« コラム:ユーロ圏危機は本当に終わったのか | トップページ | 植草一秀の『知られざる真実』「戦争と弱肉強食」か「平和と共生」かの選択 »

2014年8月 3日 (日)

【信濃毎日新聞】<斜面>【東京電力】 大戦が「一億総ざんげ」で終わったように為政者によって重大事ほど責任が曖昧にされる■当時の経営陣は罰を受けず、会社も生き延びた


うやむやは漢字で有耶無耶と書く。文字通り有るか無いか、はっきりしないことをいう。大戦が「一億総ざんげ」で終わったように、為政者によって重大事ほど責任が曖昧にされる傾向は変わらないようだ

   ◆

東京電力の福島第1原発事故でも、うやむやがまかり通る。当時の経営陣は罰を受けず、会社も生き延びた。東電にお金を貸した債権者も安泰。損害は税金と電気料金によって国民全体で負担しましょうとなった。故郷を追われた福島の人々が割を食っている

   ◆

本当に防ぎようがなかったのか。市民から選ばれた検察審査会が不起訴になった幹部らを「起訴すべし」とした判断で、ようやく胸のつかえが下りた。防潮堤を築くまでもなく、建物の防水工事をしていれば防げたはず―という。常識に沿う見方である

   ◆

同じ津波に襲われた東北電力女川原発は深刻な事態を免れ、住民の避難所になった。元副社長の平井弥之助氏が過去の記録を踏まえ高い所に造るよう強く進言したからという。東電は大津波の試算がありながら何の対策も取らなかった

   ◆

危険すぎる原発運用には結果責任が問われる。事故原因を徹底的に究明し、責任の所在をはっきりさせる。「安全神話の中にいた」という釈明で終わらせてはなるまい。うやむやになれば角は立たないだろうが、後世に重要な教訓を残せない。内部の関係者から真摯(しんし)な証言を聞きたい。

|

« コラム:ユーロ圏危機は本当に終わったのか | トップページ | 植草一秀の『知られざる真実』「戦争と弱肉強食」か「平和と共生」かの選択 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548928/60086950

この記事へのトラックバック一覧です: 【信濃毎日新聞】<斜面>【東京電力】 大戦が「一億総ざんげ」で終わったように為政者によって重大事ほど責任が曖昧にされる■当時の経営陣は罰を受けず、会社も生き延びた:

« コラム:ユーロ圏危機は本当に終わったのか | トップページ | 植草一秀の『知られざる真実』「戦争と弱肉強食」か「平和と共生」かの選択 »