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2014年7月17日 (木)

【平和国家どこへ】 グレーゾーン事態、海保に違和感 「自衛隊出動ありき」


 武装集団が離島に不法上陸することなどを想定したグレーゾーン事態への対処に「隙間」があるとして、政府、与党の安全保障論議のテーマになっている。ただ、焦点はあくまでも自衛隊の対応で、領海警備に当たる海上保安庁は「蚊帳の外」に置かれた形。海保には「自衛隊出動ありきだ」との違和感も広がる。
 ▽自負
 「11管区海上保安本部(那覇)だけでなく、全国の海上保安官と巡視船を応援に出し続けている」。沖縄県・尖閣諸島周辺の警備について海保幹部が語る。「パンパンの状態だが、力を尽くしている。領海を守ってきたのは自分たちだという自負はある」
 グレーゾーン対応は、尖閣周辺で中国船の領海侵入が常態化している現状を念頭に置いている。
 首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は5月に出した報告書で「現行の自衛隊法では防衛出動までの間に権限上、あるいは時間的な隙間ができ、事態収拾が困難となる恐れがある」とした。例えば、上陸を狙う集団が、海保の装備を上回る重武装をしているケースなどが考えられる。
 政府は当初、自衛隊法改正による対応迅速化を目指した。自衛隊の活動の幅を広げるとの狙いもあったとみられるが、公明党は自衛隊が前面に出る対応を最小限にすべきだと主張。結局、自衛隊出動の可否判断をあらかじめ閣議決定で首相に一任する、という運用の見直しをする方向になった。
 ▽緩衝材
 ある海上保安官は武装集団が離島に上陸する、との想定に違和感を持ったという。「われわれは上陸などという事態にならないよう常に警備している。自衛隊出動ありきの議論のように感じた」と悔しそう。「海保が力不足だという印象を持たれるとしたら不本意だ」とも漏らす。
 海保の武器使用は犯罪行為の取り締まりを目的とし、厳しい運用基準に縛られるが、40ミリ機関砲を備える高速高機能大型巡視船や、対テロ特殊部隊の「特殊警備隊」(SST)も抱えている。「隙間があるというなら、海保の権限を拡大し、装備をさらに充実させるという選択肢もある。それは政治判断だ」(幹部)との声も。
 尖閣周辺では、中国側も同じ海上警察機関である海警局の船を展開している。海保幹部は「海上自衛隊と中国海軍でなく、海上警察機関の船同士が向かい合うことで、不必要に事態が緊迫化することを防いでいる。“緩衝材”としての海保の役割を軽視してほしくない」と強調した。
 (共同通信)

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