真相がどこまで明らかにされるかは別としても、今度の事故の背景にウクライナ紛争があることは疑いない。

 だからこそ今度の不幸な事故を契機に、ウクライナ和平に向けての国際的圧力を高めていかなければならない。

 ところが、今度の事故に困惑し、対ロ外交をどうするかという事に頭を悩ませ、そしてその事がニュースの話題になる国がある。

 それが日本だ。

 たとえば7月19日の朝日新聞はこう書いている。

 ・・・「大変な事になった」。17日、ウクライナの首都キエフを訪問していた岸田外相に同行していた外務省幹部はつぶやいた・・・米国やEUとの協調を打ち出す一方、秋のプーチン大統領訪日を控え、訪ロのタイミングを探っていた矢先でもあった・・・

 たとえば7月19日の読売新聞はこう書いている。

 ・・・民間機墜落という事態を受け、日本政府内には「制裁強化よりもロシアとの関係維持を優先するように見られれば日米関係に影響を与えかねない」(外務省幹部)という懸念が広がる。プーチン氏来日の前提となる岸田外相の訪ロの見通しも立たない状態だ・・・

 たとえば7月19日の毎日新聞はこう書いている。

 ・・・仮に撃墜への親ロ派の関与が明らかになれば、ロシアが国際社会で厳しい批判を受けるのは必至だ。その場合、プーチン氏との信頼関係を軸に北方領土問題の進展を図る安倍政権は難しいかじ取りを迫られる可能性もある・・・

 今度の事件で、このような報道をしている国は日本だけだ。

 外交を自らの点数稼ぎとして私物化してきた安倍首相と、その言いなりになってお膳立てしてきた外務官僚が今そのツケを支払わされている。

 まったく同様の事が拉致被害者救済のための対北朝鮮外交についても言える。

 拉致問題の解決は日朝国交正常化の実現と一体となって解決する認識が安倍首相にあるのなら事情はまったく異なったものとなっていたはずだ。

 しかし、安倍首相の歴史認識では最初からそのような考えはまったくない。

 あるのは、政権浮揚の為に拉致問題解決を利用しようとする下心だ。

 だから、ミサイルを撃たれても、米韓との関係を損なっても、北朝鮮に譲歩してまで、交渉を続けるしかないのだ。

 外交を私物化しては外交を誤る。

 メディアはその事をはっきりと書くべきである(了)

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2014年7月19日 (土)

集団的自衛権に「待った!」 地方から“安倍降ろし”の狼煙


集団的自衛権の行使をごり押しで閣議決定した安倍政権に強烈なパンチが飛び出した。三重県松阪市の山中光茂市長(38)が「閣議決定は違憲」として、国を相手に訴訟を起こす方針を表明したのだ。いまは一地方の首長の反乱だが、こうした動きは今後、燎原の火の如く広がっていく。

「閣議決定は一内閣の暴挙で憲法違反。司法の場において、ノーを突きつけなければならない」――。
 17日、山中氏は会見を開いてこう訴えた。以前から「平和国家の原点を壊す政府の行為にしっかりと行動を起こさねばならない」と、市民団体「ピースウイング」の設立に向けて活動してきた山中氏は、同団体が発足したことも報告した。「ピースウイング議員の会」という組織も同時に発足し、両団体が母体となって国家賠償訴訟を行うという。

 すでに議員の会には松阪市議だけで5人、全国10県の地方議員35人を合わせて計40人が名を連ねている。会見にはそのうち20人が駆けつけて山中氏を声援、一般市民の支持者も40人が参加した。これから賛同者が増えるのは間違いない。

 山中氏に話を聞いた。
「抗議活動では安倍政権を容易に壊せないため、司法の力を最大限に使おうと決めました。裁判の具体的な方法はこれから詰めますが、現時点では集団的自衛権容認の閣議決定が違憲であり、国民の『平和的生存権』が害されることを訴えていく方針です。きのうまでに全国から1万件を超える激励のメールや電話、ファクスをいただいています。8月1日に松阪市内の商工会議所で第1回の市民集会を開き、運動を広げていきます」

■1人100万円の賠償訴訟で大きなうねり

 山中氏は1976年生まれ。慶大法学部を卒業後、群馬大医学部に進み、2003年に医師免許を取得。同年、松下政経塾に入塾している。民主党三重県総支部連合会事務局長などを経て、07年4月の三重県議選で当選。09年2月に松阪市長に就任した。
 市長選では民主党の支援は受けず、現在は無所属だ。「集団的自衛権の問題では民主党ほか、みんなの党や維新の会など野党も腰が引けてしまっている。だからこそ地方から安倍政権の横暴を訴えなければなりません」と既成政党に批判的でもある。

「全国の市長が一緒に立ち上がれば、集団的自衛権をストップさせることができます」と期待を寄せるのは憲法学者で慶大名誉教授の小林節氏だ。
「山中氏に賛同する全国の市長が100人集まり、大型の弁護団を味方につけて“日本の平和が毀損されて心が傷ついた”と、1人100万円の損害賠償を求めればいいのです。合計で1億円。同時に文化人も別に100人の組織をつくって1億円を要求する。安倍政権にとってショッキングな裁判になるし、最高裁だって無視できない大きなうねりとなります。国民は集団的自衛権の閣議決定がいかにおかしなものだったかに気づくはずです。最高裁の判決が下るまでに4年はかかるでしょうが、心配は要りません。2年後に参院選が、3年後には衆院選があります。国民が安倍政権の悪逆非道な正体に気づけば政権を奪い取ることだって不可能ではありません」

 若き市長から火の手が上がった草の根運動。安倍政権は気が気じゃないはずである。

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「祈りよ力に」(14) 「マーシャル諸島」遠い故郷、流浪の民 核の苦難今も 「遺産」継承、次世代に

哀切に満ちた調べに合わせ遠い故郷への思いをはせていた。「穏やかで平和だった日々は戻らない」「心は絶望のふちにある」。南国の強烈な日差しが照りつけヤシの葉が揺れる。マーシャル諸島の首都マジュロ環礁のエジット島。キリスト教会に集まった50人が日曜日のミサで祈った後「ビキニの歌」を口ずさんだ。
 エジット島には、1946~58年の米国の核実験でビキニ環礁を追われた島民の一部とその子孫が住む。「母の地」は今も放射能に汚染され帰島できない。流浪を強いられた島民の苦悩を歌ったのが、この哀歌だ。
 合唱が終わると1人の男がマイクを握った。
 「私たちの故郷で何が起こったのか。なぜ島を離れることになったのか。米国が何をしたのか。ビキニの苦難を胸に刻んでほしい」
 ビキニ環礁自治体前首長で46歳のアルソン・ケレンが穏やかに切り出した。この日は、日本の漁船員や北部マーシャルの島民らが被ばくした水爆実験ブラボーから60年たったビキニデーである3月1日の翌日。子どもたちも真剣なまなざしでケレンを見詰めた。
 「故郷はブラボーだけでなく多くの核実験にさらされた。私たちの犠牲で世界は放射能の危険を知った。人類の『負の遺産』を忘れてはいけない」。ケレンは静かな口調で締めくくった。
 近くでまぶたを閉じて聞き入っていたのが、ビキニ生まれで今年88歳になる彼の母リロックだ。
 ▽人類の福祉
 「人類の福祉と、戦争を終わらせるために新型爆弾の実験を始めたい」
 日本に原爆が投下されてわずか6カ月。マーシャル諸島を占領していた米軍は島民にそう通告、強制移住させた。米国がソ連と核軍拡を競う東西冷戦下で最前線の実験場の一つになった。
 「島民は皆、寂しい気持ちになったが、『すぐ島に戻す』という米国の言い分を信じた」。リロックはコバルトブルーに輝く海を見詰め、米軍の艦船で島を離れた日の記憶をたどった。
 日本の統治時代もリロックは経験している。質素だが、環礁内のラグーンが育む豊かな海の幸と島の自然に守られて過ごした日々が忘れられない。ヤシの葉でつくる「アミモノ(編み物)」が得意だった。

夕日を浴びて海上を進むマーシャルカヌー。先人たちはこのカヌーで魚を捕り、島を行き来して暮らしてきた=マーシャル諸島マジュロ環礁(撮影・酒井直樹、共同)
 ▽楽園と監獄
 移住先の無人島ロンゲリックで待ち受けていたのは飢えだった。農業や漁業にそぐわぬ地で、米国からの食料配給は不足しがちだった。
 米国が68年に「放射能の心配はない」とビキニの安全宣言を出し、島民は相次いで戻った。6歳で初めて故郷の地を踏んだケレンは心を弾ませ、毎朝、大人たちや友人と漁網を手にラグーンに出た。タイ、ヤシガニ、ウミガメ…。伝統のマーシャルカヌー作りや操船の手ほどきを受け、独特の船体と帆が特徴のカヌーで環礁内を走った。
 「ココナツを取るのも漁も冠婚葬祭も皆で取り組んだ。『楽園』に思えた。島を離れるなんて想像もつかなかった」
 だか、少年の望みははかない夢に終わる。高濃度の放射能が井戸水や島民の尿から検出され再び島を追われる。
 新たな移住先は約600キロ離れたキリ島。環礁はなく太平洋の荒波がぶつかる孤島で、漁にも農業にも支障があった。米国から配給される缶詰が頼りで「監獄の島」といわれた。今もキリに残る島民もいるが、首都やエジット島、米国に移った住民も多い。「地域社会は破壊され、ヤシの木の登り方も知らない子どもが大半になった。先祖の知恵も消えてしまう」。ケレンの憂いは深い。
 ▽魂と誇り
 米ハワイからマジュロまでの3500キロ以上を手作りカヌーで航海したこともあるケレンは、数少ないマーシャルカヌー作りの達人だ。「カヌーはわれわれの魂であり、文化であり、誇りでもある」と胸を張る。
 失業や中退に悩んだり、酒に依存したりする若者を支援する非政府組織(NGO)を立ち上げ、カヌー作りを伝授する。
 「伝統の継承だけでなく共同作業の大切さ、生きる力を身につけることにもつながる」との思いがあるからだ。カウンセリングや英語教育も盛り込んだプログラムの卒業生は200人を超えた。
 今年のビキニデーに合わせ、原発事故で避難を強いられた福島県出身の福島大生で21歳の高橋恵子らがマジュロを訪れ、ケレンに会った。
 放射能の影響で帰郷のめどが立たない現状や「相馬野馬追」など地元の文化を高橋が紹介。ビキニの苦難に重ねたケレンは何度も深くうなずいて励ました。「自分たちの文化と前向きな姿勢を決して忘れてはいけない」
 68年前に故郷を追われた島民167人の生存者は30人になったが、いずれも帰郷を望む。ブラボーで「死の灰」を浴びた別の環礁の住民の被ばく被害は世代を超えて続く。
 超大国は今「核なき世界」を訴える時代になった。だが米留学経験もあるケレンの視線は厳しい。「核実験への感謝を口にするが、謝罪は示さない。ジーンズのようにわれわれを使い捨てにした」(敬称略、共同通信元マニラ支局 三井潔)=

広島原爆の7千発分
 米国は1946~58年、マーシャル諸島のビキニ、エニウェトク両環礁で67回の核実験を行った。爆発力の総量は広島原爆の約7200発相当とされる。54年3月1日のビキニでの水爆実験ブラボーでは、日本のマグロ漁船第五福竜丸の乗組員やロンゲラップ環礁の島民らが、放射性物質「死の灰」を浴び被ばくした。事前に避難指示はなかった。
 ロンゲラップ島民は米国の安全宣言で帰島するが、がんや甲状腺異常などの健康障害が相次ぎ、ビキニ島民と同じく再び島を離れる。米公文書には「ロンゲラップに住むことは最も価値ある放射線データを人類に提供することになろう」との記述もあり、人体実験との疑念が消えない。

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親ロシア派地域の地対空ミサイル、マレーシア機を撃墜=オバマ氏


2014年 07月 19日 02:31 JST
[ワシントン 18日 ロイター] - 米国のオバマ大統領は18日、ウクライナの親ロシア派が支配する地域から発射された地対空ミサイルが、マレーシア航空機を撃墜したとの見方を表明した。
オバマ氏は、ロシアのプーチン大統領がウクライナの紛争を抑える最大の権限を持ちながら、行使しなかったと批判。親ロシア派が、ロシアから対空兵器などの支援物資を切れ目なく受けていたと指摘した。
オバマ氏は「これは地球規模の悲劇だ」と述べ、信頼できる国際調査の実施を呼び掛けた。
オバマ氏はまた、298人の死者に米国人が1人含まれていたと明らかにした。
ホワイトハウスの当局者によると、この米国人はオランダの市民権も持っていたという。

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内閣支持44%、発足後最低=集団自衛権、反対5割-時事世論調査


 時事通信が11~14日に実施した7月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比6.4ポイント減の44.6%に落ち込み、2012年末に発足した第2次安倍政権下で最低となった。支持率が5割を割り込むのは昨年12月、今年3月に続き3回目。不支持率は8.1ポイント増の34.6%で、第2次政権で最高となった。
 集団的自衛権の行使容認については賛成33.4%、反対51.6%。政府は行使を可能にする憲法解釈変更を1日に閣議決定したが、国民の理解が広がっておらず、支持率低下に影響したとみられる。行使容認に賛成と答えた人の中でも「閣議決定による憲法解釈の変更で十分」と回答したのは42.0%にとどまり、「憲法9条の改正が必要」が53.9%に上った。
 内閣を支持する理由(複数回答)は多い順に「他に適当な人がいない」16.7%、「リーダーシップがある」14.7%、「首相を信頼する」11.4%。支持しない理由(同)は「政策が駄目」18.1%が最多。「首相を信頼できない」14.3%、「期待が持てない」13.3%と続いた。
 政党支持率は、自民党が前月比4.1ポイント減の23.1%。政権復帰後で最低となったものの、他の野党を引き離す「自民1強」の状態は維持した。
 その他の政党は、民主党3.8%、公明党3.0%、共産党1.7%、日本維新の会1.2%、社民党0.5%、みんなの党0.4%、結いの党0.2%、生活の党0.2%。支持政党なしは65.1%だった。維新は分党後の新党が発足していないため、「維新」として調査した。
 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は65.3%。

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2014年7月18日 (金)

野党不在の中で猛烈に進む安倍独裁政策となす術の無い国民【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人

 政府は17日、特定秘密保護法案の12月の施行に向けて情報保全顧問会議(座長渡辺恒雄読売グループ会長)を官邸で開き、9月にも運用基準を閣議決定するという。

 政府がどのような言い訳をしようが、それが情報隠し強化、違反者罰則強化であることは間違いない。

 そういえば安倍政権は再び共謀罪復活を考えているという報道もあった。

 政府は17日に国家安全保障会議(日本版NSC)を開き、迎撃ミサイルの基幹部品の米国への輸出と、戦闘機に搭載するミサイルの日英共同開発を決めたという。

 政府がどのような説明をしようが、日本の武器輸出禁止が堂々と放棄され、軍需産業のために日本の武器が本格的に戦争に使われる事になるのだ。

 社会保障制度改革推進会議が17日初会合を開き、団塊世才が75歳になる10年後をにらんで、年金、医療、介護などの負担増と給付削減を求める改革を提言するという。

 どう考えても国民切り捨てだ。 

 これらはきょう7月18日の各紙が報じている安倍政権下で急速に進められようとしている政策である。

 それだけではない。

 集団的自衛権行使容認の閣議決定もそうだ。

 先般の川内原発安全宣言もそうだ。

 オスプレイの導入や全国配備もそうだ。

 ここへきて、安倍政権は急速な勢いで国の安全保障政策と国民生活に関する政策を強行に推し進めている。

 そしてこの二つは決して無関係ではない。

 国の安全保障政策強化のためには国民生活に負担を強いることはやむを得ないという事だ。

 なぜ安倍政権下でこのような強引な政策が許されるのか。

 それは安倍政権を抑止する野党がなくなったからだ。

 だから国民が野党に変わって安倍政権に対する監視役を果たすしかな
い。

 そう私は繰り返して来た。

 しかし、権力の前に国民は無力であることも事実だ。

 国民だけではどうにもならない事を私は知っている。

 国民を動かす指導力や組織力はどうしても必要なのだ。

 それが存在しない。

 見えてこない。

 その間にも安倍暴政はどんどんと進行していく。

 確かに滋賀県知事選は安倍暴政に対する民意の一撃だった。

 しかし、それが福島知事選や沖縄知事選につながるのか。

 そういう動きは、少なくとも私のところには伝わって来ない。

 どうすればいいのか。

 国民の覚醒だ、自立だ、と私は主張してきた。

 しかし、それだけでは安倍政権の暴政に待ったをかけることは出来ない。

 官僚と財界とメディアの既得権力の前にはバラバラの国民の力はあまりにも非力だ。

 安倍暴政を危惧し、それを止めさせたいと思う国民は多いはずだ。

 その声を一つに結束する指導力、影響力を持った人物や組織が出てこない限り、安倍政権を倒す力にはならない。

 そのような人物や組織が近い将来、果たしてこの国に出てくるのだろうか。

 このままでは日本は間違いなく取り返しのつかない方向に突き進んでしまう。

 毎日の報道を見ている私の危機意識は募るばかりである(了)

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【レポート】孫正義氏「情報武装とロボットで日本復活へ」 - 『SoftBank World 2014』基調講演


●競争力を失った日本を憂う
7月15日・16日、ソフトバンクグループの法人向けイベント『SoftBank World 2014』が都内で開催された。イベントは同グループ代表・孫正義氏の基調講演を始め、多数の出展社による特別講演やセッション、およびサービス・製品の展示が行われた。ここでは初日に行われたアリババグループ会長兼CEOのジャック・マー氏、そしてヤフー代表取締役社長 宮坂学氏による基調講演をレポートする。
○生産性向上のカギは「情報武装」
基調講演最初のステージに登壇した孫氏は、いまだ低迷が続く日本について「ただ嘆き将来を憂うだけでなく、どのように復活させて行くのかということについて、私なりのなりの意見を述べたい」として、「生産性×労働人口=競争力」という図式を掲げた。
2018年にはCPUのトランジスタ数が人間の脳が持つニューロンの数(300億)を超えると言われている。孫氏は、2040年におけるCPU・メモリ容量・通信速度の成長予想を示し、現在と比較してほぼ無限大といえるそれらの能力を手にした時、「全てがクラウドに格納され、ワークスタイルが劇的に変化する」と将来のビジネス環境を展望した。
ソフトバンクでは、iPhoneやiPadが発売された時にAppleに先駆けて全社に導入し、全員がクラウドを利用している。これにより、同社では一人当たりの生産性が倍以上に向上したという。しかし、国内企業を見るといまだに導入されていない企業が7割程度を占めており、これについて孫氏は「日本がいかに競争力を失いつつあるか」と、現状に対する懸念を述べた。
孫氏「何に使うのか、どう活用するのかは、会社によって違うが、まずは使うというところから始まるのではないかと思う。使い始めれば良さも分かってくるし、他の会社よりも先に行うことで競争力を獲得できる」
○「情報武装」のさらなる未来
家電や自動車、靴や眼鏡といった身の回りのものまで、ライフログとして様々な情報がビッグデータが収束される時代。2020年には世界で約500億のモノがネット接続されるという。その時、「クラウドに溜まったデータこそが我々にとって最大の財産となる」と、孫氏はビッグデータの意義を説いた。
現在のソフトバンクが「つながりやすさナンバーワン」を掲げる背景には、500億回もの接続セッションを確認し、機種別・時間別・場所別に詳細に接続率を把握することで、単にお金をかけるだけでなく、データを活用したインテリジェントな問題解決を行ってきた背景がある。ビッグデータが具体的な行動に反映された成果といえる。
自分が発明しなくても、最先端の機器がいつでも使える状態にあることは誰もが知っているにも関わらず、それを実行している企業はまだまだ少ないのが現状だ。これらの技術を最大限に活用することで生産性が改善されるなら、今すぐ使わない理由はないと、孫氏は改めて強調した。
●ロボットを労働力として投入
○テクノロジーの進化は、労働人口問題を解決する
孫氏の言う「日本復活の方程式」で、もう一つの値になっているのが「労働人口」だ。日本の労働人口は減少しており、人件費は高い。孫氏は、これを解決するのはロボットであると主張した。
日本の産業用ロボットは世界でもトップクラス。しかし孫氏がここで指すのは、安く高性能であらゆる用途に使える汎用ロボットのこと。それも、全てが人工知能を搭載し、クラウド経由で学習して知恵と知識を備えるもの。これを一気に普及させることで、日本がもう一度世界最先端の製造技術を手にすることができるという。
Pepperのデータはリアルタイムで集められ、学習のフィードバックにより毎日進化していく。労働力としてもそれは可能なのかもしれない。
日本の製造業における労働人口は現在約1,000万人だが、もし3,000万台のロボットを導入することができたら、日本の労働人口は現在の1億人分に達すると孫氏は予測している。また、1台100万円、5年償却で想定すると、"人件費"も非常に安くなる。これにより、製造業における労働人口1億人構想を実現し、労働人口・賃金問題を解決できるというのが孫氏の論である。
孫氏はこの提言について「ウソのような大法螺を吹くので、笑って聞き逃していただきたい」、また「9割以上の人がそれを疑問に思うだろう」などと前置きして話し始めた。しかしそう言いながらも「でも僕は真剣にそう思っているんです」と言い、本人は冗談とも非現実的とも考えていない。
生まれながらにデジタル機器に触れて育ったデジタルネイティブ世代が大人になった時、モバイルテクノロジーとどう付き合っていくのかは、今の大人に想像できることではない。孫氏は、さらにその先には生まれながらにロボットと会話するのが当たり前という世代が出てくる、と言う。いわば「ロボットネイティブ世代」が生まれ、社会に出て来た時、彼らがロボットとどう付き合っていくのかもまた、今我々が想像できる領域ではないのだろう。
●ビッグデータをどう扱うのか? ジャック・マー氏/宮坂学氏
基調講演二人目の登壇は、アリババグループ会長兼CEOのジャック・マー氏。米国株式市場への上場へ向けて準備が進められている現在、これに関する発言はなく、マー氏自身のビジネスに対する考えなどを述べるにとどまった。
○夢は「アリババを、3つの世紀を生きる会社に」
アリババがインターネット金融に乗り出した時、中国では金融をめぐる環境が整っていない状況だった。「チャンスは人の不満の中にある。それを解決すれば、自分のチャンスになる」とマー氏は言う。その上で、同社が大きく発展したのは、「ユーザーが強くなれば私たちが成長する」という哲学の下、「ユーザーが第一、社員が第二、株主は三番目」という姿勢を貫いたことによると述べた。
これまでのITが、ビッグデータを扱う「DT(データテクノロジー)」に変わりつつある現在。マー氏はこれを技術の変化ではなく思想の変化だと指摘する。DTとは、即ち技術をもって利用者を理解すること。それは他人をハッピーにするものであり、その時には私たち自身もハッピーになれる、と技術をもって哲学を実行する合理性を示した。
マー氏「世界の変化は人の想像力によって作られるもの。チャンスがあるかどうかは思考にかかっている。ビジネスの相手はライバルでなくお客様だ」
経済が常に良いということはなく、アップもあればダウンもあり、それが経済の魅力でもある。アップの時はアップのことを行い、ダウンの時はダウンのことを行う。そうして時代の波を乗り越えてきたマー氏は、現在の夢を「この会社を102年間生かすこと」だと述べた。1999年に誕生した同社は、102年間で3つの世紀を生きることになる。この先87年間という具体的な時間。それを目標にすれば、今なにをすればいいのかが自ずと明らかになると述べた。
マー氏「技術の変化が早いことを心配する必要はない。本当に世界を変えるのは技術ではなく、人の不満を解消し、お客様を支援していくこと。その夢に、努力していくことだ」
○ビッグデータの恩恵をあらゆる人へ
基調講演の最後に登壇したのは、ヤフー 代表取締役 宮坂学氏。同社の売り上げの約6割を占める広告ビジネスについて、今後の方向性を「アート」と「テクノロジー」の視点から語った。現在確認できる世界最古の広告は、トルコの約2000年前の遺跡のもの。人に商品やサービスをどう伝えるのかは、人類が2000年以上に渡って追求し続けている課題といえる。同社はそれをビッグデータの活用により解決しようとしている。
広告における「アート」とは、テキスト・写真・動画といった表現手法のことで、この進化はネットの進化そのもの。広告も映像化が進んでおり、ユーザもそれを受け入れつつある現在、宮坂氏は「ビデオによるブランディングは大きな可能性を秘めている」と考えている。さらに今後は、3Dプリンタとの連動で製品のモデルを手にとって見られるといったことも起こりえるという。
一方の「テクノロジー」の進化は、適切なタイミングで適切な人に届ける「ターゲティング」の進化に見ることができる。かつてはクルマの広告はクルマの記事に出すというように、コンテンツによるセグメントを行っていたが、現在は閲覧中の内容に関わらずクルマに興味がある人が見た記事にクルマの広告が配信されるという、人によるターゲティングが行われている。この精度を高めているのがビッグデータである。
宮坂氏「Yahoo! JAPANのPVは1日あたり570億。これは570億のクリックやタップで示される意思決定がサーバに蓄積されているということ。ここに人が何を考えているか、何をしようとしているかの手がかりがある」
こうしたテクノロジーは誰もが使えるものであり、使いこなせば企業規模に関わらず大きな成果を生むものであると、宮坂氏は事例を示した。
ネットの未来へ向かうベクトルはビッグデータがその中心であるという宮坂氏。「その恩恵を分け隔てなく、あらゆる人が使えるよう民主化していきたい」と述べ、講演を締めくくった。
(笠井美史乃)

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2014年7月17日 (木)

「鬼平閻魔帳」天木直人様 あの鐘を鳴らすのは・・・・

毎日メルマガを読ませていただいています。
天木さんの今の日本に対する憤懣、特に政治に対する警鐘乱打は、痛いほどわかります。「お腹痛い。ぼくちゃん復活総理」が、今の日本のトップですから推して知るべしです。
民主政権が誕生した時の歓喜は、すぐに失望へと変わりました。党内抗争の挙句、オウンゴールして政権を投げ出されたのでは、国民は、たまったものではありません。小沢一郎の優柔不断さが今の事態を招いたと私は、思っています。検察によって「座敷牢」に入れられたと言われますが、当時政権側にいた小沢一郎を封じ込めたのは民主党の反小沢と検察官僚が手を組み自民党が裏から手をまわした謀略にしてやられた結果です。
小沢一郎は、選挙に大勝した時点で総理大臣になるべきでした。黒幕黒子の様にふるまったのが間違いです。革命や大きな変革時は、トップリーダーがその国を引っ張るものです。
私達は、小沢一郎にその使命を託したはずです。彼は、そのチャンスを逃しました。そしてこの日本の体たらくです。
天木さん。どっこい生きています。期待から失望そして希望へと世の中は、流転し、輪廻して行きます。安心してください。国民の怒りのマグマは、あと数年で大爆発を起こします。それまで、あきらめずに警鐘乱打をお願いいたします。あなたが放つボディブローは、徐々に効きはじめています。日本人は、昔から時の政権になすすべもなくそれでも強かに生き抜いてきました。圧政、搾取、揚句は、戦争に駆り出され、天皇陛下万歳などと叫んで死に行きました。日本では、革命は起きません。それは、忍従の民だからです。東北の大震災でも泣き言を言いません。福島の原発事故でもじっと耐えています。その裏では、どう難局を切り抜けることができるかを模索し研究を続けています。
「政治家のぼくちゃん達や、官僚と、マスコミのトライアングル利益集団をじっと見つめています。裁判官、検察官、警察官、弁護士、司法官僚、財務官僚、外務官僚、らが日本を動かしているのを知っています。政治家は手のひらの駒にしかすぎません。本当に権力者が恐れるのは、サイレントマジョリィティだと思います。声なき声です。一人の力はたかが知れていますが何十、何万、何千万の声なき声が胸にこだましたとき、子や孫を守るため、市や県や国に対して命がけの戦いを仕掛けると思います。それまで焦らず、唯、ひたすら鐘を鳴らし続けてください。あの鐘を鳴らすのは、天木直人さんに続く声なき声であることを知ってください。きっと天木直人さんの思いが天に通じると確信しています。暑さきびしき折、健康に留意され思いのまま、傍若無人の如く振る舞ってください。必ず道は開けます。
稲葉鬼平 拝

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【平和国家どこへ】 グレーゾーン事態、海保に違和感 「自衛隊出動ありき」


 武装集団が離島に不法上陸することなどを想定したグレーゾーン事態への対処に「隙間」があるとして、政府、与党の安全保障論議のテーマになっている。ただ、焦点はあくまでも自衛隊の対応で、領海警備に当たる海上保安庁は「蚊帳の外」に置かれた形。海保には「自衛隊出動ありきだ」との違和感も広がる。
 ▽自負
 「11管区海上保安本部(那覇)だけでなく、全国の海上保安官と巡視船を応援に出し続けている」。沖縄県・尖閣諸島周辺の警備について海保幹部が語る。「パンパンの状態だが、力を尽くしている。領海を守ってきたのは自分たちだという自負はある」
 グレーゾーン対応は、尖閣周辺で中国船の領海侵入が常態化している現状を念頭に置いている。
 首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は5月に出した報告書で「現行の自衛隊法では防衛出動までの間に権限上、あるいは時間的な隙間ができ、事態収拾が困難となる恐れがある」とした。例えば、上陸を狙う集団が、海保の装備を上回る重武装をしているケースなどが考えられる。
 政府は当初、自衛隊法改正による対応迅速化を目指した。自衛隊の活動の幅を広げるとの狙いもあったとみられるが、公明党は自衛隊が前面に出る対応を最小限にすべきだと主張。結局、自衛隊出動の可否判断をあらかじめ閣議決定で首相に一任する、という運用の見直しをする方向になった。
 ▽緩衝材
 ある海上保安官は武装集団が離島に上陸する、との想定に違和感を持ったという。「われわれは上陸などという事態にならないよう常に警備している。自衛隊出動ありきの議論のように感じた」と悔しそう。「海保が力不足だという印象を持たれるとしたら不本意だ」とも漏らす。
 海保の武器使用は犯罪行為の取り締まりを目的とし、厳しい運用基準に縛られるが、40ミリ機関砲を備える高速高機能大型巡視船や、対テロ特殊部隊の「特殊警備隊」(SST)も抱えている。「隙間があるというなら、海保の権限を拡大し、装備をさらに充実させるという選択肢もある。それは政治判断だ」(幹部)との声も。
 尖閣周辺では、中国側も同じ海上警察機関である海警局の船を展開している。海保幹部は「海上自衛隊と中国海軍でなく、海上警察機関の船同士が向かい合うことで、不必要に事態が緊迫化することを防いでいる。“緩衝材”としての海保の役割を軽視してほしくない」と強調した。
 (共同通信)

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アングル:BRICS銀行設立へ、「中国封じ込め」が最大の課題


[フォルタレザ(ブラジル) 15日 ロイター] - ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)は15日、開発銀行を設立することで正式に合意した。2年にわたる交渉で、最大の懸案だったのは資金の不足ではなく、仲間であるはずの中国の存在だった。
中国は当初、他国よりも資本金を多く拠出したいと主張していた。結局、5カ国が同じ額を拠出するべきとしたブラジルとインドの意見が採用されたが、世界第2位の経済力を誇る中国が、その政治力を拡大すべく、影響力を行使しようとするのではないかとの懸念がくすぶっている。
ジョンズ・ホプキンス大学の政治学教授であるリオルダン・ロエット氏は、BRICS開発銀行で中国が支配的な立場に立つのは避けられないと指摘。「中国は、完全な統制下に置かないまでも、自分たちが絶大な影響力を保持できない新規事業には投資したりはしない」と語った。
政治的にも経済的にも、立場が大きく異なる5カ国で構成されるBRICSは、開発銀行を支配しようとする中国の野心を、どのように封じ込めていくかという課題に直面している。
内輪もめは15日の発表直前にも明らかになった。銀行の本部所在地をめぐり中国とインドが対立し、5カ国は直前までぎりぎりの交渉を続けていた。交渉に携わった政府高官によると、インドを立てるためにブラジルが初代総裁国の座を譲ったため、議論はようやくまとまったという。結局、本部は中国のビジネス中心地である上海に置かれることとなった。
BRICSによる開発銀行設立の目的は、欧米が世界通貨基金(IMF)や世界銀行で支配的地位を維持していることや、新興国にほとんど発言権が与えられないといった現状を打破することにある。ボストン大学の国際関係学教授であるケビン・ギャラガー氏は、これはBRICSにとって大いなる挑戦だと指摘した。
同日発表された総額1000億ドルの外貨準備基金で、中国が5カ国中最も多い410億ドルを拠出することがすでに決まっている。残りについては、ブラジル、ロシア、インドがそれぞれ180億ドルずつ、南アフリカが50億ドルとなっている。
<影響力拡大めぐるせめぎ合い>
中国経済は近年、減速傾向にあるが、世界経済の主要な成長エンジンであることに変わりはない。一方、ブラジル、インド、ロシアの経済の減速傾向は過去10年で一層際立っている。中国1カ国の経済力は、他の4カ国のそれを合わせたものより大きい。
リオデジャネイロ・カトリック大学のBRICSポリシーセンターに所属するPaulo Wrobel教授は「その経済力の重要性を考えれば、開発銀行で中国がより大きな影響力を持つのは必然だ」と語る。
中国はその絶大な経済力のために、他のBRICS諸国とたびたび摩擦を起こしてきた。
過去3年の間に中国の工業品がブラジルの市場になだれ込み、ブラジルは自国の製造業保護のために貿易関税を引き上げざるを得なかった。
他の4カ国は、人民元の自由化がほとんど進んでいないことを陰では快く思っていない。それ故、開発銀行では中国の影響力が強くなりすぎないように努めてきた。同行の内部規定は、影響力が1つの国に集まらないよう努めている。
ブラジル国家経済社会開発銀行(BNDES)総裁のルシアノ・コウチーニョ総裁は「銀行に関する最良の慣行と、独占のリスクを寄せ付けない分散統治によって支配される専門的な機関を持つことが狙いだ」と語った。
銀行は他国からの出資も受け入れるが、BRICSの出資比率が55%を下回らないようにするとしている。しかし専門家の中には、中国が影響力を持つ国々を新たな出資者にして、銀行の実質的な支配権を握ろうとするのではないかと危惧する声もある。
その一方で、少なくとも今のうちは、チームの一員としてふるまうことが中国の国益にかなうと指摘する声もある。
サンパウロにあるジェツリオ・バルガス財団のOliver Stuenkel教授は、中国の支配する組織ではないように見せて、中国が本来なら食い込めないプロジェクトに参入することが、中国の利益になると指摘。「開発銀行は中国の金から政治的要素を取り除くための手段だ」と語った。
(Alonso Soto記者 翻訳:新倉由久 編集:伊藤典子)

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【集団的自衛権の国会論戦】明瞭さ欠く「限定容認」 法整備へ自公に火種


 集団的自衛権行使を可能とする閣議決定を踏まえた14、15両日の国会論戦で、自衛隊任務の際限ない拡大への歯止め策として 安倍政権が打ち出した 「武力行使3要件」の不明瞭さが浮かび上がった。安倍晋三首相は日本防衛のための「自衛の措置」に限定する考えを強調するが、憲法と国際法の解釈を使い分ける政府側の説明は分かりづらい。中東における停戦前の機雷掃海など今後の関連 法整備に向け 自民、公明両党の火種もくすぶる。
 ▽政府の裁量
 「3要件で集団的自衛権の行使対象となる『密接な関係にある他国』はどこか」。国会審議では閣議決定の根幹部分となる新3要件に関し「国民の権利を根底から覆す明白な危険」や「他に適当な手段がない」「必要最小限度の実力行使」などの文言一つ一つの意味をただす質問が相次いだ。
 首相や横畠裕介内閣法制局長官は閣議決定の内容を補うように答弁。「密接な他国」について「外部からの武力攻撃に共通の危険として対処しようという共通の関心を持ち、共同して対処する意思を表明する国」などと説明した。首相はさらに「米国とは密接な関係がある。それ以外は相当限定される」 と述べ、より対象を絞り込んだ。 「限定容認」の側面を浮かび上がらせたい思惑があったからにほかならない。
 だが3要件に当てはまるかどうか最終的には「政府が全ての情報を総合し、客観的、合理的に判断する」(首相)と政府裁量に委ねられた。
 野党からは「要件は客観的でなく、政府の判断でどうにでもなる。国民は不安だ」(日本維新の会の片山虎之助氏)と批判が続出した。
 ▽二重基準
 みんなの党の中西健治氏「閣議決定で集団的自衛権行使を認めたのか」
 首相「3要件を満たす場合には憲法上許容されると判断した」
 「限定容認」をめぐる首相答弁にはとりわけ難解さが目立った。
 政府は閣議決定で集団的自衛権を「国際法上の概念」と位置付ける一方、国内的に憲法が許容するかは3要件次第だとして、憲法解釈変更に伴って国際法と憲法の両方を持ち出した。行使を「自衛の措置」に限るための考え方で慎重な公明党と歩み寄るために編み出した苦肉の策とも言える。
 そもそも他国への攻撃を自国への攻撃と見なして実力で阻止するのが集団的自衛権の本来の 定義で、 「自国防衛」と「他国防衛」とに目的を分ける考え方は安倍政権特有だ。片山氏は「国内と国外向けのダブルスタンダード(二重基準)ではないか」と 突き上げた。
 ▽対立の前兆
 政府見解の曖昧さは今後の法整備で自公対立を再燃させる可能性が高い。審議で前兆が見えた。
 横畠氏は武力行使を伴う国連の集団安全保障措置への参加も3要件に当てはまれば可能との見解を表明した。首相も停戦前の機雷掃海について「国連安全保障理事会の決議で集団安全保障措置に変わったら、自衛隊は(活動を)やめなければいけないというのは、ばかげた議論だ」と訴えた。
 しかし集団安全保障への参加問題は、自衛隊の海外活動が 過大に広がり かねないとの懸念を持つ公明党への配慮から、与党協議で棚上げした経緯がある。閣議決定文にも明記しなかった。公明党の山口那津男代表は機雷掃海が3要件に該当するかに関し「現実には考えにくい」と否定的だ。
 さらに首相は15日、自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法を検討課題とする考えも表明した。公明党には慎重論が強く、他国軍への後方支援活動拡大に伴う法整備で論点となるのは間違いない。
(共同通信)

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焦点:南シナ海の危険な「追跡合戦」、装備不足ベトナムに強気の中国


[南シナ海 15日 ロイター] - 中国が石油掘削装置(リグ)を設置したことで緊張が高まる南シナ海の西沙諸島(英語名パラセル)周辺。領有権を争うベトナムは巡視船を派遣して警戒に当たっているが、中国船による追跡行動は勢いを増すばかりだ。
外国人記者の一団が15日、ベトナムの巡視船「8003」に乗船。リグまで約20キロの地点まで近付き、取材を行った。
巡視船がエンジンの回転速度を上げると、中国語による警告アナウンスがスピーカーから流れる。 
「すべての船舶は退去せよ。ここは、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)に属している。海洋石油981(リグ)を撤去せよ」
その後、リグの周辺にいた20隻以上の中国船が陣形を崩すように、ベトナムの巡視船を追跡し始める。
これが、記者団が目にした光景だ。まさに「いたちごっこ」で、巡視船の乗組員なら誰もがこれまでに目にしている。ただ、数に劣るベトナム側が先に退き、中国船が追跡をやめるというのが現状となっている。
中国は今年5月、予告なしに総工費10億ドルに上るリグ「HD981」を設置。これは、中国とベトナムとの関係が、過去30年で最も冷え込む引き金となった。
一方、ベトナムはこの海域は、沿岸から200海里のEEZ内にあると主張し、中国側がベトナム漁船に衝突しようとしたなどと非難している。
中越のにらみ合いをめぐっては、米国が11日、双方に緊張緩和を求め、中国の行動は「一方的で挑発的だ」と懸念を示した。
南シナ海の約9割の海域で権益を主張する中国は、領有権問題の平和的な解決を訴えているが、中国もベトナムも後に引かない姿勢を見せており、早期解決の見通しは立っていない。
<装備の近代化>
中国は、同海域への軍の艦船派遣を強く否定。しかし、ベトナムの巡視船の乗組員にとっては、中国の主張はあまり意味を持っていない。
乗船取材の15日、巡視船の船内ではレーダースクリーンの周りに人だかりができ、デッキの上では双眼鏡で監視を行い、中国船の様子を動画で撮影する船員の姿があった。
テレビのスクリーンは、船尾にミサイル発射装置が付いた中国のフリゲート艦を映し出していた。
船長は電話を取り、ベトナム本土の本部に連絡し、中国艦船の情報を報告。乗組員が「高速ミサイル攻撃艇」と表現する中国船の上空では、確認できない航空機が飛行していた。
巡視船のNguyen Van Hung船長は、任務は軍事的なものではないとし、漁船と密接に連絡を取り合い、装備増強も進める中国から漁船を守ることが任務だと強調した。
その上で、船長はベトナム側の装備不足に言及し、「漁船を守るという任務を遂行し、主権を主張するこの海域で存在感を増すためにもより近代的な船舶が必要だ」とも語った。
ベトナム側の装備増強は意外と早期に行われるかもしれない。リグをめぐる問題が発生したことで、日本などから支援の申し出が出ているからだ。
また、ベトナムのグエン・タン・ズン首相は、巡視船32隻の建造、現在保有する船舶の改良を行うため、5億4000万ドルの予算案を承認した。
巡視船には武器が備わっているものの、船長は自衛のためだと主張。「事態は深刻だが、平和的に問題を解決することが、沿岸警備隊、政府、ベトナム共産党のポリシーだ」と語り、「中国の行動が間違っていることを中国に示したいだけで、リグの撤去を求める」と付け加えた。
(Martin Petty記者 翻訳:野村宏之 編集:橋本俊樹)

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2014年7月16日 (水)

沖縄密約開示要求を上告棄却した最高裁の暴挙を許してはいけない【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人

 私は7月8日のメルマガ第475号で書いた。

 7月8日の各紙が、西山太吉氏が提訴している沖縄密約開示訴訟につ
いて最高裁が7月14日にも原告敗訴の判決を下す事が確定したと報じ
ているが、こんな最高裁の暴挙を許してはいけないと。

 そして7月14日が来て、最高裁は報道の通り密約不開示の判決を下
した。

 その事をきょう15日の各紙が報じている。

 わかってはいても、こうして報じられるとあらためて怒りがこみ上げ
る。

 私でさえ腹立たしいのだから原告の西山太吉氏やその支援者の怒りは
いかばかりだろうかと思う。

 ここに至って私はこの国の最大の悪人は最高裁であるとの思いをさら
に強めた。

 メディアに予定稿を書かせて西山敗訴を世論にあきらめさせておく。

 そのやり方が悪質であることはすでに書いたとおりだ。

 しかし、その判決ぶりはさらに原告や国民を馬鹿にしたものだ。

 密約は廃棄された可能性があるから不開示は妥当だという。

 廃棄した官僚の責任を不問にしてよくもそのような判決を書けるもの
だ。

 行政機関が密約を保有していたという立証責任は原告側にあるとい
う。

 行政機関が文書の存在を明らかにしないのに、どうして原告が立証で
きるというのか。

 子供でもわかる無理な理屈だ。

 このような厚顔無恥の判決を下して平然としていられるのも、今の安
倍自公政権と最高裁は一体であるからだ。

 安倍自公政権の下で最高裁は不可侵であると守られているからだ。

 憲法9条違反を公然と行う安倍事故政権にとっては、違憲判決を避
け、日米同盟を憲法9条の上に置く最高裁は一連托生なのだ。

 だから砂川判決の見直しをしなければいけないのだ。

 砂川判決の再審請求訴訟に勝って、安倍自公政権もろとも最高裁を解
体しなければ日本に「法の支配」は実現されない。

 こんどの沖縄密約不開示判決を下した最高裁は、砂川裁判によってそ
の報いを受けさせて見せる。

 そして、それは可能だ。

 米国が開示した機密文書という動かぬ証拠があるからだ。

 砂川判決再審請求を最高裁が棄却できるはずはない。

 砂川判決再審訴訟がまともに行われるなら砂川判決は否定される事に
なる。

 戦後の歴史が書き換えられる事になる。

 砂川判決再審請求訴訟は最高裁に対する国民の最後で最大の戦いにし
なければいけない(了)

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「責任先送りのための起訴」という暴挙・郷原信郎


昨日、当ブログの【「前代未聞」の検察の判断を待つ藤井美濃加茂市長事件】で、勾留満期での検察の判断に、「証拠を無視した起訴」と「現職市長を逮捕しながら処分保留・釈放」という二つの可能性があるが、いずれも「前代未聞」だということを述べた。
本日、名古屋地検は、前者の判断を行い、藤井市長を受託収賄、事前収賄、あっせん利得処罰法違反で起訴した。
上記ブログでも述べたように、藤井市長が、現金の授受を一貫して全面否定し、会食の場に同席していたタカミネ氏も、席をはずしたことはなく、現金の授受は見ていないと供述している以上、賄賂の授受の立証が到底無理だということは、常識で考えればわかるはず。それなのに、なぜ、「あらゆる刑事事件を、法と証拠に基づき適切に処理しているはずの検察」が、このような事件での起訴という暴挙に出るのか。
それは、現職市長を逮捕した事件だからこそ、処分保留・不起訴にすることは、警察幹部、そして、その逮捕を了承し、勾留請求をした検察にとって、重大な責任問題になるからだ。いくら公判立証が困難であっても、無罪の可能性が高いと思っても、現時点で、現職市長逮捕が見込み違いであったこと、間違いであったことを認めるよりは、ましだからだ。
現在の名古屋地検の検察幹部にとって、今回起訴した事件が無罪になったとしても、その判決が確定する頃には、検事正も次席検事も異動になっており、責任を問われることはない。一般的に判決が確定する3年先ぐらいには、検事正などは退官しているかもしれない。そうである以上、現時点で大変な責任問題を生じさせることになる不起訴処分を行わないのが賢明ということになる。
企業の世界であれば、経営者が事業上の判断を誤った時、早期に判断の誤りを認めて、会社の損失を最小限にとどめるための意思決定が行われるようにするのが、取締役会、監査役などによるコーポレートガバナンスのシステムだ。それが機能していないと株主が重大な損失を被ることになる。
検察の意思決定のシステムは、一度行った判断が誤りであった場合、その誤りを認めて「引き返すこと」が社会全体に生じる損失を防ぐことになる。本件であれば、美濃加茂市長個人だけではなく、美濃加茂市民に重大な不利益を与えることを防ぐことになる。しかし、検察組織では、その時点の幹部の責任回避のために、個人や社会に重大な不利益を生じさせることになるような判断が行われることを防ぐシステムが機能しない。検察のガバナンスの重大な欠陥だ。
今回の起訴のような暴挙が行われないよう、重大事件における検察の意思決定についてチェックシステムを確立しないと、検察改革で打ち出された「引き返す勇気」は絵空事になってしまう。
長谷川充弘検事正には、この事件の公判の決着がつくまで異動させず、名古屋地検に「塩漬け」にしてもらいたい。このような「証拠を無視した起訴」をしたことの責任をきちんととってもらわなければならない。

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ロンドン株式市場=反落、FRB議長証言と英利上げ観測で


[ロンドン 15日 ロイター] - 15日のロンドン株式市場は、FT100種総合株価指数.FTSE が35.69ポイント(0.53%)安の6710.45と反落して取引を終えた。
米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が議会証言に伴って提出したリポートで、中小企業やソーシャルメディア、バイオテクノロジー株について過大評価されているとの見方を示し、幅広く株式相場について資産価値の現状に懸念が広がった。
加えてイングランド銀行(英中央銀行、BOE)の利上げ観測が広がったことや、インペリアル・タバコ・グループ(IMT.L: 株価, 企業情報, レポート)が大幅に売られたことも相場の重しとなった。ドイツの7月のZEW景気期待指数が低下し、1年半ぶりの低水準となったことも嫌気された。
インペリアル・タバコ・グループは3.7%下落し、FT100種で最も大きなマイナスとなった。米たばこ2位のレイノルズ・アメリカン(RAI.N: 株価, 企業情報, レポート)が3位のロリラード(LO.N: 株価, 企業情報, レポート)を買収するにあたり、インペリアル・タバコ・グループに「クール」「セーラム」などの一部ブランドを売却し、合併が独占禁止法に抵触しないようにするとの報道が材料視された。
フィッチ・レーティングスは「インペリアル・タバコが米事業を拡大するのは良いことだが、中核の欧州事業でキャッシュフローの創出や利益の成長能力を強化できなければ信用を著しく損なう」とし、インペリアル・タバコの投資判断を「安定」から「ネガティブ」に引き下げた。
建設株も売られた。6月の英消費者物価指数(CPI)が市場予想に反して上昇し、5カ月ぶりの高水準となったことでBOEの利上げ観測が広がった。建設大手のバラット・デベロップメン(BDEV.L: 株価, 企業情報, レポート)は2.2%、中型のレッドロー(RDW.L: 株価, 企業情報, レポート)は3.7%、テイラー・ウィンペイ(TW.L: 株価, 企業情報, レポート)は2.9%それぞれ下落した。

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イエレン議長が異例の発言、小型株など割高


[15日 ロイター] - イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は15日、現在の株価のバリュエーションに関して、一部セクターはやや割高との認識を示した。上院銀行委員会での証言で述べた。
議長は、株式市場のバリュエーションは総じて長期平均に沿った水準にあるとしながらも、小型株やバイオテクノロジー、ソーシャルメディアセクターなどの株価収益率(PER)は「歴史的基準に比べ高いようだ」と述べた。
フェイスブック(FB)(FB.O: 株価, 企業情報, レポート)、リンクトイン(LNKD.N: 株価, 企業情報, レポート)、イェルプ(YELP.N: 株価, 企業情報, レポート)などが値下がりし、イェルプは一時4.3%急落した。ナスダック・バイオテック株指数は2%安。市場では「FRB議長がミクロ的視点から特定業界にコメントするのはかなり異例」(DAダビッドソンのフレッド・ディクソン首席市場ストラテジスト)との声が聞かれた。
昨年の株式市場ではソーシャルメディア株やバイオテク銘柄が人気を集め、フェイスブックやリンクトインが組み入れられている、グローバルX・ソーシャルメディアETF(SOCL.P: 株価, 企業情報, レポート)(上場投資信託)は64%値上がりした。

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2014年7月15日 (火)

滋賀知事選 自民敗北…首の皮一枚残ったこの国の民主主義


自分の地位や権利をカサに着る者は必ず凋落する。驕りたかぶる安倍政権の終わりが見えてきたのではないか。

 13日投開票が行われた滋賀県知事選は与党の完敗だった。当初は与党候補の圧勝ムードだったが、自公が推薦した元経産官僚の小鑓隆史氏(47)はみるみる失速。事実上の一騎打ちは、元民主党衆院議員の三日月大造氏(43)が約1万3000票差で制した。この結果には安倍首相も真っ青になったはずだ。普通の首長選とは重みがまるで違うからだ。

「安倍政権が閣議決定で憲法解釈を変え、集団的自衛権の行使を容認した直後の大型選挙ということで注目されていました。滋賀県は、嘉田由紀子現知事が脱原発の先頭に立ってきたという土地柄でもある。その嘉田知事から後継指名を受けた三日月氏か、原発を推進する経産省出身の小鑓氏かという争点もありました。国政選挙がしばらくない中で、安倍首相が進める政策に対する信任投票の意味合いがあり、選挙結果は国政に直結する。自民党にとっては、絶対に負けられない選挙だったのです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 だから、自民党はシャカリキだった。組織をフル回転させ、石破幹事長や菅官房長官のほか、多くの閣僚や人気者の小泉進次郎議員、政権幹部など大物が次々と現地入り。国政選挙並みの態勢で臨んだのだが、それでこの結果だ。

 現地で取材を続けたジャーナリストの横田一氏が言う。

「石破幹事長は3回も現地入りし、巨額の公共事業バラマキをチラつかせたり、企業を個別に回って『応援しないと大変なことになる』と脅しをかけたり、アメとムチで票を固めていました。しかし、集団的自衛権の閣議決定を境に、ガラリと空気が変わりましたね。安倍政権の強引な手法に対する怒りや不安が有権者を突き動かした。滋賀の良識層の声が『反・安倍政治』でまとまり、自公の組織選挙を打ち負かしたのです」

 告示前の自民党調査では、自公候補が11ポイント差でリードしていた。ところが、選挙戦が進むにつれて、どんどん差が縮まり、ついには逆転。閣議決定後に苦戦を聞いた安倍首相は、「どーなってるんだ!」と党幹部を怒鳴りつけたという。自分で原因をつくっておいて、八つ当たりもいいところだが、安倍首相もこの知事選の重みだけは分かっていたということだ。
「選挙終盤は、選挙情勢の報告を逐一上げるよう言われていました。総理は外遊先のオーストラリアからも、直々に滋賀の業界団体などに電話を入れていたそうです。公明党にも一層のテコ入れをお願いし、投票締め切りの直前まで有権者に電話をかけまくった。それで、かなり盛り返したはずなのですが……」(自民党選対関係者)

 最終的な投票率は50・15%で、参院選とのダブル選挙だった前回の61・56%には及ばなかったが、前々回の44・94%を大きく上回った。

 自民サイドは40~42%程度とみていたから、こちらも大誤算。増えた無党派層の票はほとんど三日月陣営に流れたとみられる。

 それにしても、この選挙結果には安堵する。

 もし、与党候補が勝っていたら、安倍首相は「信任された」と大きな顔をし、「集団的自衛権は国民の理解を得た」「原発も再稼働」と、ますます暴走を加速させていただろう。それを思えば、この国の民主主義は、なんとか首の皮一枚つながったのだ。
「これで原発再稼働へのハードルが上がっただけでなく、消費税10%への引き上げも容易ではなくなりました。与党候補は経済政策の成功をアピールして負けた。アベノミクス効果なんて、地方には何も関係がないからです。消費税アップが庶民生活を直撃し、それも政権への不満になっている。最初はアベノミクスに期待したものの、1年以上経っても景気回復の実感はなく、ようやく有権者も冷静になってきたのだと思う。冷静になってみれば、集団的自衛権の閣議決定など、安倍政権の横暴は、いくらなんでもヒドすぎると気づくはずです。平和憲法を骨抜きにしたことへの不信感で、今回は公明党の地方組織の動きも鈍かった。今後の選挙を考えたら、安倍政権も、そう好き勝手はできなくなります」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 石破は13日夜、「選挙の結果は重く受け止めねば」なんて神妙な顔で言っていたが、その一方で、「卒原発」を掲げた三日月氏の勝利で自民党の原発再稼働方針がどうなるか聞かれると、「変更はない」とニベもなかった。例によって、「地方選挙と国政は別」で押し通すつもりだろうが、そうはいくものか。
「これまでのようにはいきませんよ。滋賀の敗因は都議会のセクハラやじ問題や、石原環境相の『金目』発言、集団的自衛権などいろいろいわれていますが、すべて政権の驕りが招いたことです。自公候補の『タマが悪かった』なんて声もありますが、じゃあ、なぜそんな候補を選んだのか。原発推進派で勝てば再稼働に弾みがつく、政党支持率から見れば楽勝だとタカをくくっていたからでしょう。そういう傲慢さが有権者の反感を買った。今回の選挙で、政権との対立軸がしっかりした受け皿があれば勝てるということがハッキリしました。年内には沖縄県知事選と福島県知事選もある。どちらも基地問題や原発、復興など安倍政権の政策の是非を問う選挙になります。滋賀と同じことができれば、沖縄も福島も野党が勝てるし、来春の統一地方選でも、オセロのように勢力図が変わってもおかしくありません」(鈴木哲夫氏=前出)
政治には潮目が変わる瞬間というのがある。国民の怒りが政権に鉄槌を下した今回の知事選は、政権崩壊の引き金になる可能性を秘めている。

 政治評論家の野上忠興氏が言う。

「これで安倍政権が暴政を改めなければ、地方選挙で連敗です。安倍首相の主義主張や強引な政治手法に対しては、自民党内にも異論がある。それでも黙って支えているのは、一にも二にも支持率が高くて選挙に勝てるからという理由です。もし知事選で3連敗すれば、民意は政権に『NO』ということになる。党内からも安倍降ろしの声が上がり始めるでしょう。そうなると、またストレスから体調を崩してしまわないか心配です」

 再びの政権放り出しもあるかもしれない。日刊ゲンダイ

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堀江貴文氏が日本の年金制度に「凄い不公平」「一本化するべき」と持論を語る


堀江貴文氏
11日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)で、コメンテーターとして出演した堀江貴文氏が、日本の年金制度について「凄く不公平」「一本化するべき」と熱弁した。

この日放送の同番組では「日本の年金制度は維持すべきか廃止すべきか」というテーマを取り上げた。この年金制度について、堀江氏は「破綻することはないと思う」とし、その理由に年金の支給額を減らしたり、年金の支給開始年齢を上げたりすることで破綻は回避できると語った。

「破綻はない」としながらも堀江氏は「でも実質的には凄い不公平が生じてるわけですよ」と異論を唱えはじめ、「未納の人はどうなるかっていうと生活保護を受けたりとかするわけですよ」「例えば国民年金だと月何万円とかしかもらえないのに、生活保護だったら(月に)20万円とかもらってる世帯があったりして、もの凄い不公平なんですよ」と指摘、そのうえで「だったらもうそれ一本化すりゃいいじゃねぇかって話」と、年金制度と生活保護制度の一本化を訴えた。

また、堀江氏は「自分で積み立てる年金はあってもいいと思う」とし、仮に公的年金制度を維持するのであれば「厚生労働省が社会保険庁を作ってそこが徴収してた訳だけど、税務署にすりゃいいんですよ」と話した。そして「税務署と社会保険庁を一緒になったようなものを作って管理をすれば記録がおかしくなってた問題もなくなるし、税務署ってのはお金を徴収するのが得意なところだし、強制調査権があるので、未納している人達は強制的に徴収するとかそういったことが多分できると思う」と、その根拠を述べた。

さらに堀江氏は「集めて、運用して、返すっていうのを全部役人がやってる訳ですよ。そこに対して、僕は凄く不満があって」と苦言を呈し「そうじゃなくて、もう税金で取って、それを再配分するっていう凄いシンプルなシステムにしてほうが絶対いいと思う」とやはり最後まで一本化を強く訴えた。

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アングル:終わりの見えない中国の汚職捜査、経済への悪影響も


[北京  ロイター] - 習近平国家主席が昨年打ち出した汚職撲滅の方針が多くの中国政府高官に恐怖心を植え付けた結果、彼らはトラブルに巻き込まるようなことは一切回避するようになり、大型の公共事業の認可を遅らせたり、早期退職を願い出る者も出ている。
捜査の対象となった一握りの国有企業幹部は自殺にまで追い込まれた。
一般大衆は普段、こうした取り締まりを疑い深い目で見ており、今回の汚職撲滅キャンペーンは大成功だった。しかし、官僚や政府関係者によると予期せぬ結果も招いた。経済改革を推進し、政府機構の運営を担うと見込まれていた高官らが、余計な注目を集めることを恐れるあまり消極的になっているというのだ。
彼らが恐れる理由の1つは、習主席の1年半にわたるキャンペーンの勢いが一向に弱まる兆しがないためだ。中国共産党は先週、軍制服組の最高幹部だった共産党中央軍事委員会の前副主席が、収賄に関与したとして軍法会議にかけることを決めた。
もう一つの理由は、政府調達、エネルギーや建設部門、また土地使用権や鉱業権の付与などをめぐる汚職が中国社会に蔓延しており、多くの政府高官が次は自分たちに捜査の手が及ぶ可能性があることを知っているからだ。
習主席が2002年─07年まで党委員会書記を務めた東部沿海部の浙江省の政府高官は「反汚職運動は経済的に大きなインパクトがある。地方政府の高官はもはや投資プロジェクトを開始しようとせず、おとなしくしている。人々は他の政府キャンペーンと同様に短期的なもので終わると考えていた」と話した。
<恐れと不安>
汚職撲滅運動が一部の政府高官の生産性低下の唯一の理由ではないのは明らかだ。
中国では政策の実施そのものが問題となることが多く、地方政府の影響力低下や歳入減につながる政策も反対に直面しがちだ。政府の介入度合いを低下させる中で重要な役割を市場の力に委ねる方針を習主席が打ち出して以降、これが主要な争点となっている。
汚職撲滅が経済に打撃を与えたことを示すデータはないが、 華創証券の推計によると、ぜいたく禁止運動の影響で昨年の経済成長率は0.4%ポイント押し下げられた。
共産党の汚職監視機関は3月、昨年の政府高官の接待費は前年比で53%減、海外出張費は39%減だったと発表した。ぜいたく禁止運動に対し、高級酒や高級時計、高級車メーカーのほか、一流ホテルチェーンが不安を強めている。
北京のある公務員は最近、資産の詳細だけではなく、海外に居住していないかどうかを確認するために子どもや近親者の住所を書類に記入するよう求められた。
習主席のキャンペーンは配偶者や子が海外在住の「裸官」と呼ばれる公務員を標的にしている。これらの政府高官は人脈を利用して違法に資産を移転する場合があるからだ。
この公務員は「恐怖と不安の雰囲気に包まれている。誰も目立つことはしたがらない。このため役所周辺では現在、ほとんど物事が進んでいない」と話した。
国営新華社通信が6月30日に報じたところによると、州政府と省庁レベルまたはそれ以上の約30人の高官が汚職関連の捜査を受けている。
一部の関係者はこれが委縮効果を招いており、注目されないように早期退職を考えている高官もいるという。
華創証券のNiu Bokunエコノミストは「トラブルに巻き込まれず逮捕されるな、というのが彼らのメンタリティーだ」と述べた。
汚職撲滅運動が勢いを増す中で、捜査対象となった政府の上級幹部は相次いで自殺に追い込まれている。
中国青年報が4月伝えたところでは、54人の高官が昨年1月から今年4月までに「不自然な死因」で死亡し、このうち40%以上は自殺だった。このうち8人はビルの飛び降りだったとしている。
中国では通常、国有企業の幹部は政府高官と呼ばれる。1月には鉄道省に対する贈賄の疑いで捜査中だった中国中鉄の白中仁総裁が墜落死。5月には同じく贈賄の疑いで取り調べを受けていた三精製薬の劉占浜元会長も同様に死亡した。
人民日報は6月、1面の解説記事で地方政府高官の沈滞状況と彼らが「脚光を浴びるのを避けようとする」現状を糾弾した。
華宝信託のNie Wenエコノミストは「汚職撲滅運動が強まる中で地方政府の高官は成り行きを見守る手法をとっており、景気に大きな影響が及んでいる」と指摘した。
(Kevin Yao and Ben Blanchard記者)

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アングル:妻の自殺は誰の責任か、原発訴訟が示す福島の静かな危機


[川俣町(福島県)  ロイター] - 東日本大震災発生から3年以上が経過したが、今も増え続ける「震災関連死」。震災から約4カ月後に自殺した女性の夫が東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)を訴えている裁判は、来月下旬に福島地方裁判所で判決が下される。
男性は、自殺は福島第一原発事故で避難生活を強いられたことが原因だと訴えている。原発事故の関連死として東電の過失が認められれば、同社に対する他の損害賠償訴訟にも影響を与える画期的な判決になり得る。
2011年7月、渡辺はま子さんは避難先から自宅に一時帰宅した際に焼身自殺をした。遺書は残されていない。だが、夫の幹夫さん(64)は、自殺は福島第一原発を運営する東電に直接責任があると主張。「自殺に至った経緯で、東電側に(責任が)一切ないという、そんな話はないと思う。あの事故さえなければここで平凡な暮らしができたのだから」と語る。幹夫さんは約9100万円の損害賠償を東電に求めている。
福島県では当初、同原発事故で15万人以上が家を追われ、その3分の1が仮設住宅での生活をいまなお余儀なくされている。幹夫さんもその1人だ。
東電はこれまで、裁判外紛争解決手続き(ADR)を担当する国の原子力損害賠償紛争解決センターを通して、自殺したケースを含む原発事故関連死の賠償問題を解決してきたが、その件数や賠償額など詳細については明らかにしていない。
政府が同センターで和解に至った原発事故関連死として公表しているのは25件、賠償額は1600万円を超えるケースもあったとしている。だが毎日新聞は先に、同センターが避難中に死亡した人の遺族に支払う慰謝料をほとんどのケースで半額にしていたと報じた。
東電は幹夫さんのケースも含め、係争中の訴訟についてはコメントできないとしている。
幹夫さんは裁判外で和解することは希望せず、訴訟の取り下げを勧める親類とは連絡を絶った。長男は私利私欲のために母親の死を利用していると同僚から非難され、仕事を辞めたという。
「良い悪い関係なく8月で(訴訟を)終え、女房にも報告してゆっくり休ませたい」と幹夫さんは語った。
<重いうつ病>
渡辺さん夫妻は福島県伊達郡川俣町山木屋地区で生まれ育った。はま子さんは本来、社交的で歌うことが好きな明るい性格だったが、避難させられたことで、急に重いうつ病になったのだと幹夫さんは考えている。
幹夫さんの弁護士である広田次男氏は、幹夫さんの訴訟判決が、東電を相手取る他の訴訟の判例となる可能性があると指摘する。
また、広田弁護士はこうした訴訟は金銭の問題ではないとし、「彼ら(遺族)にしてみると、父の人生は何だったのか、母は何のために死んだのかと、ただそれが知りたいのだ」と述べた。
<静かな危機>
幹夫さんの訴訟はまた、被災者を苦しめるうつ病という「静かな危機」にもスポットライトを当てることになる。
2011─13年に全国の自殺者数は11%減少した。福島県の自殺者数も原発事故前の数年は減少していたが、専門家によると、近年増加傾向にあるという。2011年4月以降、同県の自殺者は1500人以上に上る。そのうち、「東日本大震災に関連する自殺者数」として認められているのは54人だ。
政府は被災者の自殺予防に職員を派遣したり、地元の支援団体との連携にも力を入れている。一方、国費投入で救済された東電は1月に発表した総合特別事業計画で要賠償額の見通しを4.9兆円としている。
東電は現在、原発事故による精神的苦痛の代償として、避難住民全員にひと月当たり一律10万円を補償している。ただ、東電は柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働時期が大幅にずれ込む公算が大きくなっているなか、一段のコスト削減の必要に迫られている。
福島第一原発から10キロ圏内の浪江町の住民は先月、精神的苦痛に対する給付金の一律増額を求めたが、東電は応じなかった。
<ふるさとへの思い>
幹夫さんの自宅がある地区は、いまだに昼間しか立ち入ることができない。現在は仮設住宅で1人暮らしを送りながら、定期的に自宅に戻り、家族でバーベキューをしたりホタルを見たりした思い出の庭を手入れしている。
事故後、渡辺さん一家は避難所などを転々とし、ようやく福島市小倉寺の小さなアパートに落ち着いた。だが、はま子さんは自宅に帰れず、子供たちとも離れ離れになり、アパート暮らしにはなじめなかったという。
幹夫さんは当時をこう振り返る。「2人で食材を買いにスーパーに行くと、みんなが自分を見ていると言い始めた。避難者で田舎者だから見ていると言っていた。みんなじろじろ見るから、外に出て歩きたくないと言った」
そのころ、幹夫さんとはま子さんが働いていた養鶏場が閉鎖し、2人は仕事も失った。
はま子さんは住宅ローンの支払いを心配し、「これから仕事もなくなっちゃって、どうして生きていくの、どうやって生きていくの」と常に言っていたという。
2011年6月30日、幹夫さんは、はま子さんにせがまれて家に戻った。1泊の約束だった。はま子さんは料理をしたり幸せそうに見えたという。
はま子さんは言った。「あんた、明日本当に帰るの」
「帰るよ。朝早く起きて、草刈りを終えたら10時くらいに出るよ」
「私は絶対アパートなんて帰らない。1人だってここに残るから」
こんな会話を交わした後、2人は夜9時ごろに就寝した。幹夫さんが夜中の1時ごろにトイレから寝室に戻ると、はま子さんに手をつかまれた。「何か言ったと思うが、覚えていない。泣きじゃくっていた。もうどんな言葉だったんだか。手を握り合って寝た」
翌朝、幹夫さんは草刈りをしていたとき、遠くにある大きな木の下で炎が上がっているのを見た。はま子さんがいつものようにごみを燃やしているのだろうと思い、幹夫さんは草刈りを続けた。
(斎藤真理記者、リサ・トワロナイト記者、翻訳:伊藤典子、編集:宮井伸明)

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2014年7月13日 (日)

 習近平との正面衝突に突き進む安倍首相のおろかさと危険性


■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人

 きょうの毎日新聞が一面トップで極めて重要なスクープ記事を掲載し
た。

 それは高村自民党副総裁が政治学者の五百旗頭真(いおきべまこと)
氏との対談の中で次のように明かしたという記事だ。

 すなわち高村副総裁は5月に超党派の日中友好議員連盟の会長として
訪中した事があったが、その時、中国ナンバー3の張徳江全国人民代表
大会常務委員長との会談で、「安倍首相はもう靖国神社には行かないと
思う」から、「11月に北京で開かれるAPEC会議の際に日中首脳会
談に応じるよう習近平主席に伝えて欲しい」と話したというのだ。

 当時、そのような申し入れを行ったという報道はなされていたが、こ
こまではっきりと高村副総裁自身の口から語られた事は初めてだ。

 だから毎日新聞は、わざわざ毎日新聞が設定した高村副総裁と五百旗
頭氏の対談で、このような発言を高村氏から引き出した事を手柄のよう
にしてスクープ記事にしたのだ。

 確かにこの高村発言は重要な意味を持つ。

 高村氏が安倍首相と事前の打ち合わせと了解なく、このような発言を
することはあり得ない。

 つまり、安倍首相は国民に対する説明とは異なって、APECで何と
か習近平と首脳会談を行いたい、それが実現できるようなら靖国参拝を
封印してもいい、と習近平に伝えていたということだ。

 そしてこのメッセージは張徳江委員長から習近平に間違いなく伝わっ
たはずだ。

 それにも拘わらず、日中首脳会談の目途は立たなかった。

 ということは、「首脳会談に応じるなら靖国参拝を行わない」などと
いう姑息なメッセージを習近平は信じなかったということだ。

 それは当然だろう。

 首脳会談に応じた後に靖国参拝をされては面目丸つぶれであり、その
前科は日本側にあるからだ。

 私が高村氏の発言の中で注目したもう一つの言葉は、安倍首相は第一
次内閣の時に、「自分が我慢すれば日中関係が良くなるなら」と靖国参
拝を控えたのに、良くならなかった。だから「自分が我慢してもこんな
状態ならば、参拝しようという気持ちになった」、と安倍首相の心情を
述べているところだ。

 間違いなくこれは高村氏が安倍首相から直接聞いた言葉に違いない。

 という事は、この5月の高村副総裁の訪中で習近平にメッセージを
送ったにも関わらず習近平がそれに応じなかった事を見て、安倍首相は
習近平との首脳会談をあきらめ、中国包囲網強化という対決姿勢に転じ
たのだ。

 そう考えれば、それ以来、安倍首相の対中強硬姿勢に一層の拍車が、かかっ
た事がうなずける。

 しかし、習近平と対決するのはあまりにも愚かで危険だ。

 安倍首相の信念は、祖父の岸信介首相を師と仰ぐ個人的理由から来て
いるかもしれないが、習近平のそれは毛沢東、鄧小平の遺訓である「中
国の夢」を実現しようとするものだ。

 覚悟の意味と大きさがまったく違う。

 このまま安倍首相が習近平との対決姿勢を取り続けるならば、日中首
脳会談などあり得るはずもなく、それどころか習近平との正面衝突は避
けられない。

 その場合、日本が蒙る不利益は図り知れない。

 その事を教えてくれる毎日新聞のスクープ記事である(了)

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2014年7月12日 (土)

ドイツ二重スパイ オバマに泣かされ続けのメルケルがブチ切れ 笑うKGBプーチン


ドイツで発覚した米国の二重スパイ
欧州債務危機の対策をめぐりオバマ米大統領に泣かされたことがあるドイツ・メルケル首相の堪忍袋の緒がついに切れた。

昨年10月、米情報機関が自分の携帯電話を盗聴していた疑惑が発覚、オバマ大統領は「これからはそのようなことはない」と約束したのに、今度は二重スパイを使って、盗聴疑惑を調査していた独連邦議会の情報をスパイしていたことが発覚。

さらに独国防省にも二重スパイを潜り込ませていたことがわかり、独政府は10日、在ベルリン米国大使館に勤務するスパイの元締め、米中央情報局(CIA)職員の国外退去を命じた。
核同盟国のペルソナ・ノン・グラータは異常事態
ドイツは米国の戦術核を国内に保有する同盟国。利害が対立するロシアや中国ならわかるが、核兵器で結ばれた同盟国が米国の情報員を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」として国外退去にするのは異例どころか異常事態といえる。

ざっと経過を振り返っておこう。

2011年11月、フランスの保養地カンヌで開かれたG20首脳会議で、欧州債務危機の対策をめぐり、メルケル首相はオバマ大統領に国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)を防火壁に使うよう迫られ、泣いてしまう。

2013年10月、米情報機関、国家安全保障局(NSA)がメルケル首相の携帯電話を盗聴していた疑惑がNSA契約社員エドワード・スノーデン容疑者の告発で発覚。

2014年6月、メルケル首相の携帯電話盗聴疑惑で独連邦捜査局が捜査を開始すると表明。

7月2日、独連邦捜査局は米国の二重スパイだった独連邦情報局(BND)の男性職員(31)を逮捕。男は、NSAなど米情報機関のスパイ活動を調査していた独連邦議会委員会の情報を収集、過去2年間に約2万5千ユーロ(約350万円)の報酬を得る見返りに機密文書218点を米国側に提供していた疑いが持たれている。

7月9日、独連邦捜査局が別のスパイ容疑で独国防省の安全保障政策コンサルタントの自宅や事務所を捜索。BNDの男性職員とは無関係だが、スパイ活動の内容はより深刻とされる。

7月10日、ドイツ政府がスパイ2人を運用していた在ベルリン米国大使館のCIA職員の国外退去を命令。
メルケル首相と李首相の共同記者会見
スパイ事件を読み解くカギは誰が一番得をしたかだ。

訪中していたメルケル首相は7日、北京で開かれた李克強首相との共同記者会見で、BNDの二重スパイについて「もし疑惑が本当なら情報機関と友好国の間の信頼に基づく協力関係に明確に反する」と米国を批判した。

7月7日は、1937 年に北京郊外の盧溝橋で日中両軍が衝突し、日中戦争の導火線になった中国の「国辱の日」だ。李首相はメルケル首相を横に「私たちは過去に正しく向き合うため、必ず歴史を思い起こさなければならない」と述べた。

メルケル首相が意図したかどうかは別にして、同盟関係を強化する日米両国をドイツと中国が批判する姿は世界中に配信された。

上海に拠点を置く人民解放軍総参謀部第3部第2局(61398部隊)に所属する将校5人が産業スパイなど31の罪で米司法省に起訴されたばかりの中国にとっては溜飲を下げる結果となった。

黒幕は表には出てこない。NSAの内部告発者スノーデン容疑者をロシア国内にかくまうロシアのプーチン大統領は旧ソ連国家保安委員会(KGB)のスパイマスターだ。

シリア内戦、スノーデン容疑者の身柄引き渡し、ウクライナのクリミア編入をめぐってオバマ大統領と対立。スノーデン容疑者がロシアに移動後、海外メディアにリークされる内容は米国民への監視から同盟国へのスパイ活動に焦点が移っている。

クリミア編入問題の幕をそろそろ引きたいプーチン大統領にとって対ロシア制裁の強硬派オバマ大統領と宥和派メルケル首相が仲違いするほど面白いことはない。欧州はますますロシアに寄ってくる。

今回のスパイ事件はプーチン大統領の思惑通り動いているとしか思えない。最も考えたくないのは、スノーデン容疑者がNSAのネットワークを通じて世界中に散らばる米国の二重スパイを把握し、それがプーチン大統領に流れているシナリオだ。

スノーデン・ファイルの発覚で米国と欧州、中南米諸国の間にヒビが入ったうえ、二重スパイまで発覚するとなると事態はさらに深刻だ。オバマ大統領はプーチン大統領に完全に急所を握られた恐れがある。
背景に米国の道徳的権威の失墜
ブッシュ大統領にオバマ大統領と続き、米国は完全に道徳的権威を失った。米国の衰退の原因は経済と財政だけに限らない。自己中心的な国益ばかりを追及し、国際社会で道義的な責任を果たさなくなったことにある。

その最たるものは、テロ対策を大義名分にして、パキスタンやアフガニスタンの国境地帯で無人航空機(ドローン)による暗殺攻撃を続け、罪もない子供たちを殺しても恥じないことだ。

自国の安全保障のため、他国の子供を巻き添えで殺害することがどんな法理によって許されるのか。弁護士出身のオバマ大統領でも答えられないだろう。

先日、ロンドンにあるシンクタンク、英王立国際問題研究所(チャタムハウス)でスノーデン事件1周年の討論会があった。筆者の隣は2004~09年まで英秘密情報部(MI6)長官を務めたジョン・スカーレット氏だったので、こう質問してみた。

「私はKGBロンドン支局長だったオレグ・ゴルジエフスキー氏に長時間インタビューしたことがある。隣に座っているジョン・スカーレットが彼のケース・オフィサー(二重スパイを運用する人)だったが、ゴルジエフスキーは『自由主義は共産主義に勝つと信じていた』と話していた。彼は祖国ソ連を裏切り、英国に情報を提供し、最後は亡命した。それが今やどうだ。スノーデンは自由の国・米国を捨て、ロシアに逃れた。どうしてなのか教えてほしい」
米国のシステムは壊れたも同然
チャタムハウスのロビン・ニブレット所長が「趣旨は十分通じた」というので質問を打ち切った。が、元米下院議員でシンクタンク、ウィルソン・センターのジェーン・ハーマン会長が「スノーデンはノルウェーに行っていた可能性がある」と答えたのを聞いて、開いた口が塞がらなかった。

米国は今や、すべてがこんな調子なのだ。

ロンドンで開かれたジャーナリズムのサマースクールで講演した米紙ワシントン・ポストの調査報道記者ディナ・プリースト女史にいろいろ質問した時も同じような印象を受けた。

プリースト女史には『トップ・シークレット・アメリカ:最高機密に覆われる国家』(草思社)という著作がある。

プリースト女史は、ワシントンの記者たちはジャーナリストの内輪の会合にCIAの職員数人が入っていても何も感じなくなっていると語る。記者にとってスパイはもう自分たちの仲間なのだ。

「それぞれの国がセルフ・インタレスト(自分たちの利益)に基づいて行動するのは当たり前だ」とプリースト女史は断言する。国家の安全保障と国民の知る権利のバランスをどう考えるのか質問してみると、「米国の安全保障を優先するわ」という答えが返ってきた。

要するに、米政府が「米国の安全保障に関わる」と判断することは書かないということだ。

米国が第二次大戦後の国際秩序を構築できたのは「四つの自由」を掲げてファシズムと戦い、冷戦で共産主義にも勝利したからだ。「セルフ・インタレスト」を振りかざし、同盟国へのスパイ活動もはばからない米国は急速に求心力を失っている。

米国だけが良ければいいという価値観は同盟国にも通じない。

チャタムハウスでの講演会で、NSAや英政府通信本部(GCHQ)の活動を長年追いかけてきた英ジャーナリストのダンカン・キャンベル氏が、ジェーン・ハーマン会長にこんな言葉を投げかけた。

「NSAの情報収集の方法が大統領の独断で決められ、他の誰もチェックできないのなら、米国のシステムは壊れたも同然だ」

(おわり)

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米スパイ疑惑で信頼関係崩壊、退去要請やむを得ない=独外相


[ベルリン 11日 ロイター] - 米国のスパイ疑惑を受け、ドイツのシュタインマイヤー外相は11日、信頼関係が崩れたとの認識を表明した。ドイツが米情報部門の代表者に国外退去を要請したことは、やむを得なかったとの考えを示した。
当局者らによると、同代表者は間もなく出国するという。
外相は記者団に「われわれは信頼に基づく関係を必要とし、望んでいる」と述べた。
また、ドイツのザイベルト政府報道官は記者会見で、欧州連合(EU)と米国の自由貿易協定(FTA)交渉について、ドイツは引き続き非常に重視していると説明した。
シュタインマイヤー外相は週末、米国のケリー国務長官に、相互信頼に基づく協力関係復活へのドイツの意欲を伝える方針だ。
ザイベルト政府報道官によると、メルケル首相はオバマ大統領と電話協議をしておらず、今後も予定はないという。

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政権都合で二転三転 菅官房長官「めぐみさん生存確信」発言


「すべてにおいて全くの誤報。政府として抗議をすべく準備中だ」――。
 菅官房長官は10日、日経新聞が1面トップで報じた「拉致被害者30人生存リスト」について言下に否定した。きょう午後には外国特派員協会でも会見を開く。生存への期待が高まれば拉致再調査でかなりの成果を求められる。それを裏切れば安倍政権は失速だ。だから菅官房長官は騒動を鎮めたいのだろうが、政権浮揚のため、拉致進展を散々煽っておきながら、今さら火消しに走る姿は滑稽ですらある。9カ月前には菅官房長官自身が公の場で「めぐみさん生存」をにおわせていた。

 日経の「生存者リスト」報道によって、改めて注目を集めているのが、昨年10月6日の菅官房長官の定例会見だ。

 この日、横田夫妻は脱北した北朝鮮の工作機関の元幹部と会って、めぐみさんの現状について話し合う機会を予定していた。
官邸記者が、この会談を踏まえ、「改めて政府としてめぐみさんの生存についてどう考えているのか」と聞くと、菅官房長官はキッパリとこう答えた。

「生存していると確信しています」

 公式会見で時の政権中枢メンバーが拉致被害者の生存について、ここまで断定的に語るのは異例だ。しかも、この時期は政府の動きによって「拉致進展」が騒がれた時期でもあった。

■「秋には帰ってくる」

 昨年5月には内閣官房参与の飯島勲氏が訪朝。安倍政権は北と友好関係にあるモンゴルともしばしば接触し、昨年3月には安倍がモンゴルを訪れて42億円の円借款を供与した。7月には古屋・拉致問題担当相がモンゴルで拉致問題での協力を要請、9月にはモンゴル大統領が日本を非公式に訪問して安倍首相の私邸で約1時間会談した。
 こうした動きにメディアも呼応し、そのつど「拉致進展か」と煽ってきた。揚げ句に飛び出したのが、菅官房長官の「めぐみさん生存確信」発言で、被害者家族や支援組織が好意的に受け止めたのも当然だろう。

「つい最近まで菅さんは<この秋には拉致被害者が帰ってくる>と周囲に吹聴していたとも聞きます。日経が最初に“生存者リスト”を報じた今月3日には<拉致報道一色だな>と、解釈改憲への批判報道が吹き飛び、ご満悦の様子でした」(官邸事情通)

 ところが国民の期待が高まり過ぎたとみるや、生存者リストの打ち消しに走る。菅官房長官は日経に情報を漏らした“犯人捜し”に躍起になっているというから、「ご都合主義」もいいところだ。

 拉致問題に詳しいコリア・レポート編集長の辺真一氏は「<生存を確信>という言葉の裏に、どれだけの確証があるのかは疑問です」と言った。置かれた状況によって「生存」をにおわせたり、否定に転じるのは、あまりにも無責任だ。被害者家族の心情をもてあそぶことにもなる。それとも菅官房長官のムシのいい態度は、北の情報に踊らされているだけなのだろうか。

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ミサイルは序章 8月核実験で悶絶する安倍首相の対北外交


 安倍首相が北朝鮮への経済制裁を解除する方針を表明した6日後の9日、北朝鮮は日本海にミサイル2発を発射した。先月26日、29日、そして今月2日に続き4回目だ。

 菅官房長官は「国連安保理決議に違反する」と抗議しながらも、「(日朝協議に)影響しない」とのんきに語る。制裁解除は変えないらしいが、独裁国家に好き勝手やらせては、相手の思うツボだろう。
「コリア・レポート」編集長の辺真一氏が言う。

「中国の習近平主席が北朝鮮より先に韓国を訪問、韓国は8月に米国との合同軍事演習を予定しています。北朝鮮は、そうやって米中韓の結びつきが深まるのを恐れている。9月に韓国で開かれるアジア大会に美女軍団を派遣することを表明したのは、平和的な融和をアピールして、軍事演習を中止させるため。しかし、米韓は中止しそうにないから、3カ国の牽制でミサイルを発射した。“日本を刺激しない程度の射程なら、日本からのアメはなくならない”と判断し、読み通りとなった格好です」

安倍首相は宿願の拉致問題を一気に解決して歴史に名を残したいのだろうが、それを逆手に取られているようでは、外交オンチも甚だしい。北朝鮮が安倍首相をナメるのは当然で、今後はさらに行動をエスカレートさせるとみられている。

「26日に発射した超精密誘導弾がムスダン中距離ミサイルや大陸間弾道ミサイルに転用されれば、米国本土も射程に入ります。米国にとっては脅威だから、米韓合同軍事演習は強行されるでしょう。北朝鮮がこれに対抗しようとすれば、8月に新たなミサイル発射や核実験を仕掛けるはず。そうなると、国連は米国の圧力で北朝鮮への経済制裁を強めるでしょう。日本はどうするのか。普通の国際感覚なら独自制裁の解除はご破算ですが、拉致問題解決に前のめりな安倍首相に“名ばかりのお土産”を用意する可能性もあるから、難しい判断を強いられるでしょう」(辺真一氏)

 安倍首相は北と心中するつもりなのか。

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2014年7月11日 (金)

著名投資家アイカーン氏、米株に「用心すべき時」


[10日 ロイター] - 富豪の米アクティビスト投資家カール・アイカーン氏は10日、米国株式市場の上昇が続いた後で投資家は用心深く行動すべき時だとの考えを示した。
アイカーン氏は電話インタビューで「心の中で米株相場に対して用心すべき時だと思っている。今年は素晴らしい年だが、私は買い入れ銘柄に関しては非常に選別的になっている」と話した。
ポルトガルの上場銀行最大手の財務の健全性に懸念が生じたことでこの日の米国株は売られ、投資家が最近の上昇分を現金化する根拠となった。
アイカーン氏は、米「1ドルショップ」チェーン大手のファミリー・ダラー・ストアーズ(FDO.N: 株価, 企業情報, レポート)に身売りを迫っている。同社は10日、第3・四半期(3─5月)は33%の減益だったと発表。競争の激化に加え、計画している店舗閉鎖前の在庫一掃が重しとなった。
アイカーン氏はファミリー・ダラー株の9.4%を保有しているが、小売り最大手ウォルマート・ストアーズ(WMT.N: 株価, 企業情報, レポート)などとの競争激化に対処するため、ファミリー・ダラーをディスカウント小売りのダラー・ゼネラル(DG.N: 株価, 企業情報, レポート)に売却したいと考えている。
アイカーン氏はインタビューで「控えめに言ってもファミリー・ダラーのリーダーシップには疑問の余地があり、この状態は長年続いている。ハワード(・レビン氏)はいい人かもしれないが、ファミリー・ダラーにふさわしい指導者ではない」と話した。
その上で「ファミリー・ダラーとダラー・ゼネラルは完ぺきなパートナーになるので、合併すべきだ。ファミリー・ダラーの過去の実績と近い将来に迫る競争を考えると、パートナーを利用すべきなのは明らかだ」と指摘した。
一方で「ただ、不幸なことにダラー・ゼネラルのリック・ドレイリング最高経営責任者(CEO)の退職は、今回の手続きを加速させたい我々のようなアクティビストにとっては後退だ。それでも(両社の合併が)長期的に克服できない課題だという意味ではない」と述べた。


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川内原発再稼働審査で怪しいデータ…滋賀知事選に重大影響


 自民党推薦候補の劣勢が伝えられ、安倍・官邸が気も狂わんばかりになっている滋賀県知事選。苦戦の原因はもちろん、安倍内閣の平和憲法破棄の暴挙だが、この選挙にはもうひとつ、重大な争点がある。嘉田由紀子知事の全面支援を受ける民主党の三日月大造候補が前面に掲げているのが脱原発・再稼働反対で、自民党系の小鑓隆史候補は元経済産業省のキャリア官僚。大飯原発の隣県の滋賀ではやっぱり、原発が重大関心なのである。

 そんな中、怪しい原発再稼働審査の一端が明らかになった。再稼働第1号候補で、今月16日にも原子力規制委員会が「新基準合格証」(審査書案)を出すとみられている川内原発(九州電力)の地震関連データに疑義が生じているのだ。

 問題になっているのは再稼働の根拠となる基準地震動の算出方法に使われた基礎データ。元衆院科学技術委員長の川内博史・民主党前衆院議員(鹿児島1区)が、「再稼働の根拠が覆りかねない」と告発した。
「私は約3カ月前から原子力規制庁からのヒアリングを重ねています。その結果、地震発生時の最大級の揺れを想定する『基準地震動』を算出する基礎データとなった『1997年5月13日の鹿児島県北西部地震』について、九電が最も過小な『菊地・山中(1997)』の地震モーメント(エネルギー)のデータを用いていることが分かったのです」

 川内原発が規制委の優先審査を受けることとなり、「再稼働第1号の可能性が高い」と注目されるようになったのは、九州電力が他の電力会社よりも先んじて、基準地震動を540 ガル から620 ガル に引き上げたためだ。“優等生的対応”が規制庁に評価されたのだが、この値自体が怪しいのだ。

 川内氏がこう続ける。

「日本で地震について発表するのは気象庁ですから、そのデータが最も信頼できる公式な数値と考えられます。地震モーメントは条件設定によって数値に開きが出てくるので、別のデータが信用できないと言っているわけではありませんが、菊地・山中の地震モーメントは気象庁のデータの半分以下なのです。安全性を最優先すべき再稼働の審査には、気象庁のデータから算出した基準地震動を用いるべきです」
実は、4月23日の「原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合」でも、原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理が「菊地・山中の地震モーメントは断層の長さから想定すべき値としては小さいのではないか」と指摘、九電採用の数値に疑問を投げかけた。ところが、島崎氏は自民党からクレームがついて9月に交代することが決まった。

 こんな怪しい審査を見過ごして、原発再稼働なんて、冗談じゃない。滋賀県知事選でも、おごる政権にお灸をすえるべきだろう。

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韓国が怯えるサムソン・ショック


「飛んでいた飛行機のエンジンを止め、滑降飛行しているようだ。乗客はエンジンが止まったことも知らずに―」
そんな韓国の財界関係者の言葉を冒頭に紹介したコラムが韓国の朝鮮日報にありました。
【コラム】韓国経済が失速した理由 | 朝鮮日報

韓国経済を成長させる原動力となっていた常勝サムスンの4~6月期の連結決算(速報値)は、9年ぶりに売上高が前年同期を下回るという異変が起こりました。さらに韓国経済のツートップのもう一方の現代自動車も、ウォン高の影響もあって、かつての成長の勢いが期待できなくなってきています。
サムスンと現代自動車の売上高合計は、単純比較することはできないとしても、韓国のGDPのおよそ35%程度を占め、両グループの営業利益をあわせると、韓国上場企業全体の30%を超えており、文字通り韓国経済を牽引し、支えてきた双発エンジンです。

現代自動車は、一昨年の燃費性能の水増し問題が発覚後にも、昨年、主力車種「ソナタ」の新型車でも誤表示があり信頼を損ねたことが、米国市場でボディーブローのように効いてきています。またウォン高の影響で、輸出分の利益が減るだけでなく、韓国内で輸入車が急激に伸びてきていることも成長の足かせとなってきています。

しかしそれよりも深刻なのがサムスンです。サムスンの危うさはこれまで幾度か書いてきましたが、やはり来るべき節目が訪れてきたように感じます。8日にサムスンが発表した4~6月期の連結決算(速報値)は、売上高が前年同期比9.5%減、営業利益も24.5%減でした。サムスンの成長エンジンでもあり収益エンジンともなっていたスマートフォン事業の成長にブレーキがかかったからです。サムスンの売上高と営業利益の推移のグラフを見れば、それが如実にあらわれています。
「スマホの巨人」サムスンに誤算 部品調達滞る  :日本経済新聞

しかも、サムスンの営業利益のなんと7割近くがスマートフォン関連です。スマートフォン依存度が極めて高いのですが、スマートフォン市場そのものの成長鈍化がはじまってきています。

しかも、需要の中心が途上国向けの中低価格機種に移ってきていることも利益を押し下げる要因になってきているのでしょう。

さらに今後は、中国企業の追い上げの影響もでてくるものと思います。スマートフォンの売上が減速すれば、半導体などの部品事業も自社のスマートフォン向けの出荷が減少し、その影響を受けます。そして液晶テレビや液晶パネル事業も、サムスン対中国企業の激しい競合がはじまってきています。


サムスンもポスト・スマートフォンを模索しています。そうでなければ成長は維持できません。スマートウォッチにもっとも熱心なのもそれが原因でしょう。

しかし残念ながら、ウェアラブル端末は新しい市場をひらく可能性を秘めてはいますが、少なくともその主導権を握るのは、ハードではなく、通信でつながった先のサービスでしょう。
スマートフォンのセカンド・スクリーンとしてのウェアラブル端末にとどまっていては、ポスト・スマートフォンを担うには荷が重すぎます。

M&Aによって、車載用電池分野や医療分野などへ進出しようというチャレンジも積極的ですが、どうもM&Aで合併した結果がうまくいっていないようです。そのあたりは、ホンダからサムスンに移籍し、サムスンSDI常務でもあった佐藤名古屋大学客員教授の日経ビジネスのコラムに詳しく書かれています。
サブタイトルの「Win-Winになるには敬意と配慮が必要だ」は、サムスンのM&Aがうまくいかない理由を端的に示しているようです。それは朴槿恵大統領の日本の国民への敬意と配慮に著しく欠けた告げ口外交にも通じるように感じます。
M&Aの光と影、サムスンの事例から学ぶ:日経ビジネスオンライン

サムスンは、日本企業のノウハウを吸収し、日本企業をキャッチアップすることに成功し、さらにアップルに対してもキャッチアップをしかけて成功してきました。

しかしキャッチアップであるかぎり、また新たな競争相手からのキャッチアップの脅威を受けます。それが「ものづくり」の世界の宿命です。キャッチアップの戦略からは、自ら新しい価値を創造し市場を生み出す、またライバルの脅威から自らを守る障壁ともなる問題解決のしくみやビジネスモデルは生まれてきません。

では、韓国にサムスンや現代自動車にとってかわる、新たな韓国経済の成長を担う企業が存在するかと言えば、それも見当たりません。韓国は10大財閥の売上が、韓国のGDPの7割以上に匹敵しており、財閥への依存度が高いのですが、ウォン高の煽りもあって業績が悪化してきている財閥がむしろ増加してきているようです。しかも中国とは違って、バイドゥやアリババ、またシャオミというような伸び盛りの新興企業が少ないというのも現実です。
金融当局が財務改善を約束させた「危ない財閥」は、昨年時点では、前出の東部とSTX、大韓航空などを傘下に抱える韓進(ハンジン)、アシアナ航空で知られる錦湖(クムホ)アシアナ、城東(ソンドン)造船の5グループだったが、今年に入って現代商船などを抱える現代(ヒュンダイ)、現代産業開発、韓進重工業、漢拏(ハンラ)、大成(テソン)、大宇建設、東国(トングク)製鋼、STX造船海洋、SPPが加わり、一気に14グループに増えた。
韓国「危ない財閥」は昨年から3倍増 14もの大手財閥が軒並み業績悪化 -- ZAKZAK

企業の世代交代がうまくいっていないのは日本も同じですが、日本の場合は安倍内閣がが岩盤規制を壊す動きにでています。韓国は、朴槿恵大統領が掲げたアベノミクスにも通じる「規制緩和経済」と「創造経済」の政策推進が待ったなしなのでしょうが、セウォル号事故などの余波もあり、経済を優先した政策を取りづらいというジレンマを抱えてしまい、政策が霞んでしまいました。
サムスンこけたら韓国も没落? 経済システムの改革急務

サムスンも現代自動車も、一挙に経営が悪化するというほど脆弱ではないとは思いますが、これまでの成長性を示すことは難しくなってきています。韓国は、下手をすると、ウォン高の影響もあって、日本の「失われた20年」と同じように、経済停滞に向かうリスクを抱えてしまいました。そうであればあるほど、目先を稼げる中国市場への依存が進んでいくのではないでしょうか。

時代は新しい価値を生み出すこと、これまで実現できなかったニーズを充たす創造的解決を求めてきています。それは日本にしても、韓国にしても同じだと思います。そんな時代は、創造を求めチャレンジする人の層の厚みが国力ともなってきます。そして、創造やチャレンジに拍手し、応援する風土がそういった人材、またビジネスを育てるのではないでしょうか。

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ポルトガル銀めぐる信用不安で欧米株下落、債券市場にも波及

ポルトガル銀めぐる信用不安で欧米株下落、債券市場にも波及
[リスボン 10日 ロイター] - 10日のポルトガル株式市場で、国内最大銀行のバンコ・エスピリト・サント(BES)(BES.LS: 株価, 企業情報, レポート)の株価が、財務状況めぐる懸念から急落した。これを受け、欧米株式市場も下落。南欧諸国の国債利回りは上昇し、混乱は他の市場に波及した。
BES株は一時19%下落。その後、取引が停止された。
これより前に、BESに25%出資するエスピリト・サント・フィナンシャル・グループ(ESFG)(ESF.LS: 株価, 企業情報, レポート)は、株式と社債の取引停止を決定した。 同社の筆頭株主であるエスピリト・サント・インターナショナル(ESI)における重大な困難があることが理由としている。
当局は、BESの空売りを11日は禁止すると発表した。
ESFGは、ESIに対するエクスポージャーの影響がどの程度かを見極める間、取引停止を続けると発表した。
ポルトガル10年債利回りは急上昇し、4%を突破した。ただ、金融危機時につけた17%は大幅に下回っている。
欧州株式市場では、投資家心理が悪化し、株価が下落。株安は米国市場にも波及した。
ポルトガル中央銀行は10日、同国最大の上場銀行、BESの支払い能力に問題はなく、グループ企業から波及的な影響を受けることはないとの見方を示した。
投資家は、BESとESFGが、ESIが抱える問題にどの程度影響を受ける可能性があるかを警戒している。ルクセンブルクに本拠を置くESIでは5月に、会計監査で重大な不正行為とされる問題が発覚した。
BESは、この不正が同行の評判に影響するリスクがあると指摘。ESIが発行した債券をBESが売却したことや、ESIが一部の債権者への支払いを期限までにできない恐れがあることなどを理由に挙げた。
BESは、エスピリト・サント・グループの複数の持ち株会社に対して9億8000万ユーロのエクスポージャーがあるとしている。また、ESFGはESIの債務向けに7億ユーロの引当金を計上した。
ESFGは最近、ESIとエスピリト・サント・グループの別の持ち株会社リオフォルテに対するエクスポージャーが、先月末の時点で23億5000万ユーロと、2013年末時点の13億7000万ユーロから拡大したと発表した。

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2014年7月10日 (木)

的外れな無年金・低年金対策――貧困を防止するのか、保険原理を固持するのか - 田宮遊子


最近の年金制度改革のなかで、新たな2つの低年金・無年金対策(2015年9月末までの期間限定の保険料後納期間を10年に延長する措置、年金を受給するための加入期間を25年から10年に短縮)がつくられた。
しかし受給期間の短縮措置によって必要となる新たな支出は、消費税増税分を財源とすることになっている。つまり2015年10月に消費税が10%に引き上げられなければ、短縮措置は取られることがない。そのため無年金者は、無年金を脱するために、消費税が10%に引き上げられることに運命を賭けて、2015年9月末まで保険料を後納することができるものの、もし同年10月に消費税増税が実現しなければ、後納した保険料はまったくの無駄になるというリスクを負わなければならない。こうした問題点については、すでに前稿でより詳細に述べた[*1]。
[*1] 年金制度改革から生まれた低年金・無年金者の「ばくち」
このようなとんでもない事態が引き起こされているのは、2つの制度改正が相互に無関係につくられてしまったためだ。この、連続性・整合性に欠ける無計画な2つの政策が進行しつつある事体は、いかに年金制度改革の中で無年金・低年金対策が重要視されていないかを示している。
こうした事態を収拾し、実効性のある無年金者対策とするためには、時限措置付きで実施された保険料後納期間の延長を3年間に限定せずに一定期間継続し、あわせて、消費税の増税を前提とせずに加入期間の短縮を実施すべきだ。このままでは、2015年10月から年金を受給するための加入期間が10年に短縮されるかもしれないのに、後納期間の延長措置はその1日前に終了してしまう。
以上が前稿で指摘したことだが、本稿では、基礎年金の国庫負担引き上げと年金加算という方法での無年金・低年金対策をみていきたい。
基礎年金の国庫負担分引き上げ
高齢化が進むなかで抑制基調にあるといえども、ある程度の年金は受け取りたい、というのであれば、保険料を引き上げて年金全体の収入を増やす方法がある。あるいは、年金給付の財源として税金を投入したり、税金の割合を高めることによって給付水準を改善する方法もあり得る。
先の社会保障・税一体改革では、消費税の増税分(5%から8%)を財源にして、基礎年金の国庫負担分を年金給付の3分の1から2分の1に引き上げることが決まった。基礎年金の給付水準を維持すると同時に、これ以上保険料が上がりすぎないようにしたい、というねらいだ。
公的年金制度の財源として、保険料だけでなく税金をどう使うかの議論は今に始まった事ではない。過去にさかのぼっておさらいしておこう。
1985年に基礎年金制度が創設される以前は、国民年金、厚生年金、共済年金それぞれに、異なる割合で税金が入っていた。かつて国民年金、厚生年金、共済年金がそれぞれ分立していたものを、85年改正では、共通の土台をもつ制度に統合した。全ての人が国民年金に入り、基礎年金を受給する、現在の仕組みだ。
老齢基礎年金の3分の1に固定された税金の投入分について、もっと多くを税財源で、という主張は各方面から根強くあった。高齢化が進展するなかで、給付水準を維持するために何か手段を講じねばならないが、保険料の引き上げは人気がない。保険料を支払っている市民のみならず、企業側からも歓迎されない。企業は労働者の保険料の半分を負担しているから、保険料率が上がればその分企業側の負担も上昇するためだ。そこで、税金の割合を高めれば、保険料の上昇は抑えることができる。国庫負担の引き上げは企業側も歓迎してきた政策手段であった。
国庫負担の3分の1から2分の1への引き上げは、2000年改革で約束された。ただし、2004年までに安定財源を確保することが条件だった。2004年以降、2分の1に向けて段階的に引き上げが開始したものの、必要な財源は臨時的なものでなんとかまかなうという不安定な状態にあった。それが2012年の社会保障・税一体改革では、消費税を8%に上げることで得られる税収を恒久的な財源にすることとし、財源論に決着がつく形となった。
このように、基礎年金の国庫負担の引き上げは、保険料の上昇を抑制するための方策であったが、同時に重要なのは、これが、保険料免除者の年金額の引き上げにもつながるということだ。
第1号被保険者については、所得が低い場合には保険料が免除される仕組みがあることは前稿でも述べた。将来年金を受給する際に、この保険料免除期間に関する国庫負担分については年金額に反映される。そのため、国庫負担が3分の1から2分の1に引き上げられることで、免除期間に関して保障される年金額も増加することになる。その意味で、国庫負担の引き上げは低年金者対策の効果も持っている。
国民年金創設時の納付期間の短縮措置と福祉年金
続いて、無年金者・低年金者に直接追加的な給付を支給する方法である年金加算についてみていこう。
保険料納付の免除・猶予制度、保険料後納期間の延長、受給資格期間の短縮といった、これまでみてきた方法は、国民年金への加入実績、保険料の納付実績に基づいて老齢基礎年金を給付するという原則を崩さずに無年金・低年金者の発生を防ぐものである。これに対して、無年金・低年金者に直接何らかの追加的給付を支給する方法が年金加算だ。これは、加入実績や保険料納付実績にかかわらず給付を支給するから、現に無年金・低年金である高齢者の貧困救済に直接的な効果があるが、保険料の納付実績を重視する現行の公的年金本体の原則とどう両立できるのかは議論になるところでもある。
保険料納付実績にかかわらない年金の支給について考えるために、ここで歴史を振り返ってみよう。
遡ること55年前の1959年に国民年金法が制定され、1961年からスタートした。すでに会社員や公務員には職業ごとの年金制度があったので、そうした制度にカバーされない自営業者や農林水産業に従事する人たちのための制度であった。遅れて出来た年金制度のため、制度が新設されたときにすでに高齢の人は年金を受給するために必要な加入期間が十分にとれない。そこで、そうした人たちにも年金が支給されるように、2つの方法がとられた。
ひとつは、制度発足時に一定年齢以上の人に対して、保険料の納付期間を短縮する措置だ。加入期間は25年間必要なところ、当時31歳から49歳までの人は年齢に応じて、10年から24年の納付期間でよいとされた。また、制度発足当時50歳以上の場合には、最低5年の保険料納付期間があれば老齢年金が支給されたから、今から考えるとずいぶん太っ腹な対応だった。
くわえて、制度発足時に70歳以上だった人、あるいは、発足時50歳以上で、保険料を一定程度納めたが、年金を受給できる条件は満たしていない人には、全額税金で財源を賄う老齢福祉年金が支給された。
このように、国民年金創設当初、その時点ですでに30歳以上の人たちのなかで無年金者がでないような特別な対応がとられたが、今からみると、幾分大盤振る舞いにみえてしまう。その背景には、公的年金制度をまだ十分認識していない人々に国民年金への支持を広げるというねらいもあった。最初の老齢年金の受給者がでるまで25年かかるとすれば、ずいぶん先の話であり、今から保険料を払って本当に年金を受け取れるのか、という市民の不安があった。また、野党や労働組合による国民年金制度創設反対運動も続いていた。
そのような社会情勢のなかで、年金を受け取る人が早い段階で目に見える形となれば、保険料を支払う意味と将来的な利益を理解できる、ということからも、納付実績にかかわらず早期に受給者が出るような仕組みがとられた。
年金加算の最近の動向
国民年金創設時に無年金者の発生を防ぐために実施された福祉年金であったが、制度が成熟した今日も依然として無年金・低年金者が発生している。このため、福祉年金の今日的な形での導入をめぐる新たな展開がみられる。
政権交代後の2011年6月段階での民主党の社会保障改革案では、高齢者のセーフティネット拡充策の一つに、年収65万円未満の高齢者に一律月額1万6千円の年金加算を実施することが提案された。民主党が提起していた最低保障年金の水準は月額7万円であった。老齢基礎年金の平均受給額が月5万4千円であったことから、追加的な年金加算を1万6千円支給することで最低保障年金の水準になるという考え方だった。
この後、社会保障審議会年金部会に提起された政府の基本案では、低所得者への月額6千円の定額加算と、過去の保険料免除期間の給付率を3分の1から2分の1になるよう加算する、という2本立てのものに縮小された。
加算額を一律6千円としたのは、老齢基礎年金の満額が月額約6万4千円であり、民主党の考える最低保障年金の水準7万円との差額を年金加算という形で支給しようとするものだった。あわせて、障害基礎年金と遺族基礎年金にもほぼ同様の加算を行うとされた。
つづく国会審議のなかで、民主・自民・公明の3党合意(2012年6月15日「社会保障・税一体改革に関する確認書」)が図られ、結果として年金加算はさらに規模を縮小する形となった。年金加算という位置づけにせず、年金とは別枠で、低所得の高齢者に対して福祉的な給付を行うものに変更された。年金制度と別枠とはいえ、その給付方法は過去の保険料納付実績を基に支給される仕組みとされた。
この低所得高齢者への福祉的な給付の支給額は、基準額(月額5千円)から、過去の保険料納付月数に応じて支給される。例えば、40年間保険料を納めて満額の老齢基礎年金(月額約6.4万円)を受給している人で、他の収入がなく低所得の場合、月額5千円が支給される。25年間保険料を納めて老齢基礎年金を月額約4万円受給しているが、他の収入が無く低所得の場合、月額3,125円が支給される。
あわせて、過去の保険料免除期間の給付率が3分の1から2分の1になるように追加的な給付が行われる。
ここで低所得の基準は、世帯員全員が住民税非課税で、かつ、年金収入とその他の収入が老齢基礎年金の満額以下であることが求められる。
この福祉的給付の内容は「年金生活者給付金法」として2012年に成立し、実施時期は2015年10月を予定している。すなわち、前稿でみた受給資格期間の10年への短縮措置と同様、この給付の財源も消費税増税分が想定されており、消費税が10%への引き上げが実施の前提となっている。
導入予定の福祉的給付は的外れな無年金・低年金対策
あらたに創設される予定のこの福祉的給付は、低所得高齢者へのセーフティネット機能の拡充を目的としている。そうであるならば、年金額が低く、収入が少ない人ほど手厚い福祉的給付を受けるように設計するのが効果的だ。ところが、この給付は、保険料納付期間が長い人(つまり年金額が高い人)ほど高額な給付が支給される仕組みになっている。
この制度の目的と仕組みの関係に「?」マークが浮かぶ人も多いのではないだろうか。高齢者の貧困対策のための給付であれば、より経済的に困窮している人に多くの金額の給付を支給して、全体として高齢者の生活水準を引き上げるものではないのかと。
ここで出てきた理屈は、「保険原理」と「保険料納付意欲」であった。公的年金が社会保険制度で作られている以上、過去により多くの保険料を支払った者に、より多くの年金が支給されるべきである、ということと、もし保険料の納付実績にかかわらず給付を出してしまうと、人々の保険料納付意欲が減退してしまう、というものだ。
つまり、今回導入される予定の福祉的給付は、経済的困窮度に対応させるのではなく、過去の保険料納付に比例して支給するものであり、貧困を防止することよりも、保険原理を優先させたものとなっている。この論理でいくと当然ながら、過去の加入実績と保険料納付実績が受給資格期間の25年(2015年から10年に短縮されるかもしれない)を満たせていない無年金の低所得高齢者に対しては1円も支給されない。
イギリスの低年金対策
低年金対策の一例としてイギリスの制度を挙げよう。
イギリスでは年金を補足する制度として2003年にペンション・クレジットが導入されている。これは「保証クレジット(Guarantee Credit)」と「貯蓄クレジット(Savings Credit)」で構成されている。保証クレジットは、収入が一定額(単身世帯で週148.35ポンド(約25,600円)、カップル世帯で週226.50ポンド(約39,000円)、2014年度額[*2])に満たない高齢者に対して、その差額を現金で支給する[*3]。イギリスの基礎年金(Basic State Pension)の満額は単身が週113.10ポンド(約19,700円)、カップルが180.90ポンド(約31,600円)[*4]であるから、ペンション・クレジットは、基礎年金の満額水準以上をすべての低所得高齢者に保障していることになる。
[*2] 1ポンド172.42円で計算(実勢外国為替相場の2014年5月11日−17日の平均値)

[*3] 2014年度額(イギリス政府総合ウエブサイト「Pension Credit」 https://www.gov.uk/pension-credit/overview)

[*4] 2014年度額(イギリス政府総合ウエブサイト「The Basic State Pension」https://www.gov.uk/state-pension/overview
とりわけ、こうした年金加算は、男性と比べて低年金になりがちな女性にとって重要度が高い。2013年8月段階で、年金受給者全体の2割近くがペンション・クレジットを受給しているが[*5]、女性単身世帯の受給者数は男性単身世帯の2.5倍の数にものぼる[*6]。
[*5] Department for Work and Pensions, 2014.3.19, National Statistics on benefit claimants (August 2013 data). https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/299830/stats-summary-feb14.pdf
[*6] Office for National Statistics, Pension Trends Chapter 5: State Pensions, 2013 Edition. http://www.ons.gov.uk/ons/dcp171766_341468.pdf
ペンション・クレジットと日本で導入されようとしている低所得高齢者向けの福祉的給付と比較すると、日本の仕組みは過去の保険料納付実績にこだわっているために、より年金額が低い人に少額を、より高額の年金を受けている人に高額の給付を支給するものになってしまっており、低年金対策としてターゲティングがずれてしまっている。
加えて、無年金者には一切支給されず、無年金・低年金の高齢者が生活保護へ依存せざるを得ない状況を何ら解決できない。セーフティネット機能の拡充策としてはなんとも的外れだ。限りある財源を有効に使うという観点からも、問題のある制度で、より経済的に困窮している人に税金の投入を集中させる仕組みに再考する必要がある。
ただし、低年金・無年金者への年金加算は、あくまで低所得高齢者への事後的な対応だ。年金受給開始年齢になる前の制度的対応が十分にとられていれば、事後的な年金加算の対象者は少数ですむ。
まだまだ不十分な低年金・無年金対策
低年金対策としては、一時的な所得の低下に対応した保険料の徴収方法(前稿でふれた免除制度や納付期間の延長措置)を整備することは望ましい。また、厚生年金へ加入する労働者の範囲の拡大(2016年10月から)は、パート労働者が自分自身の年金額を高くするために非常に重要な改正だ。
加えて、無年金者の発生を防止するための手だてとして必須の改正は、年金を受給するのに必要な加入期間(現在25年間)の短縮である。ただ、加入期間が短いと、年金が受給できたとしても低額にとどまる。そこで、加入期間の短縮という無年金対策が低年金者を出すだけにとどまらないようにするためには、年金加算の仕組みが補足的に準備されていることが望ましいのである。
こうした複数の制度改正を組み合わせて編み上げることではじめて、編み目の細かいセーフティネットが整備されるのだから、低年金・無年金対策はまだまだ不十分であると結論せざるを得ない状況にある。

田宮遊子(たみや・ゆうこ)
社会保障論
1975年生まれ。2005年お茶の水女子大学人間文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在、神戸学院大学経済学部教員。専門は社会保障論。著書に『労働再審6 労働と生存権』(共著、山森亮編、大月書店、2012年)、『最低所得保障』(共著、駒村康平編、岩波書店、2010年)など。

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【Q&A 憲法解釈変更】 過去の見解つまみ食い 法的整合性は綱渡り


 集団的自衛権の行使は、従来の憲法解釈を変更して容認されました。行使容認に賛成する人の中にも、憲法改正の手続きを取るべきではなかったのかと疑問視する声があります。
 Q 政府はどういう理由で憲法解釈を変更したのですか。
 A 1日の閣議決定は「安全保障環境の変化に対応し、国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、これまでの憲法解釈のままでは必ずしも十分な対応ができない恐れがある」と説明しました。内閣官房のホームページは「政府の憲法解釈の基本的考え方を変えるものではなく、必ずしも憲法を改正する必要はない。立憲主義に反しない」としています。説得力を欠く印象は否めません。
 Q 変えなかった「基本的考え方」とは。
 A 外国の武力攻撃によって国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される「急迫不正の事態」に対処するため、やむを得ない措置として必要最小限度の範囲の「自衛の措置」を憲法が認めているとの論理です。1972年の政府見解に盛り込まれたもので、今回の閣議決定にも類似の表現があります。
 Q 同じ表現ではないのですか。
 A 全く同じではありません。閣議決定にある武力行使の3要件は「密接な関係にある他国」への攻撃で、国民の権利が根底から覆される「明白な危険」があり、他に適当な手段がなければ、必要最小限度の「実力行使」を憲法が許容しているとの内容です。
 Q 似ているから法的整合性があるのですか。
 A それはどうでしょう。72年見解は結論として集団的自衛権の行使は認めないとしていました。今回の閣議決定は結論が逆です。都合の良い部分だけつまみ食いしたと言われても仕方ありません。さらに、憲法が許容する武力の行使について「国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合がある」と回りくどい表現を用いています。国民に分かりづらく、綱渡りの論理といえます。
 Q なぜ憲法改正の手続きを踏まなかったのですか。
 A 憲法改正には衆参両院議員の3分の2以上の賛同が必要です。実現するには時間や政治的労力がかかると考えているからだと思います。
 Q 公明党は憲法解釈変更に慎重な立場ではなかったのですか。
 A 当初の姿勢を変えました。連立政権維持を優先したようです。安倍晋三首相や与党は、武力行使3要件は、自衛隊の行動の「明確な歯止めになる」と主張しています。しかし、抽象的で裁量の余地が大きく、時の政府の判断で拡大解釈される懸念は消えません。
(共同通信)

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元運用委が真っ向反論 安倍首相がPRする「GPIF改革」


安倍政権が成長戦略に盛り込んだGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革がやっぱり、問題になっている。130兆円もの年金資金のポートフォリオを見直し、国内株式投資の割合を高めようとしているが、露骨な株価吊り上げ策であるのはミエミエ。国家ぐるみのインサイダーみたいな話で、これに真っ向から異議を唱えたのが小幡績・慶大ビジネススクール准教授だ。同氏は今年4月までGPIFの運用委員だった。GPIFを知り尽くしている専門家の指摘を安倍首相はどう聞く?

 安倍首相は今年1月からダボスやロンドンの投資家会合でGPIF改革を強烈にアピール。田村厚労相はポートフォリオの見直しを「8月までに決めろ」と檄を飛ばし、その結果、国内株式の比率を12%から20%に引き上げ、国債比率を60%から40%に下げることが提唱されている。さらに悪ノリしているのが麻生財務相で、「6月以降にGPIFに動きが出てくる」と発言。
これが株価吊り上げになったのだが、小幡氏は「哲学的な誤り」と切り捨てた。「GPIF 世界最大の機関投資家」(東洋経済新報社)という本を緊急出版し、いかにこうした政治介入がいかがわしいかを書いている。

<GPIFの基本ポートフォリオもリスクテイクの中身も政治には絶対口出しさせないこと><政治の排除と独立性。これこそが、GPIFの制度設計として、まず何よりも重要なのです><独立が確保されないと、政治的に望ましい資産を買えということになる>とし、年金の資産配分は、運用のプロフェッショナルが決めるべきだと指摘した。

 日本株の買い増しも「致命的な誤り」と一刀両断。GPIFの現在の問題点は、自国の資産に過大に投資してしまう“ホームバイアスのわな”に陥っていることであり、国内株式の比率を20%に引き上げるのではなく、反対に<2%に引き下げるべきだ>と提唱した。
■8%が妥当ライン

 改めて小幡氏に聞いた。

「世界の上場株式の時価総額を見ても、日本株は世界の1割未満で、投資配分もせいぜい世界全体の株式の8%が妥当です。株式の投資の比率を全体の50%に高めるとしても、国内株式の上限は4%ということになる。それを20%に引き上げるのであれば、海外株式を今の12%から5割増しの18%にした方がいい。そして安倍政権はGPIFに政治介入するのをやめるべきです。GPIFは有名で巨大であるだけに、政府がキャンペーンをすると、海外投資家に先回りされ、上がったところで売り抜けられてしまう。損をするのは日本国民です」

 これぞまさに正論で、アベノミクスは市場を歪め、国民の年金資産を危うくしているわけである。

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一生刑務所に…誤認逮捕された男性、片山被告に、だが「警察・検察・裁判所の責任はどうするのか。当然懲戒処分か。


 パソコン遠隔操作事件で威力業務妨害罪などに問われた元IT関連会社社員・片山祐輔被告(32)の第12回公判が9日、東京地裁であった。
 大阪府警に誤認逮捕されたアニメ演出家の男性(44)が証人出廷し、被告に対して「反省の色が見えない。一生刑務所に入っていてほしい」と述べた。
 誤認逮捕された被害者の証言は2人目。男性は2012年8月、大阪市のホームページに大量殺人の予告メールを送信したとして逮捕されたが、その後、起訴が取り消された。
 男性は逮捕当時について、「取り調べで『君は否認しているけど、周りの状況は真っ黒』と言われた。(裁判所でも)保釈申請が何度も却下され、つらかった」と振り返った。片山被告については「事件を起こしたことを認めたのも、言い訳ができなくなったから。責任をきっちりとってほしい」と非難した。

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ベネッセ大規模情報流出「グループ社員以外の内部犯行」とベネッセ誰が、どんな手口で? アクセス履歴解析で容疑者特定へ

顧客情報の漏えいについて記者会見するベネッセコーポレーションの小林仁社長(左)とベネッセHDの原田泳幸会長兼社長=9日午後、東京都中央区
 子供の個人情報が狙われたベネッセコーポレーションの情報流出。誰がどんな手口で持ち出したのか。ベネッセは「グループ社員以外の人間」による「内部犯行」を示唆しており、警視庁は、不正競争防止法違反などの疑いで、社内データベースのアクセス履歴の解析や情報が転売されたとみられる名簿業者への聞き取りなど、容疑者や手口を特定するための捜査を進めることになる。
 ベネッセは流出元を「特定のデータベース」としており、被害が確認された「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」の小中高校各講座などの商品・サービスの顧客情報を個別に管理し、「営業秘密」として外注していたとみられる。
 社内調査では、問題のデータベースの情報にアクセスされた履歴を確認。流出時期や手口の特定を進めているとみられる。データベースへのアクセス権限が外注先など一部の関係者だけに与えられていたのであれば、容疑者を絞り込める可能性はある。
 販売されていた名簿には、ベネッセしか保有していない個人情報が含まれていた。さらに、同業他社からベネッセの顧客にダイレクトメールや電話が相次いでいることから、容疑者から名簿業者、同業他社と転売された情報が利用された疑いが強まっている。警視庁は転売ルートからも捜査を進める。
 「情報を流出させた側も、利用した側も明らかに悪意がある」。記者会見した親会社のベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長はこう強調した。 

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出口戦略の詳細検討、証券購入10月に終了か=米FOMC議事要旨


[ワシントン 9日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が9日に公表した6月17─18日分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、金融緩和の解除に向けた出口戦略の詳細について検討を始めたことが明らかになった。
10月の証券購入終了が示唆されたほか、金融政策の正常化に向けてはリバースレポと超過準備預金金利(IOER)の双方を活用して政策金利の上限と下限を定める方向で、当局者らがおおむね一致した。正式な決定はなかったが、多くの参加者がIOERとリバースレポの金利差を20ベーシスポイント(bp)程度とすることを支持したという。  
議事要旨によると、FOMC参加者は米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の月々の購入を10月に終えることについて「おおむね賛成」した。別の選択肢として、月額50億ドルの証券購入を12月まで続ける案も挙がったが「ほとんどの参加者がテクニカルな問題であり、実質的なマクロ効果はないという見方だった」。  
4兆2千億ドルに上る保有証券が満期を迎えた後の再投資方針についても、より詳細な議論がなされた。金融市場を混乱させずに保有証券を減らす上で、再投資の打ち切りを利上げ開始の前か後かにするか意見が割れた。  
再投資を徐々に減らしていく案も出た。「なめらかにバランスシートを縮小」するために、一部を再投資する可能性もある。  
FRBの量的緩和策が金融市場に大量の資金を流し込んでおり、金利を調節するためのフェデラル・ファンド市場への日常的な参加ができなくなることは、出口戦略を複雑なものにしている。リバースレポと超過準備預金金利(IOER)は、利上げ開始が適切と判断された場合、金利を操作する新たな手段となる。
リバースレポは現在、試験的に運用されているが、将来的には正式に導入されるとみられる。銀行のみならずFRBに資金を預け入れることができないマネーマーケットファンドや住宅ローン機関が抱える資金のコントロールにも役立つ見通し。IOERを上げ下げすることで、金融機関がFRBに預ける資金の量を調整することが可能になる。

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2014年7月 9日 (水)

【福島第1原発の現状】凍らない「氷の壁」 トレンチ止水できず


 東京電力福島第1原発で、タービン建屋地下の高濃度汚染水がトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)から海に流出するのを防ぐため、建屋とトレンチの接続部を凍結し「氷の壁」で止水する計画が難航している。
 汚染水対策の切り札として6月に着工した「凍土遮水壁」でも氷の壁が本当にできるのか、凍結技術の信頼性を疑う声が出始めている。
 第1原発では今も、溶けた核燃料を冷やすため原子炉に注水し続けているが、この冷却水が汚染されて建屋地下にたまり、一部が海側のトレンチに流入。破損箇所から地中に漏れて海へ流出することが懸念されている。
 東電は特に2、3号機とつながるトレンチ内の高濃度汚染水計約1万1千トンを危惧。凍結管と冷却材を入れたナイロン製の袋を接続部に並べ、付近の汚染水を凍らせて建屋と遮断後、トレンチ内の汚染水を抜き取る計画を進めている。
 4月末には2号機で先行して凍結を開始。当初は1カ月で完成する予定だったが、2カ月以上たっても十分に凍ったのは下の部分だけ。
 東電は「水の流れがあるため、袋の周囲で水の温度が下がりきらない」と説明。凍結管を2本追加し、水の流れを抑える対策も取ったが、効果は見えない。
 この不測の事態を受け、1~4号機の周囲約1・5キロの土壌を凍らせる凍土遮水壁についても実現性を懸念する声が出ているが、東電は「土を凍らせるので工法が異なる」と反論する。
 原子力規制委員会の 更田豊志委員は6月末の会合で「(トレンチの汚染水は)海に流出すれば環境汚染につながるため最大の懸念を持っている。この対策がうまくいってないのに、凍土壁を議論する場合ではない」といら立ちをにじませた。
(共同通信) 

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原発再稼働「できるわけがない」、推進論は完全に破たん=小泉元首相


[東京 7日 ロイター] - 即時原発ゼロを訴えてきた小泉純一郎元首相は7日、都内で講演し、原子力発電所推進の論理は完全に破たんしていると述べ、「今後も原発ゼロにする国づくりを一歩でも進めていく」と訴えた。
世界一厳しい安全基準だと政府が主張する再稼働基準に異論を唱え、「再稼働はできるわけがない」と反論した。
講演で小泉氏はあらためて、2011年3月11日の東日本大震災による東京電力 (9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島原発の事故を契機に、「原発ゼロ」に舵を切ったことを説明。いまや「原発推進の論理は完全に破たんしている」と訴えた。
安全神話が「嘘」だったことは大事故で判明した。「他の電源に比べて原発コストは安い」との論も「嘘どころか一番の『金くい虫』だ」と反論。「被害の賠償。廃炉までには40年─50年かかること。安全対策。作業員の確保。最終処分場確保にいたってはいまだにない」と述べ、推進論がこれらをコストに入れない「甘さ」を追求した。
さらに小泉氏は「国民の税金投入なくして原発は成り立たない。しかも、この負担は、生きている人だけではなく、千年、万年の単位だ。こんな採算のとれない会社はやっていけないと考えるのが賢明な経営者だ」と糾弾した。
再稼働にあたって政府が「世界一厳しい安全基準」をもとに判断すると言及している点についても、「米国の原発は住民の避難路を確保していなければ認められない。日本で避難路を作っているところはあるか。ない。これひとつとっても、世界一厳しい安全基準なんて(信じがたい)」と述べ、「再稼働はできるわけがない」と語った。「今後も原発ゼロに向けての国民運動を展開していかなければならない」と訴えた。
<最終処分場、原発ゼロ決定後でなければ理解得られず>
最終処分場の選定について、「ゼロにすることを決定してからでなければ、国民の協力は得られない。再稼働し、これからまた核のゴミが増える段階で、処分場をつくるのに協力してほしいでは、住民の協力は得られない」とも語り、政治決断を行うにも「原発ゼロ」方針の明確化が不可欠だとの認識を示した。
(吉川裕子)

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安保法整備 拙速な閣議決定追及を「北海道新聞社説」


 政府・与党は集団的自衛権の行使容認を踏まえた安全保障関連の法整備について、来年の通常国会で一括して審議する方向で調整に入った。
 安倍晋三政権はこれまで、秋の臨時国会で関連法を整備し、年末の日米防衛協力指針(ガイドライン)見直しに反映させるとし、それを憲法解釈変更の閣議決定を急ぐ理由としていた。
 通常国会に先送りするなら、あわてて閣議決定する必要はなかったことになる。首相は国民を欺いたと言わざるを得ない。
 法整備を来春の統一地方選後に先送りし、選挙戦への影響を抑える狙いもあるのではないか。
 閣議決定さえしてしまえば、あとはどうにでもなるという政権の不誠実な姿勢があらためて浮き彫りになった。
 国会は拙速な閣議決定の問題点を徹底的に洗い出し、集団的自衛権の行使容認が本当に必要なのか、一から議論すべきだ。
 関連法案は自衛隊法や周辺事態法など10本以上に上る見込み。首相は「(武力攻撃に至らない)グレーゾーンから集団的自衛権に関わるものまで、幅広い法整備を一括して行いたい」と述べた。
 だが、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認に関する法案とそれ以外では、議論の性質がおのずと異なる。
 与党協議と同様、集団的自衛権やグレーゾーン、海外での武器使用基準緩和などを一緒に審議にかけることで問題の焦点をぼかし、議論が深まらないまま法整備してしまおうというのではないか。
 政府はガイドライン見直しを予定通り行う方針だ。関連法が整備されていないのに集団的自衛権の行使を前提とした日米の軍事的な役割分担を変えることになる。
 集団的自衛権行使を日米間の約束として既成事実化し、関連法整備の口実にしようというのなら断じて許されない。
 首相は法整備や国会答弁などを担当する安保法制担当相を新設する意向も示した。
 担当相を置くなら閣議決定前に任命し、十分な国会審議をすべきだったはずだ。防衛相や外相との役割分担も不明で、屋上屋を架すことになるのではないか。
 閣議決定後、安倍内閣の支持率は下落した。特定秘密保護法成立時と同様、ほとぼりが冷めれば支持が回復すると見込んで、国会での議論や国民への説明を統一地方選後に先送りしようというのなら言語道断だ。

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慌てて修正…防衛省HPで謳っていた「集団的自衛権は違憲」


 集団的自衛権の閣議決定を否定しているんじゃないか――。
 防衛省のホームページの記述が物議を醸している。

 公式HPの「防衛政策」というページの<憲法と自衛権>という項目をクリックすると、7日まで<憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであり、(中略)集団的自衛権の行使は、これを超えるものであって、憲法上許されないと考えています>と、ハッキリ“違憲”を認める記載が現れていた。

 1日に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されて約1週間。防衛省は少なくとも、7日午後2時半までこの記載を放置していた。

 実はこの時点で日刊ゲンダイ本紙記者がその真意を防衛省に確認すると、報道室の担当者は慌てた様子で「ネットの記述の件ですね。またかけ直します」と回答。コールバックを待つこと1時間、今度は別の担当者がこう答えた。
「記述は修正する方向で進めています。すでにHPには赤字で注意書きしています」

 改めてHPを確認すると、<憲法と自衛権>という項目をクリックできなくなっていた。

 そして、担当者はシレッとこう言った。

「修正については、先週から話を進めていました。ゲンダイさんの指摘を受けてそうしたわけじゃないですよ。たまたまタイミングが重なっただけです」

 騒がれたくなければ、放置しなければいい。

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コラム:恐怖指数の低下が示す「米国バブル」の予兆=鈴木敏之氏


[東京 8日] - 恐怖指数と呼ばれるVIX指数の低位推移に対して、市場の関心が高まっている。同指数はボラティリティをみる代表的指標だが、米国の第1四半期国内総生産(GDP)が大幅に下方修正されても、6月の雇用増加数が事前予想を大きく超えても、高まる気配はない。
このことに安心してはいられない。VIX指数が10%台前半に長くとどまった後には、金融不均衡、バブルの問題が起きているからである。
米経済の体温を測るには、シカゴ地区連銀が毎月発表する全米経済活動指数(CFNAI、85種類の全米の月次経済指標を加重平均して算出する指数)を参照するのが良いが、足元の状況が過熱もせず、冷え過ぎでもない「適温状態」にあるのは一応事実だ。過去においても、VIX指数が10%台であれば、CFNAIは、当初は概ね適温状態にあった。
経済は巡航速度で成長し、インフレを警戒して引き締めがなされる脅威も、景気後退の脅威もなく、市場参加者が先行きに自信を持てる状況だ。恐怖を感じずにリスク資産を保有することができ、株価も上昇する。実際、最近の米国市場では株価指数の最高値更新が続いている。
ただ、CFNAIとVIX指数の関係は、時間が経過すると変わってくる。VIX指数が低いままだと、2年後にはCFNAIが悪化するとともに、2年債の利回りが上昇する関係を見出すことができるのだ。景気の過熱や、過剰なリスクテークを受けて、金融政策が引き締め方向に動くこともあるし、リーマン危機のときのように金融市場が自壊してしまうこともあった。経済活動の悪化は、ある程度の時間が経過してから起きているのである。では、今回はどうなのだろうか。
<米金融政策をめぐる4つの不安要素>
この判断に際して、不安な気持ちにさせるのが、米金融政策の不透明性である。
振り返れば昨年夏ごろには、市場参加者のほとんどが、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までに量的緩和(QE)が縮小されると見込んでいたが、その実施は先送りされ、12月になってようやくQE縮小開始が決まった。
また、6.5%という失業率の閾値が設定されて、そこに到達すれば、金融政策の変更が検討されるはずだったが、金融政策の変更ではなく、閾値設定の放棄が現実であった。この通り、金融政策の見通しはかなり間近のことでも利かないのに、市場関係者の多くは今、平気で来年の利上げ開始を見込んでいる。
不透明かつ不安な要素はあまりに多い。第1に、金融緩和効果を発揮しているのが、「フローのQE」なのか、バランスシートの規模がものを言う「ストックのQE」なのかの判断が明瞭にされていないことがある。
強い雇用統計が出ても、債券がそれほど売られないのはなぜかという疑問が言われるが、「ストックのQE」が効いているのであれば、不思議ではない。年内に終了するのは「フローのQE」である。4兆ドルを超える米連邦準備制度のバランスシート規模が緩和効果をもたらしているのであれば、QEは終わっていない。それがある間は、株式市場が大きく崩れる心配はないとして、VIX指数が低位に推移し、ほどなくして雇用の増加、失業率の低下に拍車がかかるかもしれない。そうなれば、米金融政策当局者は慌てだすことになろう。
金融政策面の対応がビハインド・ザ・カーブ(手遅れ)になれば、金利の上昇が起き、リスク資産の市場は崩れだしてしまう。VIX指数が低いままだと、2年後にCFNAIが悪化するという動きが再現する可能性が高まる。
第2は、米国経済の供給余力である。今、市場参加者の多くは、金融政策の正常化は進められるが、引き締めではないという判断を持っているだろう。ここにも不安がある。米国の労働生産性は趨(すう)勢でみると、伸び率の低下が続いている。背景には、危機後の設備投資の抑制が影響している可能性がある。
雇用者1人当たりの設備投資の伸び率は低下している。CFNAIでみて適温状態にいるにしても、その適温状態での経済成長率が下がっているのだ。供給の天井が下がってきている可能性を、とても否定できる状況にはない。もし仮にその問題がすでに起きているとすれば、まさしく「ビハインド・ザ・カーブ」であり、来年の利上げなどという悠長なことは言っていられなくなる。
この問題については、失業期間が27週未満の短期失業率がすでに危機前のところまで下がっていることから、賃金の上昇がもたらされるとの指摘もある。仮にそうだとすれば、金融緩和で完全雇用を求めるというイエレン議長の戦略の根幹にかかわるものである。つまり、短期失業率の低下とともに、賃金上昇の動きが加速してくれば、金融政策の進め方が大きく見直されるということである。
第3に、決定的な追加緩和の手段がないことも、金融不均衡の問題を悩ましくさせる。バブルは膨張しているときにバブルかどうかわからないし、いたずらに過剰反応しては将来のためのイノベーションの芽を断つかもしれない。破裂してから金融緩和で徹底的に対処するにしても、今はもうその緩和手段が枯渇している。金利は今後、いくばくかの利上げをしたとしてもかなり低いので、利下げという手段の効果は限られる。QEも副作用、弊害が懸念されて撤収方向であり、それを再開、拡大するのは簡単ではないだろう。
第4に、実務面の問題がある。4兆ドルのバランスシートを抱えながら、いかに金融政策を動かせるかは、未知との遭遇である。昇降舵を動かしたときの、飛行機の運動がわかっていないのである。よほど大きく舵を動かさないと飛行機の上昇は止まらないかもしれない。急に揺れだすかもしれない。試行錯誤になることも覚悟しておかなければならないということである。
恐怖指数といわれるVIX指数が高いことは、市場参加者の強い恐怖感を示す。しかし、それが低いことは、この通り、安心を意味しない。足元の状況には、むしろ恐怖を感じるほうが健全ではないだろうか。
*鈴木敏之氏は、三菱東京UFJ銀行市場企画部グローバルマーケットリサーチのシニアマーケットエコノミスト。1979年、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。バブル崩壊前夜より市場・経済分析に従事。英米駐在通算13年を経て、2012年より現職。

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全日空が国際線の輸送実績でも日航を初めて逆転、輸送規模に続き 

 
[東京 8日 ロイター] - 全日本空輸(9202.T: 株価, ニュース, レポート)の国際線での輸送実績が5月に初めて日本航空(9201.T: 株価, ニュース, レポート)を逆転した。3月末に拡張した羽田空港の国際線で、全日空が日航よりも多く発着枠を配分された影響が大きく、新増設した路線の認知度が向上し、搭乗率が高まった。
国際線の輸送実績で両社が逆転するのは全日空が国際線に参入した1986年以降初めて。通常、新規路線の定着には一定の時間がかかるが、5月の実績について、全日空では「利便性の高い羽田での新増設だけに、顧客への浸透が想定以上に進んでいる」(広報)とみている。
逆転したのは、実際に運賃を支払って搭乗した有償旅客数に飛行距離(キロメートル)を掛け合わせて算出する「旅客キロ」と呼ばれる指標。両社が8日までに公表した5月実績によると、全日空は前年同月比25.4%増の29億5294万旅客キロ。日航は同7.8%増の29億1163万旅客キロで、全日空がわずかに上回った。
また、総座席数と飛行距離を掛けて算出する「座席キロ」と呼ばれる輸送規模を示す指標でも、全日空は5月、日航を上回った。日航が同4.5%増の39億6905万座席キロだったのに対し、全日空は同26.3%増の41億5922万座席キロだった。全日空は2016年度までに座席キロを13年度比で45%増やす計画を掲げている。
韓国線や中国線など短距離路線も多く持っている日航に対し、全日空はロンドンやパリ、フランクフルトなど長距離路線を増便・新設したことが寄与した。年度始めの4月に比べ、5月はビジネス需要が動きやすく、ゴールデンウィークもあるため、傾斜配分の影響がより大きく反映された格好だ。
全日空の篠辺修社長は同日、今回の逆転について、「あくまでも1つの通過点。世界の航空会社との競争は熾烈を極めており、競争力を一層強化する」とのコメントを発表した。
(白木真紀)

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インタビュー:今年度補正予算、ほぼ確実に組む=自民党・宮沢氏


[東京 8日 ロイター] - 自民党の宮沢洋一政調会長代理は8日、ロイターのインタビューに応じ、今年度補正予算はほぼ確実に組むことになるとの認識を示した。消費増税後の経済の下振れに対応し13年度補正予算や14年度予算の早期執行を進めた結果、年度後半の息切れに対応するとした。
財政への信認は増しているとしながらも、2015年10月からの消費税率10%への引き上げを決定できない場合には、金利急上昇の引き金になりかねないと警告した。
宮沢氏は「日本の財政への信認は確実に増している」と述べ、足元、「金利が急騰するとは思えない」と述べる一方、引き金があるとすれば、年末にも最終判断が迫られる2015年10月からの消費税率10%への引き上げ判断ができない場合だと指摘。宮沢氏は「決定できなかった時には、金利上昇の蓋然性が相当大きくなる」とし、「相場を仕掛ける人からは仕掛けやすい状況が出てくるため、何とか、来年10月1日の引き上げを実現できる状況を作り上げていかなければならない」と語った。
そのうえで今年度の補正予算編成について「13年度補正予算と14年度予算の早期執行で、経済に良い影響を与えたが、その裏側では、当然、後半の息切れ懸念がある」と述べ、年末に「ほぼ確実に補正は組むと思う」と語った。
金融政策では、日銀の物価安定目標達成は「不可能とは言わないが結構難しい」と見通した。一方で、今後の金融政策のあり方では、「出口のことを全く考えない政策はなかなかしにくくなってきた」と語った。
為替政策では、有権者は為替の急激な変化は望んでいないとし、「これ以上の円安にもひずみが出ている。為替の変化はこれ以上、上も下もいかないでほしいとの見方が非常に強い」とした。

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2014年7月 8日 (火)

最強台風、日本縦断の恐れも…沖縄に特別警報

 大型で非常に強い台風8号が8日朝にも沖縄・宮古島地方に接近する恐れが高まり、気象庁は7日夜、宮古島地方に暴風と波浪の特別警報を出し、沖縄本島地方でも波浪特別警報を出した。
 8日未明には同地方の久米島、さらに午前2時15分には沖縄本島地方全域に暴風を追加した。台風としては初の特別警報で、同庁は「重大な危険が差し迫る異常事態。不要不急の外出は控えてほしい」と、最大級の警戒を呼びかけている。
 特別警報は昨年から運用が開始され、「数十年に1度」の気象現象で、重大な災害が起きるおそれが著しく大きいと予想される際に発表される。
 同庁によると、7日午後11時現在、台風8号は宮古島の南南東約280キロ・メートルを時速20キロ・メートルで北に進んでいる。中心気圧は930ヘクト・パスカル、最大風速は50メートルで、沖縄地方に影響を与える台風として「過去最強クラス」(同庁)とされている。
 台風8号は今後、勢力を強めながら宮古島地方に接近。8日は沖縄地方に最も近づき、同日昼前までに高潮警報が発表される予定で、猛烈な風(最大風速55メートル)やしけ(最大14メートル)などに注意する必要がある。最も勢力が強まった時は、中心気圧が910ヘクト・パスカル、最大瞬間風速は75メートルに達する見込み。台風の接近に伴い、局地的に猛烈な雨も予想され、同日午後6時までの24時間雨量は沖縄地方で350ミリ、九州地方で120ミリとなっている。
 沖縄地方を通過後、台風の勢力はやや弱まるが、非常に強い状態を維持したまま、9~10日にかけて西日本に接近する見込み。同庁は「日本列島を縦断する可能性もある」と話している。

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滋賀は猛追され大接戦 安倍自民「知事3選」も0勝必至


 自民党に衝撃が走っている。投票日(13日)まであと1週間となった滋賀県知事選の情勢が激変しているのだ。

 告示前は自公が推薦する元経産官僚の小鑓隆史候補(47)が大きくリードしていた。ところが選挙戦の序盤、中盤を経て、嘉田知事が支援する元民主党衆院議員の三日月大造候補(43)が横並びまで追いついた。メディアの情勢調査の中には「三日月が逆転」というデータまである。

 告示後の10日でなぜここまでガラリと変わったのか。
 理由はズバリ、その間に起きた2つの大ニュースの影響だ。

「ひとつは集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことです。国民の大半が反対なのですから、自公候補に明らかにマイナスの影を落としています。もうひとつは都議会と国会でのセクハラやじ発言がいずれも自民党議員だったこと。個人の問題というより、古い体質の自民党という悪いイメージが全国に広がった。他にも、携帯電話税やパチンコ税を検討することや法人税減税も影響しています。こうした庶民イジメ政策には地方の方が敏感です」(政治評論家・野上忠興氏)
選挙まっただ中の悪材料噴出に、滋賀の自民党地方議員は「政権批判の声ばかりで、支援者回りができない」と悲鳴を上げているという。
 頼みの公明党も動きが鈍い。

■少ない期日前投票

「ラストサンデーのきのう(6日)、井上幹事長が滋賀に入り、公明党主催の小鑓候補の演説会が開かれましたが、支持団体の創価学会の幹部は<期日前投票がいつもより少ない。集団的自衛権の閣議決定の影響は否定できない>と話していました」(ジャーナリスト・横田一氏)

 自民党の石破幹事長は真っ青になって、全閣僚に滋賀に応援に入るよう要請したというが、それほど慌てふためくのは、滋賀で負けると、その後の福島と沖縄の知事選まで負ける“ドミノ敗北”につながりかねないからだ。

「今秋に福島と沖縄の知事選があります。福島は原発、沖縄は基地が争点で政権にとって重大な選挙ですが、いずれも情勢は楽観できません。福島では自民党は候補者擁立すらままならないし、沖縄は辺野古移設反対の翁長那覇市長が優勢で、仲井真知事が出ても厳しい。滋賀の勝利で勢いをつけたいところなのですが…」(自民党関係者)

 サッカーW杯で日本代表は、期待された第1戦のコートジボワール戦に敗北を喫し、一気に崩れた。
 安倍自民も滋賀で負ければザックジャパン同様、知事選3戦0勝が現実になりそうだ。

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小泉元首相、今日も明日も「原発ゼロ」 今や自民のお荷物?


 小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」に向けた動きを再び活発化させている。7日には都内で講演し「政治が決めればできる」と原発再稼働に前向きな安倍晋三首相を重ねて牽制(けんせい)。2月の都知事選で自らが推した細川護煕(もりひろ)元首相が敗れたものの、いたって意気軒高だ。だが、政府・自民党と異なる方針を声高に訴えるその姿は、同党にとって「お荷物」でしかないようだ。
 「原発は安全ではないし、コストも一番高い。避難路の確保やテロ対策も不十分で、推進の論理は完全に破綻している。再稼働できるはずがない」
 講演で小泉氏はこう力説し、「人間の考えは変わっていい」と改めて自らを正当化してみせた。
 都知事選後、小泉氏は5月7日に細川氏と一般社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立。今月1日には、原発ゼロ実現と自然エネルギーの推進を掲げる城南信用金庫(東京都品川区)のシンクタンク「城南総合研究所」の名誉所長に就任した。
 こうした小泉氏の動きに自民党内では「都知事選で大負けしたのだから、もう力はない」(中堅)と冷めた見方がある一方、歯切れの良い「小泉節」はいまだ健在のため、「侮れない」と警戒する声も根強い。7日の講演でも、約4000人収容の会場を満員にした。
 しかも、13日には原発政策などが争点の滋賀県知事選の投開票が控えている。加えて、原子力規制委員会は16日に、九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)について事実上の合格証となる「審査書案」を提示する方針だ。自民党側からすれば「余計なことを言ってほしくない」(中堅)のが本音だ。
 講演会で質疑応答はなく、約90分間、しゃべり続けた72歳の小泉氏。クラーク博士の「少年よ大志を抱け」を引用し、「古希を過ぎたが、年を取っても大志を持ってもいい」と強調。好んでよく使う政治家、尾崎行雄の言葉を今回も紹介してみせた。
 「人生の本舞台は常に将来に在り」
 小泉氏はどこに「本舞台」を求めているのか-。(豊田真由美)

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諜報員の独米二重スパイ疑惑、深刻な問題=メルケル首相


[北京 7日 ロイター] - 中国を訪問しているドイツのメルケル首相は7日、独情報機関の連邦情報局(BND)に所属する男(31)が米情報当局との二重スパイだったとされる疑惑について、深刻な問題との認識を示した。
メルケル首相は北京で行った中国の李克強首相との共同記者会見で、「報告が事実なら深刻な問題となる」とし、「疑惑が事実となれば、パートナー間の信頼ある協力関係に明らかに矛盾する」と述べた。
メルケル首相の訪中に同行しているシュタインマイヤー外相は訪問先のウランバートルで記者団に対し、「米国の諜報機関が関わっていたとの事実が確認されれば政治問題になる」とし、米独関係はこれまで通りにはいかなくなるとの考えを示した。
米ホワイトハウスと国務省はこれまでのところ、BND職員の男が逮捕された件について、コメントを避けている。複数の関係筋によると、男は米側に機密文書を提供していたことを認めているという。
同BND職員が米側に提供したとされる機密文書には、エドワード・スノーデン容疑者が暴露した、米当局がメルケル首相の携帯電話を盗聴したとの情報に関する議会委員会の検証などが含まれているとされる。

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メキシコでM7.1、隣国グアテマラで3人死亡


[グアテマラ市 7日 ロイター] - メキシコ南部で7日、マグニチュード(M)7.1の地震が発生し、メキシコとの国境に近いグアテマラのサン・マルコスで少なくとも3人が死亡した。
グアテマラ当局によると、地震によって建物が倒壊したほか、地滑りが発生した。
震源地はチアパス州タパチュラ市の西南西35キロ、震源の深さは約75キロ。
サン・マルコスでは2012年11月にもM7.4の地震があり、48人が死亡している。

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2014年7月 7日 (月)

日本気象協会発表 台風8号の悪条件


日本気象協会は台風8号に関する情報を発表。今回の台風には3つの悪条件。①猛烈な勢力に発達②梅雨前線の活動が活発化③台風の動きが遅く、影響が長引く恐れ。各地の警戒が必要な期間をまとめました。


台風8号 3つの悪条件
本日、日本気象協会は日本付近を接近・通過する見込みの台風8号に関する情報を発表しました。
まず、今回の台風8号ですが、以下の3つの悪条件があります。
①猛烈な台風に発達
8日には台風8号は猛烈な勢力となる見込みです。
台風の中心気圧は910hPaまで下がる予想。
910hPaまで下がり、沖縄に接近するのはめったにないことで、最強クラスの台風です。
沖縄地方には特別警報が発表される可能性も。
沖縄本島地方や宮古島など先島諸島では記録的な暴風となる恐れがあり、瞬間的には70メートル以上の暴風が吹き荒れる恐れがあります。ここまでの暴風が吹き荒れるのは、半世紀に1度、長寿の沖縄でも高齢の方が今までに経験したことがあるかないかというほどの大荒れの天気となる恐れがあります。
②梅雨前線の活動が活発化
本州付近に梅雨前線が停滞。梅雨前線に湿った空気が流れ込み、活動が活発化しています。
九州ではすでに大雨となっている所があり、避難勧告が出された所もあります。
今後、梅雨前線は本州付近をゆっくり北上する予想で、台風が近づく前から大雨となる恐れがあります。
そのあと、台風本体の活発な雨雲がかかるため、いっそう大雨による災害に警戒が必要になります。
③台風の動きが遅く、影響が長引く
台風の進行速度が遅いため、広い範囲で、大荒れの天気が長く続く恐れがあります。

大雨や暴風に警戒が必要な期間は?
上の表をご覧下さい。地域ごとの大雨や暴風に警戒が必要な期間をまとめました。
【沖縄】
宮古島など先島諸島は今夜から、沖縄本島地方も明日の明け方から風が非常に強くなり、明日は記録的な暴風が吹き荒れる恐れがあります。暴風に厳重な警戒が必要です。停電などの恐れがありますので、懐中電灯などの用意を。
【九州~近畿】
九州では梅雨前線の影響で、これまでにすでに大雨となっている所があり、今後も土砂災害に警戒が必要です。さらに水曜日頃からは台風本体の雨雲がかかり、再び大雨の恐れがあります。水曜日から金曜日頃にかけて、暴風や高波にも警戒が必要です。交通機関への影響が長引く恐れもあります。
【東海~関東・北陸】
今のところ、関東付近に台風が最も近づく恐れがあるのは金曜日頃。湿った空気の影響で、木曜日頃から広く激しい雨が降る見込みです。金曜日以降は台風が近づき、風も強まるため、暴風雨の恐れ。台風通過後も吹き返しの風に警戒が必要です。
【東北・北海道】
台風接近前から局地的な大雨に注意が必要です。木曜日以降は梅雨前線の活動が活発になり、局地的な大雨の恐れがあります。金曜日頃からは台風が近づき、風も強まるでしょう。
※なお、台風の予想進路や予想される影響は、今後、変わる可能性がありますので、最新の気象情報をtenki.jpなどでご確認ください。

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安倍首相に覚悟は? 北朝鮮に“免罪符”を与える拉致再調査


「拉致報道一色になったな」――。ある政府高官は満足げに語ったという。拉致問題の再調査が約10年ぶりに動き出したことで、解釈改憲への批判報道はすっかりカキ消された。思惑通りの展開に安倍周辺はシメシメだろうが、前のめりな制裁解除の真価を問われるのはこれからだ。拉致問題を長年取材してきたコリア・レポート編集長の辺真一氏は「再調査はもろ刃の剣。安倍政権は大きな代償を払いかねないのに、その覚悟はあるのか」と危ぶんでいる。  北朝鮮が4日に発足させた「特別調査委員会」の委員長には秘密警察「国家安全保衛部」の徐大河・副部長が就任。金正恩・第1書記がトップを兼ねる最高指導機関・国防委員会から、あらゆる機関を調査できる権限を与えられたという。この布陣についてメディアは北の本気度を評価しているが、本気度を問うべきは安倍政権サイドだ。 「特別委の布陣をみると、今度こそ拉致問題に白黒ハッキリつけようとする金正恩の覚悟がうかがえます。日本政府の要求をほぼ満額回答で受け入れた態勢で、日本側が拉致問題の進展を期待する気持ちは理解できます。ただ、これだけベストの陣容で北が調査に臨んだ上、改めて受け入れがたい結果を突き付けてきたら、日本側はどう出る気なのか。北に『あなた方が望んだ強力な権限を持つ組織が調査した結果だ』と弁解の余地を与え、拉致問題に幕引きを図る“免罪符”にされかねません」(辺真一氏)  安倍たちは北が拉致解決に向け、「かつてない態勢で臨んでいる」と強調するが、この言葉はマヤカシだ。02年9月の小泉訪朝で金正日総書記は拉致を初めて認め、謝罪した。この際、拉致被害者は「5人生存、8人死亡、2人未入国」と説明したが、この調査結果は今回と同じく国防委員会の強い権限でまとめたものだ。 「当時、北朝鮮は『国防委員会の指導の下、かつてない大規模調査を行った』と説明したものです。今回だって日本側の期待通りの結果を出してくる保証はありません。翻って日本政府の拉致問題の対応は常に北朝鮮からの回答待ち。実に心もとないのです」(辺真一氏)  過去10年、日本の歴代政権は「先方が『亡くなった』とする納得のいく証拠を示さない限り、全員生存の立場で交渉に臨む」という態度を一貫して取ってきた。これだって「心がけ」の問題に過ぎず、日本側が確たる生存者情報をつかんでいるわけではない。 「数々の生存情報はあくまで傍証レベル。『拉致された』という確証はあれど、生存情報となると話は別です。今の政府に受け入れがたい結果を覆す材料がどれだけあるのか心配です。この10年、拉致被害者の家族は『全員生存』という政府の説明にいちるの望みを託してきました。再調査の高いハードルを乗り越えなければ、家族の希望を裏切る結果になる。どれだけ腹をくくって難交渉に臨むのか。残念ながら、今の安倍政権にその覚悟はうかがえません」(辺真一氏)  過剰な期待を煽る報道は慎んだ方がいい。 日刊ゲンダイ

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猛烈勢力で8日沖縄接近=大型台風8号厳重警戒-九州は前線で大雨・気象庁


 大型で非常に強い台風8号は6日、フィリピンの東海上を西北西へ進んだ。気象庁によると、8日に猛烈な勢力に発達して沖縄本島にかなり接近した後、9~10日に九州に接近する恐れがある。沖縄・奄美地方と西日本は大荒れとなる見通しで、同庁は厳重な警戒を呼び掛けている。11日ごろにかけては東日本も影響を受ける恐れがある。
 一方、九州では6日、活発な前線のため局地的に猛烈な雨が降った。鹿児島県さつま町・紫尾山では同日午後5時半までの1時間に88.5ミリの雨が降った。7日も九州北部を中心に風雨が強まり、同日午後6時までの24時間予想雨量は九州北部150ミリ、中国地方120ミリ。土砂災害や河川の増水に警戒し、落雷や突風にも注意が必要。
 沖縄では7日朝から、奄美では同日夜から大しけとなる。7日にかけての最大瞬間風速は沖縄35メートル、奄美25メートル、波の高さは沖縄8メートル、奄美7メートルと予想される。
 8号は6日午後6時、フィリピンの東海上を時速25キロで西北西へ進んだ。中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートル。半径190キロ以内が25メートル以上の暴風域、南東側650キロ以内と北西側440キロ以内が15メートル以上の強風域。
 予報では、8号は8日午後3時には那覇市の西約120キロにあり、中心気圧は910ヘクトパスカルと推定される。気象庁の統計史上、上陸時の中心気圧が最も低かった台風は1961年9月に高知県室戸岬近くに上陸した第二室戸台風の925ヘクトパスカル。 

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今こそ問うべき「イラク分割論」

マイケル・オハンロン氏 エドワード・P・ジョセフ氏
[4日 ロイター] - イスラム教の宗派対立で混迷の度合いが深まるイラク。北部ではクルド人自治区が独立を口にしており、分割や連邦化の議論が再び表面化している。イラク分割は、バイデン米副大統領が上院議員だった2006年当時、強く提唱していた考えだ。
実現は容易ではないが、イラクが悲劇的混乱状態に陥いるなか、連邦化は依然として有効な問題解決の手段となり得る。
イラクの指導者たちが挙国一致政権の樹立で早期に合意できなければ、連邦化の議論は強まる可能性がある。クルド人自治区のようなスンニ派の自治区を作る「緩やかな分割」であろうと、境界線を正式に引き直す「完全な分割」であろうと、それが自然な考えに思われるのは、数十万人を避難生活に追い込んだ最近の治安悪化だけが理由ではない。イラクの国境は、第一次世界大戦後に欧州列強が恣意的に引いたものでもあるからだ。
われわれは2007年にイラクの「緩やかな分割」の可能性を探った。そこで分かったのは、新たなスンニ派自治区の創設には以下の条件が必要ということだ。
◎国家の石油収入の適正な配分(おそらくは15─20%)。スンニ派の住む地域は概して石油資源に乏しいからだ。
◎スン二派の警察に自治区の治安維持権限を与える一方、国家の安全を守る軍隊には、引き続きスンニ派・シーア派・クルド人が参加する。
◎新たな自治区での住宅購入資金を十分確保できるよう、バグダッド(スンニ派比率10─15%)のような場所を離れたいスンニ派の住民に対しては、不動産を安全に売れる手段を用意する。 ◎民族的・宗派的少数派として現在の居住地に残ることを選ぶ人の権利を明確に規定し、それが守られているかを監視する。イラクでは、異なる民族間・宗派間で結婚している人も多いため、少数派の権利保護は避けて通れない。
◎自治区へ移り住む人の安全を国家と地域の治安部隊が確保する。
これらの考えは、イラクで政治的未来が話し合われている今だからこそ、国民的議論の一部であるべきだ。
イラク憲法も、これらの可能性を認めている。スンニ派自治区創設の考えは、穏健派のスンニ派指導者に挙国一致政権への支持を促すことにもなるだろう。言い換えれば、現在の危機を解決する一助になるということだ。
とはいえ、各宗派の政治的指導者の目には、分割は協力の代替案としては映ってないかもしれない。実際、イラクを安定させて米国の安全保障目標と一致させるには、上記のやり方を通じたイラク再建は、協力の下に行われなくてはならない。1つの集団の恣意的判断であってはならず、戦闘激化が理由であってもならない。
現在、米国と欧州のイラクにおける基本的目標は、現状維持でも分割でもない。どちらの結果も受け入れ可能だ。今の重要な目標は、シリアからイラクの広い範囲を掌握したスンニ派過激組織「イラク・レバント・イスラム国(ISIL)」の打破だ。
ISILを倒すために欧米が必要とするのは、スンニ派の穏健派指導者がISILに背を向けることだ。そして、彼らが米国と一緒にISILとの戦いで主導的な役割を担うことだ。しかし、もしスンニ派の穏健派指導者が、石油資源に乏しく、政府からの資金援助もない「スンニ派国家」に住み、他の多くのスンニ派住民が引き続きバグダッドなど各地に散らばった状態では、それは実現しない。
分割は慎重かつ公平に進める必要がある。結局のところ、求められているのは、イスラム過激派掃討のための共同戦線の計画だ。その計画は、米国と周辺地域も立案・支援するが、主導するのはイラクのシーア派、スンニ派、クルド人だ。それが究極の、かつ譲れない目標であることに変わりはない。 *筆者の1人、マイケル・オハンロン氏は、ブルッキングス研究所の上級研究員。もう1人のエドワード・P・ジョセフ氏は、ジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院の上級研究員。
*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

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遼2年ぶりV、長嶋氏も大はしゃぎ


今季国内3試合目の石川遼が、通算10アンダーで並んだ小田孔明との3ホールにわたるプレーオフを制し、2012年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ以来となるツアー通算11勝目を挙げた。

 大会名誉会長を務める長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督も大はしゃぎだった。自身の名を冠した大会で、石川が16歳の時から成長を見守ってきた。後半15番終了後には直接、声をかけてゲキを飛ばし、「突然のご登場で頭が真っ白になった」と石川を驚かせた。

 プレーオフ突入前には、最終18番でバーディーを奪った絶妙の寄せに「ナイスアプローチ!」と称賛。優勝決定後は「(ウイニングパットは)パッティングを打つ前の姿勢が素晴らしかった。姿勢を見て入ると思ったよ」と祝福した。プレゼンターを務めた表彰式では、満面の笑みで優勝カップを手渡した。

 10年目を迎えた今大会。長嶋氏は「プレーオフの大激戦を制した逆転優勝、本当におめでとう。石川選手は世界の舞台で磨いた技術を披露してくれました。この大会が、石川選手がアメリカで体感してきたファンに愛されるようなトーナメントになっていくことを信じています」と、広報を通じてコメントした。

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朝日新聞という病 ・池田信夫


私がマスコミに勤務していた20年前に比べると、インターネットの世界は激変したが、マスコミは驚くほど変わらない。最近の集団的自衛権をめぐる朝日新聞の報道は異常というしかない。7月2日の紙面は、次のような見出しで埋め尽くされている。

 平和主義覆す解釈改憲
 「強兵」への道 許されない
 危険はらむ軍事優先
 周辺国刺激 緊張招く懸念
 抑止力 逆に低下する恐れ
 ねじ曲げられた憲法解釈
 「自衛措置」強引に拡大
 論理の暴走 戦前と同じだ

私が入社試験を受けたとき、朝日新聞の役員のリベラルな感じはNHKの官僚的な感じより好感がもてたが、サツ回りはしたくなかったので朝日の内定を断った。私が最後に現場にいたのは1993年に細川内閣のできる前だったが、朝日の圧勝だった。首班指名の前に朝日は1面で「細川首相」、読売は「羽田首相」という大見出しを掲げた。

そのころマスコミ全体が(産経を除いて)55年体制の終焉を歓迎する論調だったが、小沢一郎氏が政局運営に失敗し、その後は日本の政治にとっても「失われた20年」だった。それでも小泉内閣のときは、朝日はまだ改革派だったが、民主党政権あたりから「先祖返り」が始まった。労働問題では労組べったりになり、原発事故のあとは「原発ゼロ」になり、安全保障をめぐっては冷戦時代どころか60年安保に戻ったようだ。

その一つの原因は、就職偏差値が落ちたことだと思う。私のころまではマスコミの競争率は100~200倍で、社員にもエリート意識があったが、今は普通の会社で、銀行の滑り止めになったりしている。経営が危ないという点では、中小企業なみのランクだろう。今年4月入社の社員は、東大卒がゼロになったらしい。昔は(NHKと同じく)半分近く東大卒だったのだが、変わり果てたものだ。

東大生は「空気」の変化に敏感だ。原発や慰安婦などの異常な報道を見ると、最近は朝日新聞=頭が悪い、あるいは朝日新聞=嘘つきというブランドが確立されたようだ。そうなると彼らは入らないので、その下の大学の左翼的な思い込みの強い学生が入社する。その結果が「朝日新聞女子組」を名乗る次のようなアカウントだ。 朝日新聞の記者は「権力の暴走を止めるためには、自分たちは憲法を守らなくてもいい」と信じているらしい。そういう特権的な地位はとっくに失われたのだが、大阪本社の「女子組」は、いまだに新聞が国家権力と対峙しているという格好よさにあこがれて仕事をしているのだろう。論理の誤りは指摘すればなおせるが、頭の悪さはなおせない。

もう一つの原因は、読者の高齢化だ。紙の新聞の読者のメディアンは60歳ぐらいで、主要な購買層は団塊老人だ。朝日新聞の最近の極左的な紙面は、彼らにターゲットを絞っている。これは営業政策としては正解だが、紙の読者は決して増えない。団塊の世代がいなくなるのが早いか、紙がネットに負けるのが早いかはわからないが、あと10年はもたないだろう。

儒教国家では権威(学問的知識)と権力(肉体的暴力)を官僚に集中させたが、キリスト教国家では両者を聖俗に分離した。これは果てしなく続く戦争を休戦して異なる宗派が平和共存するためには必要だったが、学問が現実的権力を失うと形骸化する一方、権力が精神的権威を失うと堕落する。

マスコミはそういうギャップを埋める「世俗的な学問」として一定の役割があった。新聞には資本も権力もないが、媒体を独占することで知的な権威になる一方、「第4の権力」を獲得した。しかしこれも身分不相応な事実上の権力をもつと堕落する。媒体の独占が終わった時代に、こういう権力が消えるのは、歴史的な宿命である。

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大学機関へ強まる関与 政府、軍事転用に注目


 政府が大学など研究機関から技術提供を得ようと関与を強める事例が増えている。軍事転用の可能な先端技術に注目しているためだ。東大は軍事研究の禁止方針に基づき防衛省の協力要請を拒否したが、同省は働き掛けを続ける構え。政府の要求がエスカレートすれば、将来的には大学の自治への介入だと問題になる恐れもはらむ。
 東大に協力を拒まれた事例は6月下旬の自民党国防部会でも取り上げられた。防衛省幹部は「引き続き文部科学省と相談したい」と述べ、東大側に善処を促す考えを明らかにした。
 防衛省は昨年4月、文科省所管の独立行政法人、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と技術協力のための協定を締結。ミサイルや艦船に搭載する高感度の赤外線センサーを衛星に搭載する研究を始めた。きっかけは2012年6月にJAXAの活動を「平和目的」と限定した規定を削除した改正機構法の成立だった。
 熊本大が12年に開発に成功した高い強度を持つマグネシウム合金も防衛省内で高い関心を集めている。次期戦闘機の機体に使う想定で、研究への投資を検討している。米国の軍事産業大手や中国も関心を寄せているといい、ある幹部は「外国には出すなと働き掛けている」と明かす。
 防衛省には、自前の研究開発費が頭打ちの中、大学や外部機関の軍事転用可能な研究成果を取り込み、効率的に装備品を開発したい事情がある。
 ■東大と軍事研究
 岸信介内閣の下で日米安全保障条約の改定交渉が始まり、安保闘争が盛り上がった1959年、東大は当時の最高意思決定機関である評議会が「軍事研究は一切行わない考えである」との方針を申し合わせた。以後、明文化はされていなかったが、全ての研究者に厳格に適用されてきた。2011年3月には、情報理工学系研究科が軍事研究の禁止を明記したガイドラインを策定した。
 (共同通信)

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2014年7月 6日 (日)

強い台風8号 接近前から注意を

強い台風8号は、79時には「非常に強い」勢力で沖縄の南へ達する見込み

9日には九州へ接近し、10日にかけては四国や本州にも近づくと見られる

6日までに、食料の確保や非常用グッズの確認など備えておくとよい

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現職市長に「逃亡のおそれあり」として勾留決定をした任官後半年の新米裁判官

藤井浩人美濃加茂市長が、市議時代に業者から30万円を受け取った収賄の容疑で逮捕・勾留されている事件について、昨日午前、名古屋地裁で勾留理由開示公判が行われた。裁判官から、勾留理由を開示し、被疑者、弁護人が意見陳述を行う手続きだ。この事件での警察、検察、裁判所の判断は、多くの面で疑問だらけだが、まさに、その「極め付け」と言うべきなのが、勾留決定をした裁判官が、勾留理由として「逃亡のおそれ」を認めてい…

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【共同通信】<原子力時代の死角>■忠実な同盟論者

広島、長崎への原爆投下に次ぐ3度目の「国民的被ばく体験」となった1954年3月の第五福竜丸事件。しかし米水爆ブラボー実験で「死の灰」を浴びた同船乗組員の死亡直後、日本政府は核実験停止を求めず、米政府に継続容認を伝達していた。背景にあったのは、米ソ核軍拡競争下で絶対的優位を保とうとした米国の冷戦政策。米核戦略を優先し、核の傘堅持と核軍縮推進の両立に腐心する被爆国の「非核外交」の原型が60年前の外交記録に垣間見られる。<記事全文>

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オバマ大統領の趣味に非難殺到

オバマ大統領が趣味のゴルフで批判にさらされている

イスラム過激派がバグダッドをうかがう攻勢にある最中に、プレーしていた

判断を迫られるはずの場面でゴルフを行うため、非難が殺到している

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米軍には「疲れの色」も

地政学リスクが高まる世界情勢。過去10年以上、戦争を行っている米国には、疲れの色がにじみ始めていると懸念する声も。
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アングル:忘れ去られるめぐみさんの夫、拉致対応で日韓に温度差

[全州(韓国) 3日 ロイター] - 金英男(キム・ヨンナム)さんが1978年に韓国の西沿岸部で行方不明になったとき、まだ16歳の少年だった。その後、ヨンナムさんは北朝鮮にいることが判明し、日本人拉致被害者の横田めぐみさんと出会い結婚した。

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2014年7月 5日 (土)

集団的自衛権報道を吹き飛ばした 謀略の「北朝鮮制裁解除」安倍がメディア操作をしても 国民は騙されない

 安倍首相が3日、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を発表したことで、メディアの報道は「北」一色だ。 「北朝鮮が生存者リストを提示」と日経新聞がスクープしたことも騒ぎを大きくし、「何人帰ってくるのか」などとテレビを中心に色めき立っている。  さっそく拉致被害者家族に取材をかけ、「今回はこれまでと違う」「拉致問題はこれで動く」というコメントを流していた。 「北朝鮮報道で、集団的自衛権のニュースは完全に吹っ飛んだ。安倍官邸の狙い通りですよ」(自民党関係者)  拉致問題の解決に水を差すつもりはないが、今回の安倍首相の前のめりな制裁解除には、集団的自衛権への批判をかわし、落ち始めた支持率を回復させる狙いが見え隠れする。 ■不支持率40%台まで上昇  1日に集団的自衛権の行使容認が閣議決定された後、メディアはその中身を報じるだけでなく、文言の曖昧さや戦争をする国になる懸念を論じていた。官邸前のデモは続き、憲法改正の手続きを経ない解釈変更に、世論の反発は依然、根強いものがあった。  1、2日に実施した共同通信の世論調査では内閣支持率が4・3ポイントも下落したうえ、不支持率は第2次安倍政権初の40%台まで上昇。行使容認への反対は54・4%で、半数を超えていた。このまま集団的自衛権に関する報道が連日続けば、支持率がさらに下落するのは間違いなかった。 「だから閣議決定が日朝協議と同日の7月1日になったんですよ。当初は安倍首相の外遊直前の7月4日といわれていましたからね。前倒しは安倍官邸の強い意向でした」(前出の自民党関係者)  いつもは応じない官邸でのぶら下がり取材で、安倍首相自ら制裁解除の方針を明らかにしたところにもわざとらしさが漂う。  政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言った。 「評判のよくない政策の発表などを他のイベントにぶつけてメディアの報道スペースをコントロールしていくのは、権力側の常套手段です。安倍さんが集団的自衛権の行使容認の検討を記者会見した5月15日、国会では介護保険の改悪法案が強行採決されていました。しかし、集団的自衛権の報道にかき消された。今回はそれと同じことを、日朝協議を使ってやったといえます。小泉政権以来、『北カード』は支持率対策の道具として使われてきていますしね」  覚醒剤取締法違反に問われているASKAの保釈が3日夕方にずれたのも、何だか怪しい動きにみえてくる。  こうした安倍官邸のメディア操作が進む裏で、政府は今月14日にパリで開催される革命記念日の軍事パレードに、初めて陸自隊員の派遣を決めた。国民が知らない間に、この国は軍事国家への道を歩み始めている。 日刊ゲンダイ

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【福島第1原発の現状】(2014年6月30日) 苦肉の燃料移送先変更 福島第1原発4号機

 東京電力は、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出し作業で、未使用燃料180体の移送先を当初予定していた別棟の共用プールではなく、6号機原子炉建屋内のプールに変更した。

【福島第1原発の現状】(2014年6月30日) 苦肉の燃料移送先変更 福島第1原発4号機←続きを読む

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【共同通信】<祈りよ力に>■一族で支え合う

大型旅客機のごう音が低空で何度も響いた。フィリピンのマニラ国際空港に近い住宅地。細い路地沿いの2部屋のアパートで、26歳のジュリアン・ブレナンは6歳の娘、姉、母の4人で暮らす。一家で収入があるのは大手電話会社に勤める35歳で独身の姉だけだ。

 「看護師になりたかった」ジュリアンは実際、2年前まで看護学校生だったが、姉の支援だけでは年間6万ペソ(約15万円)の学費を払い続けることができず、休学中だ。<記事全文>

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【信濃毎日新聞】<斜面>■米軍基地の整理・縮小は置き去りのまま


 
沖縄の辺野古の海はどこまでも透明だ。その底に見える岩礁を破砕するという。米軍普天間飛行場の移設に伴い埋め立てられる。先立っての工事だ。地元の名護漁協が総会で同意した。反対は2人だけだった
 
   ◆
 
漁協は既に埋め立てに同意している。内心は反対でも口には出せない。漁業補償の期待も大きい。移設反対の海上抗議デモを監視する警戒船を出せば日当をもらえ、いい仕事になる―。沖縄タイムスが総会で取材した組合員の話だ。日当は5万円と伝わる
 
   ◆
 
7月に入り、辺野古周辺は緊張が高まっている。沖縄防衛局は陸地で工事に着手、海上では警戒船や海上保安庁のボートが巡回する。米軍や工事用船舶以外は立ち入り禁止の水域を拡大。予定地の海底ボーリング調査を妨害されないよう、警備を強めている
 
   ◆
 
安倍晋三政権は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。米国を頼む日米安保の「片務性」を解消し、対等な日米関係を目指すという。米軍基地の整理・縮小は置き去りのままだ。政府は中国を意識し米軍を沖縄につなぎとめるように、辺野古移設を急ぐ
 
   ◆
 
先月下旬、反対派が座り込み抗議を続けている辺野古のテント村が荒らされた。何者かが写真などの展示資料をはがし、修学旅行の高校生から贈られた千羽鶴まで引きちぎった。政治にほんろうされ、分断された沖縄の住民。心の声を封殺する行為は、許し難い。

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閑散相場の裏にW杯も

こう着相場の背景にはヘッジファンドの厭戦ムードがあり、W杯も戦線離脱に絶好の口実を与えていると野村証券の池田雄之輔氏は指摘。
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日本株のベストシナリオは

リスクオンにはうってつけの内容だった6月米雇用統計を受け、株高・円安が進んでいるが、金利急上昇には警戒感も出ている。
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2014年7月 4日 (金)

注目の人 直撃インタビュー

 小沢一郎氏「安倍首相の危うさはDNA。昭和史を繰り返す」

注目の人 直撃インタュー←続きを読む

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【グーグルのOS戦略 】車もテレビもアンドロイド 利用者を囲い込み

 米IT大手グーグルが、スマートフォン向けに提供してきた基本ソフト(OS)「アンドロイド」を車やテレビにも搭載できるようにする。電子メールなどスマホのサービスを身近な製品で共有してもらい、利用者の生活全体を囲い込む狙いがある。米アップルや米インターネット通販大手アマゾン・コムなどのライバル各社も同様の戦略を打ち出している。

【グーグルのOS戦略 】車もテレビもアンドロイド 利用者を囲い込み←続きを読む

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【揺れる公募制度】消えた更迭案、教委全員「現場から外すべき」 橋下氏、留任校長は「改革者」

 大阪市教育委員会が3月、いったん「更迭」方針を固め、一転して留任させた民間出身の市立中の公募校長。本人と面談した教育委員全員が当初の協議で適格性に問題があるとの認識を示していたことが、共同通信が入手した発言録で分かった。背景には更迭が容易ではない制度の壁があり、校長は教員の選挙で校内人事を決める規定を変えようとした「改革者」として橋下徹市長らから突如、称賛を浴びた。  約束守って  公募1期生だった校長は昨年4月就任後、教頭との関係がこじれ、PTAとも対立。学校運営が停滞し、前校長が校務を手伝う事態を招いた。  橋下市長の信望が厚く、公募制度を推進する大森不二雄教育委員長ら教育委員5人は3 [記事全文]

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日中開戦が現実味…これは「抑止力」という名の「挑発」だ

憲法の解釈変更に踏み込んだ安倍首相が1日の会見で強調していたのが、「平和国家としての歩みは変わらない」ということだ。「戦争をする国にはならない」と言うのだが、てんで信用ならない。日本は間違いなく、戦争する国になる。そのための法整備だと断じていい。日中開戦の懸念は高まるばかりだ。

日中開戦が現実味…これは「抑止力」という名の「挑発」だ ←続きを読む

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北朝鮮への早過ぎる制裁解除…安倍政権の危険な「賭け」

 本当に拉致被害者が帰ってくるのか?  安倍首相は3日午前、会見を開き、北朝鮮への制裁措置の一部解除を決定したと発表した。4日の閣議で正式決定する。  解除する主な独自制裁の内容は北朝鮮籍を持つ人の原則入国禁止、北朝鮮船舶の入港禁止、北朝鮮への送金・現金持ち出し額の報告義務付け。一方、貨客船「万景峰号」の入港や航空チャーター便の乗り入れ禁止、輸出入の全面禁止は継続する。  続きを読む 

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香港デモ隊2百人拘束 異例の強制排除

香港中心部で警官隊に強制排除される、座り込みをしていた女性=2日未明   香港の警官隊は2日未明(日本時間同)、大規模反中デモに参加後に中心部の代表的なビジネス街「セントラル(中環)」の車道を占拠して座り込みをしていた若者ら約千人の強制排除に乗り出し、約200人を拘束した。香港で、中国への返還記念日の7月1日に毎年行われているデモで、これだけ多数の参加者が拘束されたのは異例。

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香港で返還記念日に反中デモ、過去10年で最大規模か

[香港 1日 ロイター] - 香港で1日、民主派による大規模な反中デモが開催され、参加者は香港での高度な自治の維持などを訴えた。主催者によると、今回のデモは過去10年間で最大規模になる見通し。

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欧州軍需大手MBDAと三菱電、F35向けミサイル共同開発へ

[東京 3日 ロイター] - 欧州軍需大手のMBDAと三菱電機が、次期主力戦闘機F35向けミサイルを共同開発する見通しとなった。ハイテク化でコストが膨らみやすい兵器開発は、複数国で負担を分散する動きが主流になりつつあり、防衛装備品の輸出が解禁された日本のメーカーも参画が増えそうだ。  記事の全文

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2014年7月 3日 (木)

【共同通信】<祈りよ力に>■かつての日米激戦地

日が落ちると辺りは真っ暗闇になった。雨雲の向こうには月があるのか。空には薄墨を引いたようなかすかに明るい筋が見えた。手前には真っ二つに折れたヤシの木が影絵のように立つ。

 昨年11月に巨大台風に襲われたフィリピン・レイテ島。中心都市タクロバンから車で1時間の町パロには、爪痕がまだ生々しく残っていた。家を失った人々は雨露を辛うじてしのぐバラックやテントの中で暮らす。(2014年7月2日)<記事文>

 

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コラム:動かぬドル円のからくり、オプション市場の異変=高島修氏

[東京 1日] - 相場がこう着色を強める中、最近はドル高か円高かなどといった相場見通しに関する質問よりも、なぜ相場は動かないのか、低ボラティリティの理由は何か、いかにしてこの環境は終わりを告げるのかといった質問を数多く受ける。

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【STAP問題】小保方氏参加の検証実験、第三者監視下 24時間モニターで透明…

理研は2日、小保方晴子氏が参加するSTAP細胞が存在するかどうかの検証実験の進め方について、理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)内に新たに実験室を設け、すでに検証を進めているチームからは独立して第三者などの監視下で実施すると明らかにした。

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閣議決定で高揚…安倍首相の“ドヤ顔会見” 私はこう見た

 予想通りである。安倍首相は1日、会見場に“ドヤ顔”で入ってきた。集団的自衛権の行使を認める閣議決定にこぎつけ、長年の悲願を達成したのだ。さぞ高ぶっていたのだろう。  評論家の佐高信氏はこう皮肉った。 「『おじいさん、おばあさんを守る』と言ったあのパネルをまた使っていましたが、安倍さんが守りたいのは日本国民のおじいさんではなく、自分のおじいさんでしょう。岸信介元首相の名誉回復しか頭にないんですよ。 続きを読む 

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京都市が世界ランキング1位 米国旅行雑誌「T+L」誌人気投票

 世界で最も影響力がある旅行雑誌の一つとされる米「トラベル+レジャー(T+L)」は2日、読者による世界の観光都市の人気投票で今年、京都市が初めて1位になったと発表した。一昨年の9位、昨年の5位から躍進した。日本政府観光局(JNTO)と連携して海外プロモーション…[記事詳細]

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物価動向「ユニクロ型」か

「値上げするユニクロ型」ビジネスモデルが波及し、賃金上昇と値上げがセットになって、物価を押し上げていくのだろうか。  記事の全文

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脱デフレで実質賃金上がるか

デフレから脱却できたとしても、インフレ率の上昇幅が大きくなり、実質賃金が低下する可能性もあるとBNPパリバの河野龍太郎氏は指摘。
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2014年7月 1日 (火)

アルジャーノンそういえば、あのマウスたちに名前はなかったのだろう


「青春の一冊」にあげる人も多いだろう。SF小説「アルジャーノンに花束を」の作者である米国の作家ダニエル・キイスさんが亡くなった▼知的障害のある青年チャーリイ・ゴードンが脳外科手術の実験台となり、高い知能を獲得したことから起こる栄光と悲劇を描いた世界的ベストセラーだ▼日本でも320万部が発行され、ドラマや舞台にもなった。ミュージシャン氷室京介さんはアルバムタイトルに小説の原題を採用し、作家梶尾真治さんはオマージュ作品「もう1人のチャーリイ・ゴードン」を書いている▼SFの大家アイザック・アシモフが、どうしてこんな傑作ができたのかと尋ねたのに対して、キイスさんが「それがわかったら教えてくれませんか」と答えたというエピソードも残る。今も時折、読み返したくなる名作だ▼アルジャーノンは、同じ脳手術を受けた実験用マウスの名だ。チャーリイと過酷な運命を共有する友でもある。そういえば、あのマウスたちに名前はなかったのだろう。STAP細胞の論文問題で、今度はマウスの由来が疑問視されている。事態は混迷するばかりだ▼同作が発表されてから55年。科学は格段に進歩したが、それを扱う人間の方はそうではないようだ。久しぶりにひもとき、科学と幸福の関係を考えてみたい。[京都新聞 ]

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【福島第1原発の現状】(2014年6月30日) 苦肉の燃料移送先変更 福島第1原発4号機


 東京電力は、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出し作業で、未使用燃料180体の移送先を当初予定していた別棟の共用プールではなく、6号機原子炉建屋内のプールに変更した。
 東電は共用プール(容量6750体)内のスペースを空けるため、もともと入っていた燃料を空冷式の「乾式キャスク」と呼ばれる金属製容器に入れて屋外保管設備に移送するという「玉突き」方式で対応してきた。
 しかし乾式キャスクの製造が間に合わず、製造を待つと年内に取り出し作業を完了できなくなる。6号機への移送先変更はまさに苦肉の策だ。
 ただ6号機のプールにも現在、1706体の燃料が入っており、空きスペースがあるわけではない。東電は10月にまず6号機プールから未使用燃料230体を取り出して同じ建屋内の新燃料貯蔵庫に移しスペースを確保した上で、11月から4号機の未使用燃料180体を6号機に移送する。
 昨年11月に始まった4号機からの燃料取り出し作業では、1533体のうち今月23日までに1122体を共用プールに移し終え、残る燃料は未使用180体と使用済み231体となっている。
 4号機からの取り出し作業が終わると、来年度前半には3号機プールからの取り出しが始まる予定で、綱渡りの燃料移送が続く。
 (共同通信)

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やめろと言わないのは“許した”のと同意  


安倍政権が1日、集団的自衛権の行使を認める閣議決定を強行する意向を固めた。菅官房長官が会見で明らかにした。この日程も安倍首相の外遊優先。豪州に出発する前の4日までに決めてしまおうというハラで、こんな乱暴な発想で平和憲法のもとで徹してきた「専守防衛」の看板を外すなんてムチャクチャ。憲法学界の重鎮は「国民は恥辱を受けたままでいいのか」と怒りの声を上げている――。 ■戦争屋の“手品”にはめられ恥辱を受けたままでいいのか 「メンバーの中では議論が熟してきた」  27日に行われた与党協議の後、自民党の高村副総裁がヌケヌケとこう言った。これまでに行った与党協議の回数はわずか10回。それも1回が2、3時間程度のもの。しかも、この数週間で論点はあちこちに飛び、収拾がつかない状態だった。  これには専門家の間からも、「手品を見せられているようだ」と戸惑いの声が出ている。憲法学者・小林節氏(慶大名誉教授)はこう言う。 「本来は、集団的自衛権の議論だったはずが、いつの間にか、『集団的』も『個別的』も区別できていない15事例の検討に移り、それが終了していない段階で、自衛権行使の新3要件の議論になった。さらにそれも決着しないうちに、国連軍や多国籍軍の戦争にも参加させろという集団安全保障の話にすり替わった。あまりに論点がコロコロ変わるので、多くの国民には理解できなかったはず。うっかりしていると、専門家である我々でさえ、これが憲法議論であったことさえ忘れるほどでした」  論点のすり替えは、与党協議に“正義”がないためだ。安倍首相は、他国の戦争で母と子が逃げ遅れ、アメリカの艦船に助けられた場合……といった机上の空論を持ち出して議論を混乱させたばかりか、新3要件では、集団的自衛権を否定した1972年の政府見解をねじ曲げた。  公明党も、国民の生命、自由に「明白な危険がある場合」は集団的自衛権を発動、つまり“戦争をしていい”と追認したが、何が明白な危険であるかは時の政権の考え方次第だ。逆にどの場合に行使が認められないかについては、何ひとつ具体例を出さない。そもそも国民の生命に「明白な危険」があるなら、現行の個別的自衛権で十分である。  30日、小林節氏も名を連ねる「国民安保法制懇」が、「集団的自衛権行使は立憲主義の否定である」という緊急声明を発表する。 「今さら解釈変更に反対しても遅いという人もいますが、追いはぎや強盗に遭っているのに声を上げないのは、“許した”のと同意になります。黙って見過ごすのと、声を上げたけど、張り倒されてとられちゃったというのでは、やっぱり意味が違う。多勢に無勢で、恥辱を受けて押し切られたという状況をつくる。そうすることで歯止めにもなるし、解釈改憲論者たちは言い訳を始め、ボロを出すのです」(小林節氏)  1日の閣議決定で「戦争できる国」へ一気に加速する。国民は恥辱を受けても最後まで嫌だと抵抗すべきなのだ。

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武装組織、イスラム国家樹立を宣言 イラクとシリアにかけて

同組織が出した声明では、カリフはアブ・バクル・アルバグダディ指導者を首長とし、シリアのアレッポからイラクのディヤラにまたがる地域を支配するとした。
一方、イラク政府は故フセイン元大統領の出身地だったバグダッド北西部ティクリートの奪還に向けた作戦を展開していると発表。一部当局者は週末にかけて国営テレビで、陸軍がISISに勝利したと宣言した。
しかし29日にCNNの電話取材に応じたティクリートの住民は、「イラク軍はここにはいない」と語った。少なくとも自分の周辺にいるのはイスラム国のメンバーのみで、双方の砲撃音が聞こえると話している。
当局者によると、油田地帯キルクークの近郊や、首都バグダッドから約85キロ北部のジャラウラでも戦闘が起きているほか、バグダッド南部にある軍の基地も29日にISISに襲撃された。
イラク軍の報道官はテレビを通じ、全土で進行している作戦で、ISISの戦闘員142人が死亡したと発表した。ティクリートでも奪還に向けた作戦が進行中だとしている。

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債務再編拒んだ債権者との交渉、アルゼンチンが拒否=エリオット


[ニューヨーク 30日 ロイター] - エリオット・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、ジェイ・ニューマン氏は30日、アルゼンチン債務問題で政府はこれまで債務再編を拒否した「ホールドアウト」との交渉に応じていないとして、政府の対応を批判した。
エリオット・マネジメント傘下のNMLキャピタルは、アルゼンチン債務をめぐり同国政府と係争中で、ホールドアウトの中でも中心的な役割を果たしている1社。
ニューマン氏は「アルゼンチン政府は債権者と交渉する意欲があると公言したが、また約束を破った」とし、「NMLは交渉の用意があるが、アルゼンチン政府はあるゆる面においてこの問題に関する交渉を拒否している」と指摘した。
アルゼンチン経済省は、同氏の見解に関してコメントを控えた。
アルゼンチンは同日、債務再編に応じた債権者への利払いが期限を迎える。米裁判所はホールドアウトへ支払いを行うまで債務再編の利払いを認めない方針を示しており、利払いができなければ再編した債券が「テクニカルデフォルト」と判断される。ただその後7月30日まで1カ月の猶予期間がある。

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