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2014年7月20日 (日)

 マレーシア航空機撃墜に困惑する安倍外交の自業自得【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】天木直人


  マレーシア民間航空機が撃墜されるという衝撃的な事故が起きて国際社会に衝撃が走った。

 事故の真相がどこまで明らかにされるかは別としても、今度の事故の背景にウクライナ紛争があることは疑いない。

 だからこそ今度の不幸な事故を契機に、ウクライナ和平に向けての国際的圧力を高めていかなければならない。

 ところが、今度の事故に困惑し、対ロ外交をどうするかという事に頭を悩ませ、そしてその事がニュースの話題になる国がある。

 それが日本だ。

 たとえば7月19日の朝日新聞はこう書いている。

 ・・・「大変な事になった」。17日、ウクライナの首都キエフを訪問していた岸田外相に同行していた外務省幹部はつぶやいた・・・米国やEUとの協調を打ち出す一方、秋のプーチン大統領訪日を控え、訪ロのタイミングを探っていた矢先でもあった・・・

 たとえば7月19日の読売新聞はこう書いている。

 ・・・民間機墜落という事態を受け、日本政府内には「制裁強化よりもロシアとの関係維持を優先するように見られれば日米関係に影響を与えかねない」(外務省幹部)という懸念が広がる。プーチン氏来日の前提となる岸田外相の訪ロの見通しも立たない状態だ・・・

 たとえば7月19日の毎日新聞はこう書いている。

 ・・・仮に撃墜への親ロ派の関与が明らかになれば、ロシアが国際社会で厳しい批判を受けるのは必至だ。その場合、プーチン氏との信頼関係を軸に北方領土問題の進展を図る安倍政権は難しいかじ取りを迫られる可能性もある・・・

 今度の事件で、このような報道をしている国は日本だけだ。

 外交を自らの点数稼ぎとして私物化してきた安倍首相と、その言いなりになってお膳立てしてきた外務官僚が今そのツケを支払わされている。

 まったく同様の事が拉致被害者救済のための対北朝鮮外交についても言える。

 拉致問題の解決は日朝国交正常化の実現と一体となって解決する認識が安倍首相にあるのなら事情はまったく異なったものとなっていたはずだ。

 しかし、安倍首相の歴史認識では最初からそのような考えはまったくない。

 あるのは、政権浮揚の為に拉致問題解決を利用しようとする下心だ。

 だから、ミサイルを撃たれても、米韓との関係を損なっても、北朝鮮に譲歩してまで、交渉を続けるしかないのだ。

 外交を私物化しては外交を誤る。

 メディアはその事をはっきりと書くべきである(了)

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